更新日:2020年6月1日(月)
香港への国家安全法を巡っての米中対立激化懸念に加え、米ミネソタ州で起きた白人警察官による黒人男性の暴行死事件への抗議デモが週末には全米各地に拡大、一部では暴徒化したことなどもあり、週明けの金融市場はリスク回避ムード優勢でスタート。ダウ先物が時間外に大きく下げ、NY金は先週末の1740ドル台から1750ドル台半ばへと10ドル程水準を切り上げての推移。NYプラチナも870ドル半ばから後半へとわずかに連れ高。為替は107円60銭台へと円高スタートも米株の下げ幅縮小と日経平均のプラス圏推移で22000円回復などにも連れて円安急進、ドル円は107円80銭台へと上昇する場面も。
1日の国内金価格は+77円、1.19%の大幅高で3営業日続伸。5月18日の過去最高値をピークに短期的には上値を切り下げる調整局面が続いていた状態から、直近高値を上抜けて節目の6530円を大きく上回り、調整局面を抜け出して上値再トライへと向かう可能性。ただしモメンタムはマイナス圏にあり、勢いに欠ける状態。今回は過去最高値再更新に至る可能性はあまり高くはなさそう、短期上値目標としては6590円程度までにとどまる可能性も。相当程度の悪化を織り込み済の月初の指標も、今回に限ってはサポート材料となる可能性は低そう。
日足・一目均衡表では雲の上での推移が続く金価格は先週、基準線(6452)にサポートされて反発すると1日時点では転換線(6508)も上抜け、遅行線も価格ラインにサポートされて反発、三役好転の強気相場状態に。これまでも三役好転となる度に高値を更新してきた経緯もあり、今回もこのまま高値更新へと向かうのか。なお、90日移動平均は6214円。5月28日時点で6202円となって6200円超え。5月11日に6100円を超えてから3週間弱で100円の上昇。このままのペースで行くと6月末にも6300円を超える可能性も。そうなれば、最高値を更新している可能性も?
プラチナ価格は+33円、1.05%の反発。5月後半から上下動の展開が続き、三角保ち合いを形成、まもなくそれなりの変動幅を伴うトレンド形成へと向かう可能性を示唆。短期的な流れとしては若干上方向優勢ながら、NYプラチナとともに反落警戒感も伴う状態。3190円を超え、抵抗感が強まりつつある90日移動平均線(3203)も上抜けできれば3300円の大台付近を目指す流れにも。逆に3140円の節目を割れると21日移動平均線(3024)が推移する3020円近辺までが短期下値目安に。
※参考:金プラチナ国内価格6/1とチャート
日足・一目均衡表上でプラチナ価格は雲の上限(3151)を今朝時点で上抜け、転換線(3173)もわずかに上抜けて三役好転、強気相場入りの様相に。
2月高値3880円から3月安値2422円までの50%戻し(3151)ラインとのもみ合い状態からも、今朝時点では上抜け。少し上には右肩下がりの90日移動平均線(3203)が待ち構える状態。
なお、現状水準には、20日移動平均+4%乖離ライン(3152)、20週移動平均線(3162)、週足一目均衡表の基準線(3172)、月足一目均衡表の基準線と転換線(いずれも3172)などもあり、月足一目均衡表の遅行線は価格ラインとの攻防状態を迎えているところ。
国内プラチナ価格は年央に向けて、重要な攻防ラインを迎えています。
2020年6月1日(月)時点の相場
国内金:6,562 円 6/1(月) ▲77(1.19%)
国内プラチナ:3,177 円 6/1(月) ▲33(1.05%)
NY金:1,751.7 ドル 5/29(金) ▲23.4(1.35%)
NYプラチナ:874.6 ドル 5/29(金) ▲6.5(0.75%)
ドル円:107.82 円 5/29(金) ▲0.14(0.13%)
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