更新日:2020年12月16日(水)
12月のNY連銀製造業景況指数は4.9。市場予想の6.9を下回り、11月の6.3からも低下。6ヵ月連続でプラス圏こそ維持しているものの3ヵ月続落となって8月(3.7)以来、4ヵ月ぶりの低水準。
構成指数では新規受注が続落で4ヵ月ぶり低水準。4ヵ月連続プラス圏を維持したなかでは最低となる3.4。その一方で雇用指数は8ヵ月続伸で6ヵ月連続プラス圏を維持して14.2は前月の9.4から急騰、2018年12月(17.9)以来、2年ぶりの高水準。
やや気になるのは仕入価格が37.1となって5ヵ月続伸、2018年12月(39.7)以来、2年ぶりの高水準。さらに仕入価格見通しも48.6となって4ヵ月続伸、これも2018年12月(51.9)以来2年ぶりの高水準。
半年先の見通しを示す期待指数は続伸で36.3。ワクチン接種開始に伴い、ワクチン効果を期待しての楽観見通しとなった模様。
ファイザーに続いてモデルナのワクチンも18日にも承認される可能性もあり、将来見通しに対するさらなる楽観材料にも。
ただし、短期的にはNY市などでのロックダウン再開への警戒感も高まっており、デブラシオNY市長は、生活に必須の店舗以外は全て「クリスマス後に閉鎖される可能性」に言及。また、クオモNY州知事は感染件数と入院者数が現在のペースで増え続けた場合、「2度目の全面的な経済活動停止」に向かうことになると警告メッセージ。
目先の警戒感が12月の総合指数を押し下げたような格好にもなりましたが、ロックダウン再開が現実となれば、1月の景況感指数のさらなる低下も濃厚となりそうです。
15日のNY金相場は+23.2ドル、1.27%の反発で1週間ぶり高値水準。ワクチン相場による売り一服となり、FOMCでの緩和的スタンスへの思惑からドル安金高の流れに。時間外は1830ドル近辺から堅調推移となってロンドンでは1840ドル台、NY朝には12月NY連銀製造業景況指数が予想を下回る低調となったことを受けて一段高、一時1860ドル手前まで上昇。20日移動平均線(1839.4)をあっさり上抜けて節目の1850ドルとの攻防も突破、NY引けにかけても1850ドル台後半を維持する状態となり、短期的な流れとしてはもう一段の上値トライへ、目標水準は12月高値1880ドル近辺まで。ただし、FOMCでの金利見通しなどでタカ派スタンスの予想が目につくようだと上値を押さえられる可能性も。下値サポート1830ドルを早期に割れる展開は想定し難いものの、そうなった場合には1800ドルの大台を割れて1790ドル近辺までが下値目安にも。
NYプラチナは+23.7ドル、2.33%の大幅高で3日ぶりの反発。1010ドル前後で下げ渋る状態が3日間続いた後、4日めのこの日は時間外から金の反発局面に追随。一時的に1010ドルをわずかに割り込んだところが起点となっての堅調推移、NY朝に節目の1030ドルを突破するとNY午後には1040ドル超え。引け後には一時1040ドル台後半へとさらに上値を試す勢いも。FOMC前という微妙なタイミングながら、サプライズなく緩和的スタンスを維持する結果となれば堅調推移の金に追随する展開へ、短期上値目標は1060ドル前後まで。
ドル円は36銭のドル安円高、0.35%の反落で103円80銭のサポート割れ。前日安値103円50銭付近こそ下回らなかったものの、終値ベースでは11月6日(103.36)以来、1ヵ月半ぶり安値。東京時間には20日移動平均線(104.14)に上値を押さえられ、欧州時間からドル安主導での軟調推移。米追加経済対策の進展とワクチン効果への期待からリスク選好の流れとなって緩やかな円安を上回るドル安圧力で103円60銭台まで下落。一時的には103円50銭台まで下げて反発方向には103円80銭がサポートから抵抗線に切り替わってしまった感もあり、もう一段の下値トライへと向かい安い状態にも。当面の下値目安としては102円台半ば辺りまで。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/15終値とチャート
16日の国内金価格は+65円、0.97%高で5日ぶりの反発。NY金の反発に支えられて下げ止まり、短期的には反発方向優勢の流れも維持。FOMCでサプライズがなければNY金のもう一段の上昇にも連れて上値トライの展開にも。ただし、すぐにでも上方向への節目となる6830円を上抜けできるかどうかは微妙なところ。これを突破することができれば6890円から6900円の大台回復までが短期上値目標に。逆に下方向へ6660円台のサポートを割り込むようだと一段安の展開で6600円割れ、6590円近辺までが下値目安に。
プラチナ価格は+77円、2.11%の大幅高で3日ぶりの反発。9日移動平均線(3701)も3日ぶりに上抜け、再び強気のパーフェクトオーダーの構図に。上方向への節目3730円手前で上値を押さえられたのが一時的に過ぎなければ一段高の展開へ、3800円の大台回復が当面の目標に。短期的には低確率と思われるものの、流れが逆転して下値サポート3640円を割り込むような展開となれば一段安となって3550円付近までが下値目安に。
※参考:金プラチナ国内価格12/16とチャート
2020年12月16日(水)時点の相場
国内金:6,734 円 12/16(水) ▲65(0.97%)
国内プラチナ:3,723 円 12/16(水) ▲77(2.11%)
NY金:1,855.3 ドル 12/15(火) ▲23.2(1.27%)
NYプラチナ:1,039.3 ドル 12/15(火) ▲23.7(2.33%)
ドル円:103.68 円 12/15(火) ▼0.36(0.35%)
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