更新日：2022年1月31日(月)
FOMC直後にCMEフェドウォッチが示した3月の0.50％利上げ確率12％超、やや過剰反応となった勢いは一服。それでも週末時点での3月0.50％利上げ確率は8.5％。0.25％利上げは91.5％となり、もはや3月利上げは既定路線。目先1ヵ月半の主要テーマは、3月の利上げ幅と年内の利上げ回数見通し。
週末にはアトランタ連銀ボスティック総裁がインフレ抑制に向けて「より積極的なアプローチが必要なら50ポイント利上げも」 と0.50％利上げの可能性について言及。この方、年間では0.25％×3回の利上げをメインシナリオとしながらも0.50％利上げも意識。よりタカ派的に振れやすい現状を象徴するような発言のようにも。
今後は、他のFRB関係者からもタカ派的なコメントが飛び出すことも想定されそうです。
金価格においては、当面の利上げ見通しにおける市場コンセンサス形成に向け、しばらくは我慢の時期が続くことにもなりそうです。
31日の国内金価格は-37円、0.51％安で3日続落。今年安値を更新し、12月23日（7224）以来1ヵ月ぶりの安値。年初からの高値保ち合いを下方ブレイクした流れが加速する形となり、7320円の節目割れに伴う短期下値目安7260円程度をクリアしてさらに一段安。週末にかけて急落となったNY金の自律反発が週明け時間外には1790ドル近辺で押さえられて失速、1780ドル台後半へと押し戻される状態でスタートし、為替は週末の1ドル＝115円20銭台から40銭台へと堅調推移の週明け。今週は月初の重要指標ウィークとなり、上昇余地を残すドル円に対して下落局面一服の可能性もあるNY金に対しては下方圧力にも。その反面、ウクライナ情勢緊迫化への警戒感などがリスク要因となって円安抑制と金の下支え要因にも。国内金価格の短期的な行き過ぎ警戒水準としては12月安値（7036）から1月高値（7388）の半値戻し（7212）近辺。ここでサポートされない場合には61.8％戻し（7170）近辺まで。
月間ベースでは-15円、0.21％の小幅反落。
日足・一目均衡表では二役好転。一役は転換線（7312）の下で推移する基準線（7244）にちょうどサポートされた状態でギリギリ逆転回避。2月には切り上がる雲が10日頃から20日過ぎにかけて3度のねじれを発生し、雲の下抜けリスクへのプレッシャとともに波乱の展開を予感させるような構図にも。7200円台前半から後半へと切り上がる上昇チャネルの下限が目先の重要なサポートラインにも。
プラチナ価格は-58円、1.41％の続落。今年高値からの反落局面が続いて1月後半の高値保ち合い崩れの様相に。強気のパーフェクトオーダー完成で上値トライへの勢いを強めるかとも思われたのは一瞬、そのサポートとなるはずだった9日移動平均線（4072）を割り込み、4060円の節目もわずかに下回って下方ブレイクからの一段安警戒の構図に。NYプラチナも週末の急落からの反発局面は週明け時間外に1010ドルラインとの攻防で失速状態。国内プラチナ価格への下方圧力も急速に強まるような状況でもないものの、節目割れに伴う短期下値目安4000円前後までの下落余地も。
月間ベースでは+192円、4.97％の反発。1月は6年連続上昇。
日足・一目均衡表では三役好転を維持しながらも、中期三角保ち合い上限ラインと200日移動平均線（4137）、昨年5月から9月までの半値戻し（4143）などが強力な抵抗帯を形成。目先は転換線（4032）、今週から当面水平状態が続く雲の上限（4007）、昨年5月から9月までの38.2％戻し（4000）などが強力なサポート帯となる可能性も。
※参考：金プラチナ国内価格1/31とチャート
2022年1月31日(月)時点の相場
国内金：7,244 円 1/31(月) ▼37(0.51％)
国内プラチナ：4,056 円 1/31(月) ▼58(1.41％)
NY金：1,786.6 ﾄﾞﾙ 1/28(金) ▼8.4(0.47％)
NYプラチナ：1,006.6 ﾄﾞﾙ 1/28(金) ▼15.2(1.49％)
ドル円：115.24 円 1/28(金) ▼0.12(0.10％)