更新日:2020年1月1日(水)
2019年、主要コモディティと株価指数の年間上昇率ランキング。
FRBの利下げや緩和スタンス、米中貿易戦争の激化と進展などを背景にコモディティや株価が買われた2019年。
最も上昇したのはパラジウムで前年比+59.67%。2位のナスダックの35.23%を大きく引き離して異次元の上昇率。近年の主要指数のなかで50%台は異例。パラジウムの2017年の52.91%も上回って突出。近年でこれに続くのは2016年NY原油の45.03%上昇。なお、2018年にはほとんど(ここでは全て)の指数が下落したなかでパラジウムだけは14.5%上昇となっており、2016年以降唯一、4年続伸。
3番めにはNY原油の34.46%、4番めはドイツDAXの25.48%、5番めにNYダウの22.34%、6番目がNYプラチナの22.13%の順。
夏場に急騰したNY金の年間上昇率は18.87%。NY金としては2010年(+29.3%)以来9年ぶりの大幅上昇。しかし2019年上昇率では、年末に急騰したNYプラチナ(+22.13%)にかわされ、国内金価格(+19.43%)にもかわされ、日経平均(18.2%)をわずかに上回る程度。なお、国内金価格の上昇率がNY金を上回った背景には消費増税の影響も。
NYプラチナの+22.13%は2009年(+51.2%)以来、10年ぶりの大幅上昇。
なお、ドル円は4年連続の円高ドル安となり、変動値幅としては8円にも満たず、過去最小。
31日のNY金相場は+4.5ドル、0.3%高。6日続伸で2019年を終了。6日続伸は6月初旬以来6ヵ月半ぶりで今年2度め。昨年は1度もなく、2017年には3回。水準としては9月24日(1540.2)以来、3カ月ぶり高値圏での一段高。この日もユーロやポンド、円や豪ドルなどあらゆる通貨に対してドル全面安となってドルインデックスは半年ぶりの低水準。時間外に節目の1520ドルを超えたNY金は上値トライの流れが加速、欧州時間には一時1529ドルまで上昇。しかし、やや行き過ぎの感もありNY朝には1520ドル付近まで急反落、米12月消費者信頼感指数が予想を下回ったことで再び1520ドル台後半へと買われる場面もあったものの、調整の動きに押されて直近の上値目標1520ドル付近に収束。ほぼフラットな状態で新年を迎えることとなり、まずは製造業PMI、ISM製造業景況指数の結果に素直に反応する展開にも。上方向には1530ドルに抵抗感、下方向には1500ドル付近が当面のサポートに。
月間では+50.4ドル、3.42%の反発。
NYプラチナは+12.4ドル、1.28%の大幅続伸。金の急騰に連れる形で時間外に970ドル台へと水準を切り上げると、NY朝には金の反落に逆行、一時990ドル台へと一段高。しかし、行き過ぎ局面での一段高では水準を維持することはできず、しばしば見られる急騰後の急反落の展開で970ドル付近まで値を戻して年越し。12月前半高値950ドル近辺が目先のサポート候補となり、ダブルトップ形成への警戒感を抱えながらもある程度の調整を挟んでいずれ大台再トライのチャンスも。
月間では+77.4ドル、8.6%の大幅反発。2017年1月(+94.9ドル、10.53%)以来、2年11ヵ月ぶりの大幅上昇。
ドル円は25銭程度のドル安円高となって3日続落。ドル全面安の流れは続き、年末年始の閑散状態からのフラッシュ・クラッシュ警戒感などもあり、円高優勢の流れで東京時間から一段安となって108円60銭台へ。欧州時間にはさらにジリジリと値を下げる展開となって一時108円40銭台まで下落。12月前半の安値保ち合い水準108円40銭台までの下落は想定どおり、この水準での底堅さも想定どおりとなってNY時間には米株の下げ渋りなどにもサポートされて108円70銭台まで反発。年末の3日間で109円60銭の抵抗水準の重さと108円40銭台のサポートの堅さをあらためて確認。年明けもしばらくはこのレンジを維持しての保ち合いからのスタートも予想される反面、予想外の指標悪化などで下方ブレイクとなれば8月後半安値圏、長期三角保ち合い下限ライン付近にも相当する105円半ばまでが下値目安にも。
月間では-90銭、0.82%の反落。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/31終値とチャート
2020年1月1日(水)時点の相場
国内金:5,790 円 12/27(金) ▲43(0.75%)
国内プラチナ:3,616 円 12/27(金) ▲27(0.75%)
NY金:1,523.1 ドル 12/31(火) ▲4.5(0.30%)
NYプラチナ:977.8 ドル 12/31(火) ▲12.4(1.28%)
ドル円:108.61 円 12/31(火) ▼0.26(0.24%)
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