更新日:2019年1月22日(火)
エコノミスト誌が今月発表したビッグマック指数によると、ビッグマックの価格は米国で5.58ドル。1年前の5.28ドルからは0.3ドル上昇し、ビッグマック指数で見るインフレ率は前年比+5.7%。半年前の+4.0%から上昇し、2014年以来5年ぶりの高水準となっています。
日本でのビッグマック価格は390円。1年前の380円から10円上昇し、インフレ率は前年比+2.6%。半年前からは横ばい推移。
ビッグマック指数で見る為替レートは1ドル=69.89円。半年前の70.78円、1年前の71.97円からは小幅にドル安円高となっています。
実際の為替レートでは108円台(1月平均)、半年前の111円台、1年前の110円台からは円高気味の推移となっています。
この結果、最近の為替レートとビッグマック指数で見るドル円レートとの差は38円から40円程度。ビッグマック指数よりも実際の為替レートのほうが35-6%程度円安ドル高の状態が続いています。
3月以降にスタートがずれ込みそうな日米貿易協議では、円安誘導を禁止する為替条項が盛り込まれるのでは、と警戒されます。
なお、ビッグマック価格が米国よりも高い国はスイス、ノルウェー、スウェーデンの3カ国のみで、それ以外の国は全て米国よりも安くなっています。
ユーロ圏では-16.8%。ビッグマック指数よりも実際の為替レートのほうがユーロ安ドル高となっています。しかし、ユーロ圏の景気減速懸念などから、ECBの金融政策正常化への転換の遅れも警戒され、ユーロ安ドル高状態はなかなか解消方向には向かいません。
英国では-27%。ポンド安ドル高が合意なきブレグジットでさらに進行することも警戒されます。
日本の-35.5%よりも、ドル高・自国通貨安が進行している国のなかでは、中国が-45.3%。南アフリカは-59.9%。トルコでは-64.2%。トルコ・ショックの影響で半年前の-58.5%から一段とトルコリラ安が進行しています。
購買力平価で見れば、為替は圧倒的なドル高水準で、ドル高警戒感が続く状況にあり、ドル安への動きも警戒されます。
21日はキング牧師誕生日の祝日でNY市場が休場。週明け時間外にNY金は1280ドルを割り込んで一時1270ドル半ばまで下落、今朝の時間外では若干戻して1280ドルラインでの攻防。NYプラチナも同様に節目の800ドルを割れて790ドル台半ばまで下落後には800ドルの大台ラインとの攻防状態に。
ドル円は10銭ほどのドル安円高となって5日ぶりの小反落。東京時間朝に109円40銭台まで下押し後、109円70銭台まで反発したのがこの日の安値と高値となり、欧州・NY時間にかけて変動幅は更に縮小、109円60銭をはさんでの小幅もみ合い状態に。この日の値幅は25銭で2カ月ぶりの小動きとなり、昨年来でも最小レベル。今朝の東京市場ではプラス圏スタートの日経平均がマイナス圏へと軟調となるなか、109円60銭台での様子見状態継続。日足レベルではゆるやかな上昇トレンドが続いており、上値目標は12月末の短期保ち合い水準110円台前半辺りまで。
22日の国内金価格は-12円、0.25%の続落。12月高値4857円トライに失敗し、ダブルトップ形成への可能性残して流れも軟調方向へ。NY金の調整方向への警戒感が高まる状況で為替も小康状態となり、円安による下支え効果が弱まるようだと下値警戒感拡大へ。目先は4790円台の下限を維持して保ち合い継続の様相も、これを維持できなくなれば大幅調整局面入りの展開へ。
プラチナ価格は-11円、0.36%の続落。方向感としては上方向優勢の状態は維持しながらも、NYプラチナが節目割れの動きとなって重石に。2990円を下回れば短期二番底崩れで下値模索再開の流れとなり、昨年安値トライで中期二番底形成へ。切り返して3050円超へと抜け出せば3140円前後を目標に反発基調再開の可能性も残される状況だが。
※参考:金プラチナ国内価格1/22とチャート
2019年1月22日(火)時点の相場
国内金:4,829 円 1/22(火) ▼12(0.25%)
国内プラチナ:3,016 円 1/22(火) ▼11(0.36%)
NY金:1,282.6 ドル 1/18(金) ▼9.7(0.75%)
NYプラチナ:802.1 ドル 1/18(金) ▼10.2(1.26%)
ドル円:109.67 円 1/18(金) ▼0.11(0.10%)
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