更新日:2021年1月26日(火)
1月のドイツIFO企業景況感指数は90.1。市場予想の91.4を下回って7月(90.0)以来、半年ぶり低水準。回復基調は9月の93.3がピークとなっての失速状態が続きます。
前月比では-2.1ポイントとなり、4月(-11.2)以来、9ヵ月ぶりの急低下となっています。
前年比では-5.1ポイントで7月(-5.8)以来、半年ぶりの落ち込み。前年割れは29ヵ月連続となり、リーマンショック後の2009年9月までと欧州債務危機の2013年6月までの23ヵ月連続を上回って過去最長を更新中。
現況指数は12月(91.3)まで上昇して1月は89.2へと急反落となって4ヵ月ぶり低水準。
向こう半年間の見通しを示す期待指数は91.1。これも12月(93.0)から急反落、9月(97.5)にピークアウトして軟調推移となり、6月(91.1)以来、7ヵ月ぶりの低水準。
トレンドの牽引役となる期待指数の急失速で、現況指数との差も急縮小。チャート上からは回復基調がほぼストップしてしまった状態に。
また、ビジネス不確実性指数は66.0となり、これは9月(64.1)に底打ちして7月(66.1)以来、半年ぶり高水準へと上昇。この指数も見通しが悪化していることを示します。
セクター別では、製造業が1年9ヵ月ぶり高水準となった12月の9.1から1月は8.8と小幅低下にとどまったのに対して、他は軒並み低調。
サービス業は-4.4となって3ヵ月連続マイナス圏推移、6月(-6.0)以来7ヵ月ぶり低水準に。貿易は12月の0.3から1月は-17.2へと急落、5月(-30.1)以来8ヵ月ぶりの低水準。
建設業も-5.1で3ヵ月連続マイナス圏となり、6月(-6.5)以来7ヵ月ぶりの低水準。小売に至っては-33.9。これも3ヵ月連続マイナス圏で12月の-4.5からは急降下、最悪となった4月(-50.9)以来9ヵ月ぶりで過去2番めの低水準。
2021年1月は感染拡大によるマイナス面のほうが大きく、ワクチン接種も始まったばかりで、その効果はまだ全く見られません。
25日のNY金相場は-1.0ドル、0.05%の小幅安で3日続落。ロンドン時間にはドイツの1月IFO景況感指数が低調となったこと、米製薬大手メルクのワクチン開発打ち切り報道などがマイナス材料として株安の流れとなったことを受けて1850ドル台から1860ドル台へと小幅に上昇、しかしNY市場ではドル高に押される形で元の水準へと行って来い。一時1850ドルを割り込む場面もあったものの200日移動平均線(1849.8)にサポートされた格好。上値は20日移動平均線(1875.4)に抵抗感もあり、小幅レンジで十字線を形成。この日の変動値幅は21.2ドルにとどまり、今年の平均36.4ドルの6割弱、今年3番めの小動き。FOMCも控えて保ち合い傾向継続の様相も、1870ドルから20日線の抵抗水準を超えると1890ドル付近まで上値を伸ばす可能性も。下方向には200日線を割れると1820ドル台が重要な節目、これを割り込むようだと11月安値1780ドル台を目指す流れにも。
NYプラチナは-6.9ドル、0.62%の続落。金に追随する展開となってロンドン時間には1110ドル付近から1120ドル台へと上昇も、終値ベースでの今年高値圏でさらなる上値トライへの関門となる節目水準付近では上値も重く、NY朝には反落。勢い余って1090ドル割れへと40ドル弱の急落も、右肩上がりの20日移動平均線(1089.1)に下値を支えられて急反発。やはり上下に行って来いとなって十字線に近い小幅陰線を形成。やや上値の重さに押される傾向となるなか、切り返して1130ドルの節目を抜け出す展開となれば上値目標は2016年高値圏1180ドル台へ。20日線を割れると下値目安は今年安値圏1040ドル近辺。
ドル円は先週末からほぼ変わらず103円70銭台での横ばい推移。FOMCを控えていることに加え、リスク回避でドル高・円高へとドルと円との方向性が一致しやすい傾向が再び強まる状態にもなり、小幅レンジでの綱引き状態。この日の変動値幅は26銭ほどで今年最小、今年の平均50銭のほぼ半分、昨年の平均70銭の4割弱。103円50銭のサポートから104円ちょうどのレジスタンスまでの50銭が目先の主要レンジ。上方ブレイクとなれば105円近辺、下方ブレイクなら102円台前半までを試しに行く可能性も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/25終値とチャート
26日の国内金価格は-14円、0.21%安で3日続落。ほぼ水平状態の21日移動平均線(6812)に上値を押さえられての小幅調整局面が継続。下げ止まった9日移動平均線(6737)にサポートされるなら調整の範囲内に踏みとどまって上値再トライのチャンスをうかがう展開にも。6800円台の直近高値を上抜けると6850円程度までが上値目標に。9日線を下抜けるようだと今年安値6625円が意識される展開にも。
プラチナ価格は-19円、0.48%の続落。下方向への節目3940円手前でなんとか踏みとどまった状態も、徐々に下押し圧力が強まりつつあり、耐え切れずに節目割れとなればトリプルトップのネックライン、3820円近辺までが下値目安に。高値保ち合い継続へと耐えることができれば、いずれ上値再トライのチャンスも。4040円台の高値更新へと向かうことになれば、2015年以来、5年ぶり高値水準となる4100円台を目指す流れとなる可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格1/26とチャート
2021年1月26日(火)時点の相場
国内金:6,753 円 1/26(火) ▼14(0.21%)
国内プラチナ:3,948 円 1/26(火) ▼19(0.48%)
NY金:1,855.2 ドル 1/25(月) ▼1.0(0.05%)
NYプラチナ:1,104.7 ドル 1/25(月) ▼6.9(0.62%)
ドル円:103.76 円 1/25(月) ▲0.01(0.01%)
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