更新日:2019年3月18日(月)
2月末の国内金価格は5028円。3月はここまで前月末比-35円、0.7%安。残り2週間で35円以上水準を切り上げることができなければ、3月は6年連続の下落。
年間平均価格が3000円台から4000円台へと上昇した2011年以降、価格水準は一段切り上がる形となっていますが、2月末価格を見ると2011年2月は3856円で最後の3000円台となり、2012年2月末には4785円。これ以降、昨年までの2月末安値は2014年の4534円、高値は2015年の4976円。今年初めて2月末に5000円超となり、3月相場としてのハードルは過去最高。
ハト派転換後のFOMCでは今後の利上げ見通し引き下げが確実視され、金価格のサポート要因となることも予想される反面、既に織り込み済でここまでの上昇相場に反映済との見方もできます。ただし、相応のハト派的な見通しが示されれば、経済指標などの事前織り込みと違い、材料出尽くしで巻き戻しとなる度合いは限定的となることも予想されます。
英国では今週、EU離脱期限延期の前提条件となるメイ首相の離脱案の再々採決も予定され、可決されなければ長期の離脱延期となって波乱要因にも。
週末には水準が切り替わっている可能性も否定できない国内金価格は、日足・一目均衡表では過去26日間の高安中央値となる基準線(5013)に上値を押さえられる状態ながら、雲の上での推移は5カ月間続き、遅行線が価格ラインを上回る状態は半年以上持続する二役好転。
4月上旬には5000円台へと切り上がる雲の上限が高値圏推移のサポートとなる可能性も想定される反面、これまで何度も価格ラインにぶつかっては上昇してきた遅行線が、5000円手前から5091円まで急騰する価格ラインと相対することになります。壁となってそびえる価格ラインが、皮肉にも今回の上昇トレンドで最大のハードルにもなってきます。
18日の国内金価格は+10円、0.2%の反発。週明け時間外のNY金は1300ドル台前半での小幅揉み合いからわずかに1300ドル割れを試す場面もあり、やや軟調気味のスタート、日経平均が100円超の続伸スタートとなった東京市場朝の為替は1ドル=111円50銭台から60銭付近まで円安推移も伸び悩み、111円半ばでの保ち合い推移の様相にも。国内金価格は1月7日につけた今年安値4797円から2月21日の今年高値5091円までの半値戻し(4944)を3月8日(4947)にほぼ達成し、反発の展開も上値もやや重く、短期的には三角保ち合いを形成。FOMC後の趨勢が反映される週末金曜日までは、保ち合いを抜け出した場合でも一時的な動きにとどまる可能性も。それを踏まえて5010円台後半から5020円超へと上方ブレイクの形になれば、今年高値保ち合い水準5060円近辺までが次の上値目標に。逆に下方ブレイクとなって3月8日の4947円を完全に下回るような展開となった場合には下落トレンド形成へと向かい、4870円近辺までが当面の下値目安にも。
乱高下状態が続くプラチナ価格の一目均衡表では、過去9日間の高安中央値となる転換線(3170)をわずかに上回り、三役好転状態。遅行線が相対する雲の上限(3194)を上抜けるようなら、一段高の展開も見込めそうな反面、3月末に向けて雲の上限が切り下がり、ねじれを形成する状態に下値警戒感も漂います。
2月末のプラチナ価格は3302円。現在-123円、3.73%安。プラチナにとっても3年連続の下落回避に向けてのハードルは高そうです。
18日のプラチナ価格は+9円、0.28%の反発。NYプラチナも830ドル割れへとやや軟調な週明けスタート。今年安値から高値の61.8%戻し(3115)となった3月11日の3114円を起点に三角保ち合いを形成し、やはり今週中には上下どちらかへと方向感が傾斜していく展開にも。当面の抵抗水準となる3220円台を上抜けると3300円の高値圏再トライへ。当面のサポートにもなる3110円台を維持できなくなれば今年安値保ち合い水準半ば、3050円近辺までが次の下値目安にも。
※参考:金プラチナ国内価格3/18とチャート
2019年3月18日(月)時点の相場
国内金:4,993 円 3/18(月) ▲10(0.20%)
国内プラチナ:3,179 円 3/18(月) ▲9(0.28%)
NY金:1,302.9 ドル 3/15(金) ▲7.8(0.60%)
NYプラチナ:831.8 ドル 3/15(金) ▲4.7(0.57%)
ドル円:111.47 円 3/15(金) ▼0.19(0.17%)
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