更新日:2019年12月25日(水)
過去の実績から、1月にNY金が上昇する確率は72.2%。過去18年では13勝5敗、2014年以降は6年連続上昇。6年間の平均上昇率は4.6%。
仮に現状水準のまま年を跨ぎ、1月に7年連続上昇を達成できた場合、過去6年の平均上昇率を当てはめると1月末には1574ドル。9月4日につけた今年最高値1566.2ドルを超えてくる可能性も高まりそうです。
なお、ドル円の1月は過去14年間で4勝10敗、勝率28.6%は2月の40%を引き離して12ヵ月のうちで突出して最低。直近6年では1勝5敗、今年1月までは3年連続の下落。
なぜか年初はドル売り優勢の傾向があり、これがNY金の1月上昇の原動力の一つとなっています。
NYプラチナの1月の騰落状況は16勝2敗、上昇確率88.9%は金を大きく凌ぐ圧倒的強さを誇る月。過去10年で1月に下落したのは2016年のみ、この年は年初からの世界同時株安に巻き込まれての下落となりましたが、月末からの金の急騰に追随する形で巻き戻し、2月には大幅上昇へと転じていました。
その2月の騰落状況でも13勝5敗、NY金の1月に匹敵する勝率を維持し、NYプラチナにとって年初の1-2月は勝負月とも言える、重要な季節。
国内金価格の1月の上昇確率は72.7%。2月も同率で8月の81.8%に次ぐ高勝率月であり、スタートダッシュとなりやすい重要な季節。
1-2月の72.7%はプラチナ価格も同率で、こちらは年間最高タイ。
なお、年初にはドル円の弱さがあるため、国内価格は一方的な流れとはなり難い面もありますが、最近の為替の膠着状態が年明けも続くようなら、年明けの国内価格もNY市場価格に追随する展開も予想されます。
ただ、金もプラチナも年末に向けて再び上値トライへと動き出したようにも見える足下の状況から、年内に水準を切り上げ過ぎると、1月のハードルも上げることにもなります。
24日のNY金相場は+16.1ドル、1.08%の大幅続伸。11月4日(1511.1)以来、7週間ぶりの高値水準。上昇率としては10月31日(+18.1ドル、1.21%)以来、約2ヵ月ぶりの急騰。前回も急騰で1500ドル超えの場面。その前は10月2日(+18.9ドル、1.27%)、この時も1500ドル超えの急騰局面。1500ドルの大台手前では急騰しやすい傾向も。クリスマス休暇入りでドイツなどでは先行して休場、NY市場も短縮取引となるなど閑散状態のなかでの急騰の背景としては、前日に保ち合い上限1480ドル半ばを超えたことがきっかけ。時間外から堅調推移となって1490ドルを超えると、NY朝には米12月リッチモンド連銀製造業指数が-5と予想を下回る低調な結果に。地区連銀の製造業景況感は12月も低調続きとなり、年明け3日発表予定のISM製造業景況指数の結果にも不安がよぎる状況にも。1.94%台まで上昇していた米10年債利回りも1.91%台へと急低下したことなどにも呼応する形で1500ドルの大台を超えると1505ドルまで、10ドル程度の急騰局面を形成。クリスマスプレゼントが警戒される東アジアの地政学リスクも多少は影響した可能性も。クリスマス休暇明けから年越しに向けて、10月末高値1520ドル近辺の上値目標までもう少しの上昇余地。
NYプラチナは+4.4ドル、0.47%の続伸。前日NY引け後に一時的に930ドルを割れたのがこの日の安値、格好の押し目にもなった様子で堅調推移の展開へ。940ドルの節目付近では揉み合いながらも、NY午前の金の急騰に引っ張られる形となって一時940ドル台後半まで上昇。やや抵抗感もあった節目の940ドルを終値でも維持し、940ドル半ば付近でクリスマス休暇入り。節目を超えたことで年末に向けては一段高へと向かう可能性、当面の上値目標は9月末高値960ドル台まで。
ドル円は前日から変わらず横ばい推移、為替市場もサイレント・ナイト。東京朝の109円40銭台がこの日の高値、109円40銭を挟んでの膠着状態が続き、NY午前のリッチモンド連銀製造業指数の下振れをきっかけに円高の流れとなった場面でつけた安値も109円30銭近辺まで。この日の変動値幅は12銭程度となり、4月22日(11銭)に次いで今年2番めの小動き。少なくとも2005年以降では3番めの小動き。なお、2005年以降の1日当たりの平均値幅は90銭、今年は56銭。膠着状態が続いたことで上方向への流れも失速、年越しに向けては反落警戒感も高まる可能性も。方向感のない現状では、109円半ばの小幅保ち合いを抜け出した方向へと動き出す可能性、上方向なら110円台前半まで、下方向なら108円台後半までが目先の目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/24終値とチャート
25日の国内金価格は+51円、0.9%高となって3日続伸。世界中で日本以外ほぼ全ての市場が休場となる日、クリスマスプレゼントは7週間ぶりの近年最高値更新。2週間前から意識はされていた短期上値目標5750円近辺にもようやく到達。達成感からの一服、反落の展開も予想されるものの、仮にこのまま大きく水準を切り下げるような展開となった場合にはダブトップ形成への警戒感も。しかし、NY金の一段高余地などからは、そうなる可能性は低そうか。NY金が一段高へと向かえば買われ過ぎ状態継続で5780円台辺りまでが意識される可能性も。来年に向けて中期的には5560円台が重要なサポート水準に。短期的なサポート候補としては21日移動平均線(5634)から5670円台。
プラチナ価格は+35円、0.98%の大幅続伸。今年高値を更新し、昨年3月1日(3609)以来、約1年10カ月ぶりの高値水準に。NYプラチナがあっさりと節目を超えてきたことで、強めの抵抗水準となる可能性もあった今年高値圏での保ち合い上限を上抜け。クリスマスプレゼントはもう一段高への可能性。4年越しの抵抗線を再度上抜け、ダブルトップへの警戒感も払拭しつつある状態にも。短期的には3650円前後までが上値目標に。これが達成できれば2020年は主要レンジのさらなる上方シフトへのトライも。
※参考:金プラチナ国内価格12/25とチャート
2019年12月25日(水)時点の相場
国内金:5,748 円 12/25(水) ▲51(0.90%)
国内プラチナ:3,591 円 12/25(水) ▲35(0.98%)
NY金:1,504.8 ドル 12/24(火) ▲16.1(1.08%)
NYプラチナ:942.8 ドル 12/24(火) ▲4.4(0.47%)
ドル円:109.39 円 12/24(火) +-0.00(0.00%)
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