更新日:2021年2月1日(月)
WHO(世界保健機関)主導の国際調査団が31日、世界で初めて新型コロナウイルス集団感染が確認された中国・武漢市の海鮮卸売市場を視察したようですが、わずか1時間で出てきたとのこと。そもそも1年前から厳重なバリケードによって進入禁止状態となっていた場所に何か手がかりがあるのか、甚だ疑問です。
その中国の国家統計局が発表した製造業PMIは1月に51.3となって市場予想の51.6を下回り、節目の50超は維持したものの5ヵ月ぶり低水準となりました。財新(Caixin)発表の製造業PMIも1月は51.5となって7ヵ月ぶり低水準。景気回復を先導してきた中国もサービス業主導で製造業にも失速状態が波及してきたようです。
この状況は世界の主要国共通の兆しでもあり、新型コロナの新規感染者数の推移と連動しています。秋から1月にかけて世界で急増してきた新規感染者数は、1月上旬にはピークアウトして減少傾向となっています。
世界の主要国のPMIも、秋以降の減速状態が1月までは続きそうですが、1月でいったんは底入れする可能性もありそうです。
金価格は保ち合いから反発トライ、プラチナは堅調維持へ
日足一目均衡表で見る国内金価格は揉み合い状態。調整局面の抵抗線を突破して反発トライへと向かうも、年初からは雲の上限に尽く跳ね返される展開が続いています。そして今回も、6827円の雲の上限に跳ね返されるようだと苦しい展開にもなりかねません。5ヵ月ぶりの雲の上限突破と三役好転をかけた攻防が、2月相場の行方を左右する重要ポイントに。
1日の国内金価格は+73円、1.08%の大幅続伸で1月8日(6977)以来、3週間ぶりの高値。下げ渋りを示唆しながらもジリジリと値を下げる展開から週末に下げ止まって月初に心機一転、反発基調へと急速に動き出したような格好にも。週末に1850ドル付近へと反発したNY金は週明け時間外に1870ドルまでの急騰スタート後に1860ドル割れへと荒っぽい展開。その勢いにも押し上げられた国内価格は9日移動平均線(6759)と21日移動平均線(6797)をまとめて上抜け、節目となる1月後半高値6801円も上方ブレイクしたことで短期的な流れも好転。上値トライへの流れが進行しやすくなる状況となり、当面の上値目標はゆるやかに下降する90日移動平均線(6889)超え、6890円台。6900円の大台回復も視野に。
国内プラチナ価格は高値保ち合いがやや崩れかけ、日足一目均衡表では転換線を下回って三役好転崩れ、上昇チャネルの下限ラインも下抜けていましたが、足下では持ち直し。上昇チャネル内に復帰して三役好転へと急上昇。目先はトリプルトップ懸念を打破して高値更新へと向かうことができるか、それとも団子天井を形成するか、こちらも2月序盤の攻防が非常に重要となりそうです。
1日のプラチナ価格は+84円、2.15%の続伸。週末の1080ドル付近から週明け時間外に1100ドル台へと急騰スタートのNYプラチナにプッシュされ、今年高値となった1月22日(4043)以来10日ぶりの高値水準に。21日移動平均線(3918)にサポートされての反発局面が急加速、9日移動平均線(3955)も6営業日ぶりに上抜け。3870円から4040円台までの広めのレンジ中程からやや上方向へとシフト、目先は4000円の大台回復と今年高値が抵抗水準としても意識されることにも。これらを上抜けることができれば2016年以降の最高値(4072)を更新し、さらに4170円台辺りまでが上値目標にも。
※参考:金プラチナ国内価格2/1とチャート
2021年2月1日(月)時点の相場
国内金:6,812 円 2/1(月) ▲73(1.08%)
国内プラチナ:3,987 円 2/1(月) ▲84(2.15%)
NY金:1,850.3 ドル 1/29(金) ▲9.1(0.49%)
NYプラチナ:1,079.2 ドル 1/29(金) ▲6.8(0.63%)
ドル円:104.69 円 1/29(金) ▲0.43(0.41%)
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