更新日:2019年6月24日(月)
先週末には、イランによる米海軍の無人偵察機撃墜への報復措置として空爆をトランプ大統領が承認しながらも、直前に撤回していたことなどが伝えられ、地政学的リスクへの警戒感が高まりました。本日24日には、新たな対イラン追加制裁を課すとされ、米-イラン対立に伴う中東リスクも、足下の原油価格急反発と金の急騰をサポートしています。
また、今週末の大阪G20では米中首脳会談で追加関税の有無、合意に向けた見通しなどが見えてくる可能性もあり、それまでは米中リスクが大きく緩和されることはなく、楽観見通しはあれど、微妙な緊張状態も続きます。
週末には米5月PCEインフレの発表もあり、既に発表済のCPIなどと同様に低インフレ状態継続が確認されることになり、あらためて早期利下げが意識されることにもなりそうです。
これらの動向、状況が急変することがなければ、今週末、月末まではNY金の1400ドル超、国内価格の5100円超の高止まり状態も続く可能性もありそうです。
国内金価格は、長期水準的にも、中期トレンド的に見ても、いったんは頭打ち必至の状況にも見えます。
しかし、NY金が歴史的節目を上抜けて月末を迎える可能性も高まってきたことにサポートされ、さらなる行き過ぎと、歴史的高値を試しに行く可能性も否定できません。
24日の国内金価格は+55円、1.07%の大幅高で5日続伸。5日続伸以上は6月2度め、今年5度目。水準としては2015年1月29日(5194)以来、4年5カ月ぶり高値水準。週明け東京市場の為替は1ドル=107円30銭台で先週末からほぼ変わらず、時間外のNY金は1400ドルの大台を維持して終えた週末から、1410ドル台へと一段高での週明けスタート後に1410ドル近辺での揉み合い推移。短期的にはボラティリティと過熱感の高まりから急反落も想定されるも、米国の対イラン追加制裁や米中首脳会談などの動向がある程度見えてくるまでは、5100円台を維持しての高止まり継続も。5月末安値からの上昇幅の23.6%戻し(5103)までは下げやすく、2月高値から5月末安値までの1.618倍の水準、5257円辺りまでが次の行き過ぎ目安にも。
国内プラチナ価格は2015年の急落を含め、上値を切り下げてきた抵抗線を今年、一度は上抜けましたが、まもなく急反落。6月には再び安値圏での揉み合い状態に追いやられる展開となりました。
長期的な安値圏のサポート水準でもある3000円ライン付近を維持し続けることができれば、この夏以降に再び2015年以降の抵抗線トライのチャンスも訪れそうです。
成功した暁には、いずれ3600円近辺へと上値を切り上げることも予想できるような展開にもなるかもしれません。
プラチナ価格は+9円、0.3%の小幅反発。時間外のNYプラチナは810ドル台へと先週末から若干水準を切り上げてのスタートも810ドル半ばの節目が超えられず、810ドル台前半での小幅揉み合い推移。3020円台の節目が意識される国内プラチナ価格も上値が重い状態で週明け。ダブルボトムからの反発局面形成に向けて、保ち合い継続でエネルギー充填期間にも。
金との価格差は21日の2129円をさらに大きく上回り、2日連続で過去最大を更新、2175円に。
※参考:金プラチナ国内価格6/24とチャート
2019年6月24日(月)時点の相場
国内金:5,190 円 6/24(月) ▲55(1.07%)
国内プラチナ:3,015 円 6/24(月) ▲9(0.30%)
NY金:1,400.1 ドル 6/21(金) ▲3.2(0.23%)
NYプラチナ:811.0 ドル 6/21(金) ▲5.4(0.67%)
ドル円:107.31 円 6/21(金) +-0.00(0.00%)
Copyright(C) Let's GOLD