更新日:2020年2月27日(木)
中国の1月自動車販売台数は暫定データからさらに減少し、前年同月比-18.7%。12月には前年比-0.1%まで回復し、プラス圏も見えていた状態からの急反落となり、前年割れは19ヵ月連続。減少幅としては少なくとも2014年以降では最大。
新エネルギー車(NEV)の販売台数も前年同月比51.6%減となったようです。
年間販売台数では2017年の2894万台から2019年の2575万台まで2年連続で減少し、3年連続も確実と予想されながら、その予想を超える勢いでの減少にもなりそうです。
例年、春節の前後では大きく落ち込むものの、今年は特別。
新型ウイルスの感染拡大防止策としての移動制限や工場停止などもあり、2月はさらにひどい結果となることは既に予想されてはいますが、どの程度になるのか、見るのも怖い結果となる可能性も。あるいは貿易統計と同様に発表見送りも・・・。
2月の中国の経済指標は全て、惨憺たる結果も予想されますが、さしあたり今週末、土曜日には国家統計局が発表する2月製造業PMI、非製造業PMIの発表が予定されています。製造業では再び50割れが予想されますが、非製造業では50超維持が予想されています。想定以上の悪化となれば、また月曜朝に日経平均が急落する事態となるかもしれません。
見るのが怖い2月の指標は中国だけとは限りません。速報値で50割れとなった米国の非製造業PMIの2月確定値とISMの非製造業景況指数も気になるところです。
26日のNY金は-6.9ドル、0.42%の続落。週明け時間外につけた高値1691.7ドルでいったんピークアウトしての調整局面が継続しながらも、下げ渋る様子も。前日NY引け後につけた安値1627ドルからの反発基調が続いた時間外には1650ドル台後半まで上昇。大幅続落後のNYダウの反発局面に合わせて反落するとNY朝には再び1530ドル割れ。しかし、ブラジルでも新型コロナウイルスの感染が確認されるなど、感染地域の拡大も懸念されて市場のリスクオフムードは解消されず、株価の反発も続かず、米10年債利回りは1.33%台へと過去最低水準でさらに低下した流れにも連れてNY金は反発。前日安値とほぼ同水準で切り返すとNY午後には一時1650ドルを回復。短時間で1630ドル割れを2度試して反発し、小さなダブルボトム形成への可能性も残して1620ドル後半が目先のサポート水準となる可能性も。1650ドル半ばのネックラインを超えることができれば調整終了へ。
NYプラチナは-17.5ドル、1.88%の大幅安で5日続落。5日続落は昨年8月以来、半年ぶり。5日間の合計下落率は8.93%となり、2017年9月の11日続落での8.33%を超える急落。水準としては12月20日(913.8)以来、2カ月ぶりの安値となって下値目安910ドル付近に到達。株安の流れにも連れる形で時間外の930ドル台からNY朝にかけて20ドル超の下落となり、NY朝と引け後の時間外には910ドル割れを2度試し、いったん底打ちを確認するかのような動きにも。大幅調整局面終了に向けては少なくとも920ドル超えが必要に。金との価格差は728.3ドルとなり、3日連続で過去最大を更新。
ドル円は20銭ほどのドル高円安となって4日ぶりの反発。東京午前は3日続落後の反発局面、米株先物の反発などにも連動する形で110円10銭台から110円50銭台まで50銭弱の上昇。しかし、新型ウイルス感染拡大懸念は続き、ほぼこの日の安値と高値付近までをつけた形となり、欧州時間にかけては神経質な展開となって上下動、NY時間には米株安と米長期金利の低下にも連れて110円70銭の高値から110円10銭台の安値付近まで下落。今朝の東京市場にかけては徐々に110円30銭台に収束。1月8日の今年安値107円60銭台から2月20日の今年高値112円20銭台までの半値戻し(109.93)付近で下げ止まった形となり、この110円前後の水準が当面のサポート水準となる可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/26終値とチャート
27日の国内金価格は+28円、0.44%の反発。NY金の下げ渋りとドル円の下げ止まりによって下支えされ、前日大幅安の半値近くを戻す形となり、過熱感の高止まりとともに高値保ち合いの様相にも。6330円台が目先のサポート水準となり、割れると6270円近辺までが次の下値目安に。6400円超へと高値再更新の展開となれば6450円近辺までが次の上値目標にも。
プラチナ価格は-72円、1.99%の大幅安で4日続落。下値目安3580円台をクリアし、さらに水準を切り下げて12月23日(3508)以来、2カ月ぶりの安値水準。90日移動平均線(3578)割れは昨年8月27日以来、半年ぶり。2019年6月安値2970円から水準を切り上げてきた中期トレンドは変調の兆しとなり、1月高値3921円までの38.2%戻し(3558)も下回り、次の目安となる中期的な節目水準としては半値戻し(3446)辺りまで。短期的には自律反発への可能性も示唆。
金との価格差は2726円から2826円へ、4日連続の急拡大で過去最大を更新。
※参考:金プラチナ国内価格2/27とチャート
2020年2月27日(木)時点の相場
国内金:6,364 円 2/27(木) ▲28(0.44%)
国内プラチナ:3,538 円 2/27(木) ▼72(1.99%)
NY金:1,643.1 ドル 2/26(水) ▼6.9(0.42%)
NYプラチナ:914.8 ドル 2/26(水) ▼17.5(1.88%)
ドル円:110.39 円 2/26(水) ▲0.21(0.19%)
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