更新日:2019年1月21日(月)
トランプ米大統領は週末に重大発表を行うと事前予告した上で土曜ゴールデンタイムに演説を行い、不法移民を救済する制度(通称DACA)の延長などを条件にメキシコ国境の壁建設予算を認めるよう民主党に働きかける、妥協案を示しました。しかし、民主党側は「過去に却下された案の寄せ集め」などとしてこれを一蹴。
過去最長となっている政府機関の一部閉鎖解消に向けて、トランプ大統領のほうから歩み寄りの姿勢を見せたことだけは評価に値するかもしれませんが、進展の兆しとはならず、閉鎖リスクの影響がじわじわと拡大しそうな状況にもなってきそうです。
また、米中貿易交渉では中国が6年かけての対米輸入拡大を提案するなど交渉進展期待が高まっている反面、知的財産権問題についてはほとんど前進していない、との声も聞かれます。
週明けの市場はポジティブ・ムードも強まらず、日経平均は上げ幅縮小、ドル円もやや円高優勢の状態でスタートしています。
国内金価格は、上昇トレンドの時は20日移動平均線と20日移動平均+2%乖離ラインとの間で推移しやすく、下落トレンド時は20日移動平均線と20日移動平均-2%乖離ラインとの間で推移しやすくなっています。
足下では、+2%乖離ライン(4925)に届かなくなって上昇トレンド終息の可能性を示しますが、水平状態の20日移動平均線(4829)と揉み合う形で下げ渋る形にもなっています。
上昇トレンド再開となれば+2%乖離ライン、4925円付近まで上昇する可能性もありますが、下落トレンドへと移行することになれば-2%乖離ラインの4732円、90日移動平均線の4741円辺りまでが当面の下値目安となりやすくなります。
週明け21日の東京時間朝、時間外のNY金は1280ドル台前半で下げ渋る状態も為替は先週末から若干の円高で109円60銭台スタート。国内金価格は-14円、0.29%安となって5日ぶりの反落。上向きつつあった流れは失速し、12月高値4857円超えもいったん失敗した形となり、ダブルトップを形成する可能性への警戒感も。目先は4790円から4860円までのレンジで保ち合い継続の様相にも。あらためて4860円超へと高値更新でダブルトップ解消となれば上値トライ再開となり、上値目標は4900円前後へ。4790円台の下限を割り込むようなことがあれば、ダブルトップ完成となって下値目安はダブルトップの値幅から見れば4730円台辺りまで、1カ月以上の保ち合い下抜けと見れば4650円台辺りまで下げ幅拡大の可能性も。
国内プラチナ価格は、20日移動平均+3%から-3%までが主要レンジとなりやすく、上下に行き過ぎると急速に巻き戻しの展開となりやすい傾向があります。
昨年末には-3%ラインに沿って下落するバンドウォーク状態から反発しましたが、20日移動平均線に上値を押さえられてトレンド転換し切れない状態となっています。目先は20日移動平均線の3058円上抜けが重要ポイントとなり、上値トライの勢いが強まれば+3%乖離ラインの3149円辺りまでは上昇しやすく、トレンド転換し切れない状態が続けば-3%乖離ラインの2966円付近までは下げやすくなります。
21日のプラチナ価格は-20円、0.66%安となって3日ぶりの反落。短期二番底からの反発基調はそのネックラインとなる今年高値3087円に届かずに失速。ただし、NYプラチナも800ドル台前半で下げ渋る状態にあり、流れとしてはまだ反発基調優勢。3050円超へと水準を切り上げることができれば今年高値更新へと向かう可能性は高まり、次の上値目標は3140円前後まで。ただし、2990円の底割れとなった場合には昨年安値2911円近辺に向けた二番底トライの可能性。
※参考:金プラチナ国内価格1/21とチャート
2019年1月21日(月)時点の相場
国内金:4,841 円 1/21(月) ▼14(0.29%)
国内プラチナ:3,027 円 1/21(月) ▼20(0.66%)
NY金:1,282.6 ドル 1/18(金) ▼9.7(0.75%)
NYプラチナ:802.1 ドル 1/18(金) ▼10.2(1.26%)
ドル円:109.78 円 1/18(金) ▲0.54(0.49%)
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