更新日:2019年11月18日(月)
劉鶴中国副首相とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表、ムニューシン米財務長官らが週末に電話会議を行い、第1段階合意に向けて建設的な議論を行ったことが伝えられています。
1歩進んで2歩下がることも多かった米中協議も最近では2歩進んで1歩下がる程度へと、形成逆転の様子も。近い将来の首脳会談と部分合意署名について、市場は既に織り込み済の状態にもなりつつあり、ゆるやかなリスク選好ムードが漂い、世界同時株高の流れも続きます。そのいっぽうで株価の高値警戒感とともに米中協議でも過去に何度もはしごを外されてきた苦い記憶への警戒感も漂います。
そんな状況を反映するように、金価格も歴史的高値からの急反落となり、しかし足下では下げ渋りの様相にもなってきました。
上昇トレンド末期に出現しやすい斜行三角保ち合いを下抜けた国内金価格は、急落局面を形成して先週、5カ月ぶりに雲の上限を割り込みました。同時に遅行線も価格ラインを下回ることになり、基準線と転換線も下抜けていた状態と合わせて二役逆転。売り優勢の状態となっています。
しかし、今朝時点では再び雲の上限(5602)超えへと反発、一役は好転状態へと戻して粘りの展開にも。
粘り切れずに再度雲の上限割れとなれば、今後は雲の下限(5470円前後)辺りまで下値を切り下げるような展開も想定できそうです。しかし、この雲の下限も12月には5600円台へと急騰してきます。
過去の推移から見ても、この5600円付近は重要な攻防ラインにもなりそうで、中長期的に重要な節目水準候補にもなりそうです。
18日の国内金価格は先週末から+9円、0.16%高でとなって4営業日続伸。11月8日(5626)以来、10日ぶりに5600円台を回復。短期的な流れとしては依然下方向優勢の状態にあり、急降下を続ける9日移動平均線(5619)を上抜けできるかどうかが目先の攻防ポイントにも。これを超えると21日移動平均線(5659)、11月5日の5741円から12日の5584円までの半値戻し(5563)、9月高値(5665)、10月前半保ち合い水準などが重なる5660円近辺が次の抵抗水準にも。下方向には5600円台を維持できず5580円台の直近安値も下回るようだと5530円台辺りまでの一段安も意識されそう。
国内プラチナ価格は4年越しの下降チャネルの上限ラインに上値を押さえられて急落、雲の上限を割り込んで6月以降のサポートラインも下抜ける形となりました。しかし、雲の下限付近で反発すると今朝時点では再び雲の上限(3402)超え。6月以降のサポートライン付近にも達し、この間遅行線も価格ラインを下回ることなく推移し、現時点では二役好転。
再び中長期の節目となる3400円が重要な攻防ラインとなりつつあり、これをしっかり上抜けることができれば、6月以降のサポートラインが再び有効となる展開も想定され、そうなれば12月に向けては再び4年越しの下降チャネルの上限ラインとの攻防を迎える可能性も出てきます。
プラチナ価格は+47円、1.4%の大幅高で3日続伸。11月11日(3408)以来、1週間ぶりの高値となって3400円台を回復。9月初旬と10月上旬にもこの3400円前後の水準ではいったん上値を押さえられ、しかし2回とも小反落後には急騰局面を形成して突き抜ける展開に。3度目の今回もいったん3400円付近で上値を押さえられる可能性を残したところまでは同じ。前2回の押し目形成局面ではいずれも3381円で折り返し。この水準が今回も下値サポートとなるかどうか。
※参考:金プラチナ国内価格11/18とチャート
2019年11月18日(月)時点の相場
国内金:5,606 円 11/18(月) ▲9(0.16%)
国内プラチナ:3,402 円 11/18(月) ▲47(1.40%)
NY金:1,468.5 ドル 11/15(金) ▼4.9(0.33%)
NYプラチナ:894.5 ドル 11/15(金) ▲11.7(1.33%)
ドル円:108.75 円 11/15(金) ▲0.35(0.32%)
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