米商務省が発表した8月の耐久財受注は前月比+0.4％。市場予想の+1.5％を大きく下回り、3-4月の急減から5月以降の急回復でのプラス圏推移のなかでは最低水準。輸送用機器を除く耐久財受注も同様で8月は+1.0％予想を下回る+0.4％で5月以降のプラス圏推移のなかでは最低。
対象的にコア資本財の受注は前月比+1.8％で7月の+2.5％からは鈍化も3ヵ月平均では7月の+2.8％に続いて8月も+2.9％と堅調を維持。
民間設備投資の先行指標とされ、航空機を除く非国防資本財の受注を示すコア受注は前年比でも、7月の+0.39％から8月は+1.74％へと一段高。3月から6月までの前年割れからは既に回復し、2月（前年比+2.34％）以来、半年ぶりの高水準。
なお、受注額（季節調整前）の推移でも、リーマンショックの時にはコア受注も大きく落ち込んだ時期がしばらく続きましたが、今回の落ち込みは極めて限定的で、一時的にとどまっています。
むしろ、近年の平均的レベルでの上下動の範囲内に収まり、この春にやや落ち込んだ状態から、夏場には平均的水準まで戻した状態となっています。
25日のNY金相場は-10.6ドル、0.56％の反落で7月22日（1865.1）以来、2ヵ月ぶりの安値水準。東京時間に1870ドル付近から1880ドル手前まで小幅に上昇、この日の戻り高値では前日高値をギリギリ超えられず、7営業日連続で上値切り下げとなっての戻り売り。ロンドン時間にはドル高の流れに押されて1860ドル前後へと水準を切り下げ、NY市場でつけた安値は1850ドル台半ばまで。前日安値を下回らず、1850ドル付近のサポートの有効性を確認し、戻り売り再加速寸前で踏みとどまったような状態にも。日足レベルでは90日移動平均線（1863.0）にもしっかりサポートされた形にもなり、引き続き3月安値から最高値までの38.2％戻し（1845.4）から1850ドル付近までが強めの下値サポートに。ただし月末月初の重要指標ウィークを迎えてなおドル高の流れが続くなどして、このサポートを割り込んだ場合には1800ドルの大台から、3月安値から最高値の半値戻し（1770.1）辺りまでが意識されるような展開にも。
週間ベースでは-95.8ドル、4.88％安で3週ぶりの反落。下げ幅としては3月9日からの週（-155.7ドル、9.31％）以来、半年ぶりで今年2番めの急落。
NYプラチナは+4ドル、0.48％高となって5日ぶりの反発。時間外には前日高値を超えて一時860ドル付近まで反発も、ロンドン・NY朝にかけては金の軟調推移に追随し、830ドル近辺まで下落。3日連続820ドル台から830ドル付近までで下値をサポートされ、NY午後には840ドル台へと小反発。目先、NY金が1850ドルを維持する限りは820ドル台がプラチナの強めのサポートにも。これを割り込むようだと3月安値から8月高値までの半値戻し（798.8）、800ドルの大台前後までが意識される展開にも。
週間ベースでは-96.5ドル、10.28％の大幅続落で10週ぶりの52週移動平均（882.3）割れ。3月16日からの週（-121.4ドル、16.32％）以来、半年ぶりで今年4番めの下げ幅。
ドル円は18銭のドル高円安、0.17％高で5日続伸。5日続伸は1ヵ月ぶりで今年4回め。水準としては9月14日（105.69）以来ほぼ2週間ぶり高値。ただし5日続落後の5日続伸でV字回復を形成も、5日続落前の水準106円10銭台には届かず。東京時間に前日高値105円50銭台まで上昇後、欧州朝には前日安値105円20銭台まで下落。ユーロ圏での感染再拡大による行動制限強化と景気回復遅延懸念から、欧州時間スタートとともにユーロ売りドル買いの流れが強まって欧州株安のリスク回避の流れ。リスク回避のドル高優勢となったドル円はNY朝までに105円70銭近辺まで上昇。しかしNY市場では米株上昇の勢いが強まるリスク選好の流れとなってドル高も一服。それでも20日移動平均線（105.63）付近に到達し、短期的な地合いは好転の兆し。次週以降、ドル高の流れがもう一段続いて106円30銭の節目を上抜けるような展開となれば、7月高値108円台前半を目標に上値トライの展開にも。
週間ベースでは+1.04円、0.99％高で3週ぶりの反発。3ヵ月半ぶりの上げ幅。
※参考：金プラチナ相場とドル円 NY市場9/25終値とチャート
2020年9月26日(土)時点の相場
国内金：6,929 円 9/25(金) ▲27(0.39％)
国内プラチナ：3,163 円 9/25(金) ▲30(0.96％)
NY金：1,866.3 ﾄﾞﾙ 9/25(金) ▼10.6(0.56％)
NYプラチナ：842.0 ﾄﾞﾙ 9/25(金) ▲4.0(0.48％)
ドル円：105.61 円 9/25(金) ▲0.18(0.17％)