更新日:2020年12月4日(金)
11月のISM非製造業景況指数は55.9。ほぼ市場予想通りながら、前月比-0.7ポイントとなって2ヵ月続落。5ヵ月連続で節目50超の拡大基調を維持しながらも、そのなかでは最低となって5月(45.4)以来、半年ぶりの低水準。
依然としてピークアウトの兆しも見えないコロナ感染拡大と行動規制がサービス業の重石となっているようです。
構成指数では新規受注が57.2となって2ヵ月連続の低下。節目50超を6ヵ月連続で維持しながらもそのなかでは2番めの低水準となって3ヵ月ぶりの水準へと減速。これに対して雇用指数は前月から1.4ポイント上昇して51.5。小幅ながらも3ヵ月連続で節目の50を上回る拡大基調を維持。
製造業の雇用指数が11月には48.4へと反落し、2ヵ月ぶりの節目割れとなったのとは対象的。
11月の雇用統計調査対象週となる12日を含む週の失業保険申請件数は悪化し、先日のADP雇用は低調となったことから、雇用統計の市場予想は微妙に下がってはいますが、意外な結果もありそうな雰囲気も漂います。
3日のNY金相場は+10.9ドル、0.6%高で3日続伸。11月20日(1872.4)以来、2週間ぶりの高値。今年安値(1450.9)から最高値(2089.2)までの半値戻し(1770.1)で反発した流れで、最高値から11月末安値(1767.2)までの23.6%戻し(1843.2)を達成。ユーロ高ドル安の流れが続いたことにも連動し、時間外の1830ドル台から徐々に水準を切り上げてロンドン・NY朝にかけて1840ドル台後半へ。株高の勢いが強まったNY午前には一時1830ドル割れへと反落も、午後には1840ドル台へと反発。米ファイザーの新型コロナワクチンの年内出荷目標引き下げ報道などが株価の重石にもなった様子。なお、ダウなど米株主要3指数はいずれも最高値圏での小動きが続き、チャート上はラウンドトップ(団子天井)を形成しつつあるようにも見え、行き過ぎ警戒感が高まる気配も。この状況とドル安にサポートされての堅調推移が続いたNY金も適度な反発水準に達した状態で雇用統計待ちへ。上方向には1870ドル台の節目では上値を押さえられやすく、これを突破するようなら1920ドル辺りを上値目標に一段高の展開へ。下方向には1800ドルの大台から200日移動平均線(1806.6)近辺までがサポート。
NYプラチナは+26.5ドル、2.62%の大幅高となって4日続伸。終値ベースでは2017年2月27日(1038.9)以来、3年9ヵ月ぶりの高値。1000ドルの大台を一度も割れることなく、時間外は1010ドル台から堅調推移となってロンドン市場では1030ドル台へと急騰。NY市場では1040ドル台を試し、金の反落に連れて一時1005ドルまで急落する場面もありながらもNY午後には1040ドル台再トライ。高値では1043.9ドルまでにとどまり、今年最高値は更新できず、1月16日の1046.7ドル以来、10ヵ月半ぶりの高値。過熱感は危険水域に達して急反落警戒感も続き、引き続き1000ドルの大台ラインがサポートとなるかどうか。
金との価格差は802.5ドル。3月13日(772.8)以来の水準まで縮小。
ドル円は54銭のドル安円高、0.52%の反落で11月20日(103.86)以来、2週間ぶりの安値。ワクチン相場のリスク選好で株高ドル安の流れは続き、ユーロドルが2018年4月末以来2年7ヵ月ぶり高値1.21ドル台で一段高、ドルインデックスも2年7ヵ月ぶり安値で一段安となり、ドル安の勢いが円安を上回ってバランスが崩れたドル円はNY朝にかけて急落。上昇し始めた9日移動平均線(104.30)にサポートされることなく、これを下回ると一段安となって104円の節目割れ、11月18日(103.65)以来半月ぶり安値となる103円60銭台まで下落。NY午後の反発局面では104円で上値を押さえられ、サポートから抵抗線へと切り替わった様子も。目先は下値トライへと向かいやすくなり、103円を割れて102円台後半までが当面の下値目安にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/3終値とチャート
4日の国内金価格は+2円、0.03%の小幅高で4日続伸。前日、7営業日ぶりに上抜けた200日移動平均線は6700円から6703円へと水準を切り上げ、価格ラインとの攻防は激化。週明けに価格が横ばい推移となった場合、6707円へとさらに上昇する200日線に再び追い越されることにも。短期的な流れとしては9日移動平均線(6631)を上抜けて下押し圧力は緩和され、ほぼ中立状態に。上方向には8月最高値(7676)から11月末安値(6512)までの23.6%戻し(6787)、さらに21日移動平均線(6802)辺りまでが当面の上値抵抗水準にも。
週間ベースでは+88円、1.33%高で4週ぶりの反発。
プラチナ価格は+40円、1.1%高で5日続伸。5日続伸以上は10月初旬以来、2ヵ月ぶりで今年6度め。8月高値を上抜けて2月25日(3731)以来、9ヵ月ぶりの高値水準に。過熱感を振り切っての一段高で1-2月の今年高値圏、かつ2017年春以降の高値圏となる3700-3900円のレンジも視野に。2013年2月高値(5445)から今年3月安値(2422)までの38.2%戻し(3577)が当面の重要なサポート水準にも。
金との価格差は3019円となり、3月16日(2953)以来8ヵ月半ぶりの水準まで縮小。
週間ベースでは+218円、6.28%高となって5週続伸。5週続伸は8月以来4ヵ月ぶりで今年2度め。週間上昇率は8月3日からの週(+328円、9.86%)以来4ヵ月ぶり、今年4番めの急騰。
※参考:金プラチナ国内価格12/4とチャート
2020年12月4日(金)時点の相場
国内金:6,706 円 12/4(金) ▲2(0.03%)
国内プラチナ:3,687 円 12/4(金) ▲40(1.10%)
NY金:1,841.1 ドル 12/3(木) ▲10.9(0.60%)
NYプラチナ:1,038.6 ドル 12/3(木) ▲26.5(2.62%)
ドル円:103.88 円 12/3(木) ▼0.54(0.52%)
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