更新日:2020年6月15日(月)
国内金価格のリーマンショック後の安値は2008年11月13日の2279円。これを起点に上昇トレンドが4年5ヵ月続き、2013年4月の高値は5255円。この間の上昇値幅は2976円。
その2ヵ月後、2013年6月28日には3978円の安値をつけました。その後2018年までの5年間、保ち合い推移の展開が続きましたが、2018年夏以降は上昇トレンドが続きます。
N計算値を適用して長期上値目標を計算すると、2013年6月安値を起点とした場合、3978円+2976円=6954円。
NY金価格が1850ドル程度まで上昇し、為替が1ドル=106円程度であれば到達する水準でもあり、新型コロナウイルスの感染第2波が想定以上に拡大したり、米中対立が少しエスカレートしたり、景気回復が予想以上に遅れ、後退しつつある株価の二番底懸念が再燃したり、などの事態があれば、到達可能な水準のようにも見えます。
15日の国内金価格は+43円、0.66%の反発。先週末の下落分をほぼ取り戻し、9-21日移動平均線(6522-6527)をはさんでの上下動を繰り返す保ち合い状態が継続。週明け時間外のNY金は先週末の1730ドル台後半から1740ドル前後へとわずかに水準を切り上げての推移、為替は107円50銭台まで上昇後に株安に連れて107円10銭台へと軟調推移。国内金価格の保ち合い継続を示唆するような展開でのスタート。5月以降は下値を切り上げ、上値も最高値からゆるやかに切り下げる展開で保ち合いレンジを縮小、保ち合い長期化にも伴い、ブレイク後の変動幅拡大への警戒感も徐々に高まる状況にも。目先、6540円の節目を上抜けると上値トライ再開へ、最高値更新となれば上値目標は6680円近辺へ。下方向に6480円台のサポートを割り込めば大幅調整にも、下値目安は6320円近辺まで。
国内プラチナ価格は今年3月、2008年11月以来11年4ヵ月ぶり安値となる2422円まで下落し、長期的な二番底をつけた形にもなり、現在は反発基調にあります。ただし、2015年以降の下落トレンドを形成する下降チャネルの範囲内に留まり、このチャネル外へと脱出することが中期的な課題にもなっています。
コロナショック後の戻り高値を押さえられ続けた20ヵ月移動平均線(3250)が目先の抵抗線となり、その上には下降チャネル上限ラインが3400円近辺、さらには2013年2月高値から今年3月安値までの38.2%戻し(3577)。この水準は2009年から2017年までの下値サポートとなり、それ以降は上値抵抗線となりつつある、重要な節目水準。
国内プラチナ価格にとっては、中長期的に重要な節目水準が複数、抵抗線としてその行く手を阻みます。
15日のプラチナ価格は-8円、0.26%の小幅安で4営業日続落。5月18日(3029)以来、1ヵ月ぶり安値で軟調推移。時間外のNYプラチナが先週末の920ドルから910ドル台半ばへと若干水準を切り下げてスタートしていることも重石となり、下値目安3080円台をさらにオーバーシュート。過熱感も高まり始め、いつ下げ止まってもおかしくはない状況と思われるが。さらなる下値警戒水準としては、3月安値から5月高値までの23.6%戻し(3037)付近、その下は5月前半までの保ち合い水準でもある38.2%戻し(2919)近辺。
※参考:金プラチナ国内価格6/15とチャート
2020年6月15日(月)時点の相場
国内金:6,532 円 6/15(月) ▲43(0.66%)
国内プラチナ:3,053 円 6/15(月) ▼8(0.26%)
NY金:1,737.3 ドル 6/12(金) ▼2.5(0.14%)
NYプラチナ:819.0 ドル 6/12(金) ▼5.0(0.61%)
ドル円:107.36 円 6/12(金) ▲0.54(0.51%)
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