更新日:2019年8月19日(月)
近年最高値を連日更新し、5553円まで上昇した先週末、16日の日の90日移動平均乖離率は+9.17%に達していました。
この水準は2015年1月28日(+9.81%)以来、4年半ぶりの大幅乖離、買われ過ぎ状態となりました。
なお、この2015年1月の買われ過ぎ状態となった時期、乖離率の最大は1月23日の5298円をつけた日の+11.61%。この5298円は今年7月に上抜けるまで近年最高値となっていた水準。今回、もし仮に90日移動平均乖離率がさらに拡大し、+11%に達した場合、現在の90日線5093円を基準にすると5653円。
昨年8月安値4458円から今年2月高値5091円までの上昇値幅は633円。その後の調整局面でつけた安値は5月末の4821円。N計算値では、ここから最大633円の上昇も見込まれることになり、その水準は5454円。この水準は10日前、8日時点で5487円へと上抜け、さらに100円ほど水準を切り上げました。
また、国内金価格の近年の価格推移としては、ほぼ20日移動平均線の上下2%のレンジ内に収まります。これを超えた場合には短時間で2%以内に巻き戻されることになります。今回は8月8日に+2%ラインを超え、そのまま+2%超の状態が1週間余り続いています。
9月FOMCが近づくに連れ、国内金価格は近年最高値をさらに100円程度更新する可能性も残されそうですが、その前にいったん大幅調整となる可能性もあるのかもしれません。
19日の国内金価格は先週末から-43円、0.77%安となって5営業日ぶりの反落。時間外のNY金は週末の1520ドル台から週明けは1520ドル割れへとやや軟調気味のスタート。為替は1ドル=106円30銭台、先週末と同水準での静かな週明け。一方的に買われ過ぎた流れが大きく巻き戻され、短期サイクル的にも上昇一服となりつつあり、ある程度の調整局面を形成してもおかしくはない状況に。目先、5460円台が軽めのサポートとなり、これを下回れば5400円付近までが下値目安に。なお、値幅で見ると5月末安値から8月高値までの23.6%戻しでも5380円。週末のFOMC議事要旨やジャクソンホールでのパウエルFRB議長講演などをきっかけに大幅利下げ観測再燃となれば高値再更新への可能性も想定可能、となるのは1週間先か。それまでは多少の調整か、保ち合い形成にも。
なお、NY金と国内金価格の90日相関係数は16日時点で0.96752と過去最大水準となり、相関性は最大限に強まる状態。
プラチナ価格は概ね20日移動平均線の上下4%の範囲内での推移が続きます。最近の価格水準としては3000円から3100円が最安値圏、この上には3400円ラインが抵抗水準となってきましたが、最近では新たに3300円ラインが抵抗水準として加わってきた様子です。
現状、プラチナ価格は3100円から3300円のレンジ下限で反発し(つつあり)、レンジ上限に向けた流れがスタートする可能性もありそうですが、レンジ半ば、90日移動平均線と20日移動平均線が重なる3160円台後半の水準も抵抗水準として意識されそうです。
19日のプラチナ価格は+45円、1.46%の大幅高で3日ぶりの反発。週末に反発したNYプラチナが週明けも850ドル台を維持して国内価格を押し上げた格好。軟調な展開がもう少し続く可能性もあった状態から大きく切り返す形となったものの、8月に抵抗線となってきた9日移動平均線(3120)を上抜けできるかどうかが目先の攻防ポイントにも。これを超えて3140円超へと水準を切り上げることができれば反発基調が進行しやすい状態となり、7月末高値保ち合い下限、3230円近辺までが次の上値目標に。逆に3070円割れへと反落の場合には一段安の展開となって下値目安は7月安値3020円台まで。
※参考:金プラチナ国内価格8/19とチャート
2019年8月19日(月)時点の相場
国内金:5,510 円 8/19(月) ▼43(0.77%)
国内プラチナ:3,117 円 8/19(月) ▲45(1.46%)
NY金:1,523.6 ドル 8/16(金) ▼7.6(0.50%)
NYプラチナ:851.5 ドル 8/16(金) ▲9.5(1.13%)
ドル円:106.38 円 8/16(金) ▲0.26(0.25%)
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