更新日:2019年8月28日(水)
米国の30年債利回りが2%を割り込み、10年債利回りは1.5%を割れてきました。
1.52%程度で推移する2年債利回りとの差は2週間前に一時的に逆転(10年債利回りが2年債利回りを下回る状態)した後は、通常の状態(10年債利回りが2年債を上回る状態)に戻っていましたが、今週に入って再び逆転。
26日には0.009%程度10年債利回りが2年債を下回り、27日にはその差が0.05%へと拡大。28日に入っても同程度の差のままで推移。
長短金利差逆転が本格化し始めた可能性を示す状態となりつつあるようです。逆転状態がしばらく続き、正常化へと再逆転すると間もなくリセッション入り、となってきた過去を繰り返す可能性への警戒感も高まります。
米国に先行する形で、ドイツの7-9月期がマイナス成長となり、リセッションとなる可能性がまず、警戒されます。
27日のNY金相場は+14.6ドル、0.95%の反発。2013年4月11日(1564.9)以来、6年4カ月半ぶり高値を更新。米中対立長期化懸念、中国やドイツを筆頭に景気減速懸念は続き、ドイツの4-6月期GDP改定値は前期比-0.1%で速報値と変わらずマイナス成長となり、7-9月期の回復も見込めない現状からはリセッション入りも警戒される状況に。米10年債利回りが3年1カ月ぶり低水準となる1.47%台へと一段と低下したNY市場では再び金買いの流れで1550ドル台へと上昇。上値目標1560ドル近辺を再度試しに行く形にもなったものの勢いは続かず、NY引け後には1550ドル割れ。目先、1530ドル台でサポートを形成しつつある様子も、これを下回れば1500ドル付近までは強めのサポートはない状態。上値は1560ドル付近までを再度試すかどうか。
NYプラチナは+10.4ドル、1.21%の続伸。抵抗感が強かった860ドル台前半を上抜けて三角保ち合い上抜け、上方向への流れがスタートした可能性。NY引け後には870ドル台へと一段高、直近高値となっていた870ドル台前半を上回って一時875ドルまで上昇。当面の上値目標は900ドルの大台トライへ、下方向には850ドル台がサポートとなり、これを下回ると7月安値810ドルを下値目安に下落基調再開も。
ドル円は40銭弱のドル安円高で反落。週明けの反発の流れは一服し、105円台後半を主要レンジに保ち合い推移の展開に。米8月リッチモンド連銀製造業指数や消費者信頼感指数が予想を上回る好結果となって一時106円00銭台まで上昇も、これがこの日の高値となり、米長期金利の低下とともに105円60銭台まで反落。上値の重い展開は今朝の東京市場も続き、106円にも届かず横ばい推移。円高方向に105円40銭を割れると104円台半ば辺りまでを再度試しに行く展開にも。円安方向へは106円台前半が抵抗水準、突破できれば107円台前半までの反発局面形成へも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/27終値とチャート
28日の国内金価格は+45円、0.81%の反発。26日の5570円を上回り、またしても近年最高値を更新し、短期上値目標5600円の大台付近にも到達。若干の上昇余地も残す状態ながら、高値警戒感と急反落警戒感も隣り合わせ。5550円台がサポートとならない場合には5500円割れを目安に急反落の展開も。上値の目安は5610円台まで。
プラチナ価格は+35円、1.12%の続伸。抵抗線となりつつあった90日移動平均線(3148)を上抜けて一段高への流れがスタートした可能性。目先の上値目標は3200円の大台回復。下方向に3130円を割れると流れが逆転、8月安値3070円台までを下値目安に反落基調へ。
※参考:金プラチナ国内価格8/28とチャート
2019年8月28日(水)時点の相場
国内金:5,597 円 8/28(水) ▲45(0.81%)
国内プラチナ:3,170 円 8/28(水) ▲35(1.12%)
NY金:1,551.8 ドル 8/27(火) ▲14.6(0.95%)
NYプラチナ:868.2 ドル 8/27(火) ▲10.4(1.21%)
ドル円:105.76 円 8/27(火) ▼0.37(0.35%)
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