更新日:2018年10月18日(木)
米商務省が発表した9月の住宅着工件数は120.1万件。市場予想の121.0万件を下回り、8月の126.8万件からは5.28%の大幅減。ハリケーン「フローレンス」による影響も大きかったようです。
トレンドを示す6カ月移動平均でも123.92万件となり、4カ月連続の減少。
過去に4カ月以上連続で減少したのは昨年9月まで(6カ月続落)以来1年ぶり、それ以前では2013年9月まで(4カ月続落)、その前は2010年11月まで(7カ月続落)。リーマンショック後の長期増加トレンドでは2013年と並んで3番めの調整局面を形成しています。
水準的には、2006年の210万件超から2009年の50万件台まで急減し、2011年以降は長期増加トレンドを形成していますが、長期平均143.3万件にも遠く及ばない水準でやや頭打ちとなっています。
また、住宅着工件数の先行指標となる住宅建設許可件数は9月に124.1万件となり、昨年5月(120.5)以来1年4月ぶり低水準となっています。
これも6カ月移動平均では129.2万件となり、昨年10月(127.9)以来、11カ月ぶりの低水準となり、足下では5カ月連続の低下。
許可件数の5カ月続落は2010年11月(7カ月続落)以来、リーマンショック後では2番めに長い減少局面を形成しています。
着工件数と同じ推移を辿ってきた許可件数は、今年前半に長期平均135.6万件に到達した後、ほぼ8年ぶりの減少トレンドを形成し、ピークアウトを示唆する状態となっています。
供給不足が続いていることから、住宅着工件数も許可件数も今後、急増するような流れは想定し難く、減少トレンドが今しばらく続くことにもなりそうです。
そして、金利上昇と利上げ継続が住宅投資鈍化要因となることへの懸念も、FOMC議事要旨などからも示されています。
17日のNY金相場は-3.6ドル、0.29%安となって3日ぶりの反落。前日時間外の1230ドル割れからNY市場にかけては若干持ち直し、1230ドルをはさんでの揉み合い状態に。イタリア政府関係者から、EU側で審査中の予算が拒否されて格下げの可能性も、との見方が示されたことでユーロ売りドル買いの流れとなり、FOMC議事要旨でもあらためて漸進的な利上げ継続が確認されてドル買い、小康状態が続いていた米10年債利回りも3.20%台へと再上昇。それでもNY金の下げは1220ドル台半ばまで、と底堅さも。目先、EU首脳会議ではサプライズがなければポンドが売られる可能性もあり、ユーロにも連れ安要因となってドル高が金の重石にも。90日移動平均線(1224.5)にも下値を支えられ、上値目標1240ドル台まで若干の上昇余地を残す状態。
NYプラチナ相場は-6.1ドル、0.72%安となって3日ぶりの反落。時間外の高値では840ドル台半ばまでにとどまって日々上値を切り下げる形となり、NY市場にかけては軟調推移、引け後には840ドル割れ。オシレータ系指標では逆行状態となって上昇圧力の枯渇を示唆し始めており、下値警戒感も高まる状態。このまま840ドル台を回復できなければ調整局面入りとなる可能性。90日移動平均線(827.2)にサポートされなければ9月末安値圏、810ドル台辺りまでが当面の下値目安に。確率的には低いが850ドル超へと切り返すことができれば上昇基調再加速で6月後半高値圏870ドル台が上値目標にも。
ドル円は40銭のドル高円安となって続伸。東京・欧州時間には112円40銭までで上値を押さえられ、NY序盤には株安の流れにも連れて112円00銭台まで小幅に急落。しかし、米株の買い戻しと米長期金利上昇にもサポートされて反発。FOMC議事要旨では利上げ継続が示されて株価は頭打ちも、長期金利の一段高とドル高の流れで1週間ぶり高値となる112円70銭台を回復。米財務相から今朝方公表された為替報告書では、前回から変わらず為替操作国認定はなく、中国、日本、ドイツなどが引き続き監視対象国指定で波乱なし。目先は112円ラインでは底堅く、水平状態の20日移動平均線(113.00)が上値抵抗線候補。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/17終値とチャート
18日の国内金価格は前日から変わらずで4日続伸後の一服。前回高値4725円をつけた10月3日のRSIは69.6、4736円まで高値を更新してきた現在のRSIは63.4。明日、大幅上昇となればRSIも高値更新となる可能性はあるものの、小幅上昇ではRSIは高値更新されず、価格上昇に対してRSIピーク低下の逆行状態は続き、反落の可能性を警戒するサイン。ただし、上値目標4830円台を目指す流れも続いているとの見方も変わらず、目先ドル円とNY金ともに急落の可能性も想定し難い状況からは、ゆるやかな上昇基調継続か。しかし、前回高値4725円を大きく下回るようだとこの流れも腰折れ。
プラチナ価格は-33円、1.01%の大幅安となって5日ぶりの反落。2週間前の高値3258円を超えられなかったことで力尽きてしまった形となり、サポートラインとなりつつあった9日移動平均線(3226)をデッドクロス。流れとしては軟調局面入り、目先右肩上がりの21日移動平均線(3207)近辺でサポートされれば保ち合いの展開へ、その下には下落基調が続く90日移動平均線(3177)。この水準はダブルトップのネックラインにも相当し、強めのサポート水準でもあると同時に、下抜けると大幅安が警戒される重要水準。下抜けた場合には9月半ばの水準3050円台までが下値目標水準にも。
※参考:金プラチナ国内価格10/18とチャート
2018年10月18日(木)時点の相場
国内金:4,736 円 10/18(木) +-0(0.00%)
国内プラチナ:3,220 円 10/18(木) ▼33(1.01%)
NY金:1,227.4 ドル 10/17(水) ▼3.6(0.29%)
NYプラチナ:840.6 ドル 10/17(水) ▼6.1(0.72%)
ドル円:112.70 円 10/17(水) ▲0.40(0.36%)
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