更新日:2022年2月9日(水)
2021年通年での米貿易赤字は過去最大。赤字幅は2年連続で拡大し、前年比では26.96%の大幅拡大となり、2000年の前年比+44.52%以来、21年ぶりの急拡大。水準としてはこれまでの過去最大となっていた2006年の-7635.33億ドルを大幅に上回る-8591.33億ドルとなり、15年ぶりの過去最大更新。
輸入が2021年は3兆3876.7億ドルとなって前年比+20.51%の急増でこれも2018年を上回って過去最大。増加率では1984年(+23.56%)以来、37年ぶりの急増。
コロナ禍での巣ごもり需要に経済再開に伴う需要増なども混在する形となった状況ながら、根底には米国人の個人消費の強さがベースとなっている様子も。
対象的に輸出は2兆5285.37億ドルにとどまり、前年比+18.46%の増加。増加率では1988年(+23.59%)以来ながら、金額では2018年の2兆5386.38ドルをわずかに下回り、過去2番めの高水準。
コロナからの回復局面での需要の強さが米国からの輸出先の国々よりも、米国のほうが先行している、という面もあるかもしれません。
なお、月間では12月の輸出入はいずれも3ヵ月連続の過去最大、輸入は5ヵ月連続の過去最大。貿易赤字は-807.31億ドルとなり、9月の-808.14億ドルをわずかに下回って過去2番め。
貿易赤字は2021年後半には過去最大水準付近での推移が続きます。
景気回復がさらに進行することも予想される2022年には、米国の貿易赤字もさらに一段と拡大することも予想されそうです。
8日のNY金相場は+6.1ドル、0.33%高で3日続伸。1月26日(1829.7)以来、2週間ぶりの高値水準。アジア時間の1820ドル台前半からロンドン時間には1820ドル割れも、安値は1810ドル台半ばまでと限定的、押し目買いとなったNY市場では1820ドル台後半へ、NY引け後には一時1830ドル近辺まで上昇。この日の変動値幅は13.9ドルにとどまり、今年5番めの小動きとなったものの1810ドルの節目超えに伴う短期上値目標1830ドル台にもほぼほぼ到達した格好にも。なお、米10年債利回りは2年半ぶり高水準となる1.9%台後半まで上昇し、2%目前となった他、ドイツの10年債利回りもプラス転換後も上昇を続けて0.26%台となって3年1ヵ月ぶり高水準、英10年債利回りは3年3ヵ月ぶり高水準、日本の10年債利回りは6年ぶり高水準となるなど主要国での長期金利上昇が続くなかでの堅調推移。世界的インフレ懸念が反映される状況にも。目先は多少の上昇余地も残しながら1800ドルの下値サポートまでが主要レンジとなってCPIの結果待ちへ。上方向への行き過ぎ警戒水準としては今年高値圏1850ドル台再トライへ、下方向へのブレイクなら1770ドル近辺までが下値目安。
NYプラチナは+16.3ドル、1.6%高で4日ぶりの反発。2月2日(1043.7)以来、1週間ぶりの高値水準へと切り返して下げ渋り。下値を切り下げる流れはこの日も続いて4日め、時間外は1020ドル近辺からロンドン時間に1010ドル割れ、それでも1000ドルの大台割れを回避してNY市場では切り返す展開へ。米株の堅調推移と金の反発局面にも追随する形となってNY午後には1030ドル台へ、30ドル程の急騰。右肩上がりの20日移動平均線(1015.1)にもサポートされて下ヒゲ陽線を形成、下値サポートを1020ドルへと切り上げる形で1040ドル台までのレンジで高値保ち合い継続。上方ブレイクできれば今年高値を更新し、1080ドル台辺りまでが上値目標に。下方ブレイクの場合には年末年始の保ち合い中心水準970ドル近辺が下値目安。
ドル円は45銭のドル高円安、0.39%の反発で1月7日(115.56)以来、1ヵ月ぶりの高値水準。主要国の長期金利上昇基調に連れる形での堅調推移が続き、この日は東京市場朝の115円ちょうど付近を下回ることなく、午後には115円40銭の節目との攻防。欧州時間には115円50銭台から20銭台までの下押しもNY午後には115円60銭台へと上昇。NY終盤には115円50銭を挟んでの小幅揉み合いとなり、わずかながらも115円40銭の節目を上抜けた形となり、短期的には一段高の流れへ。今年高値を更新し、3月FOMCに向けてタカ派見通しが続くようなら117円台半ば辺りまでが上値目標に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/8終値とチャート
9日の国内金価格は+31円、0.42%高で5日続伸。5日続伸は昨年11月以来、3ヵ月ぶり。水準としても昨年11月19日(7458)以来、2ヵ月半ぶりの高値。NY金の堅調推移とドル高円安基調に支えられて短期トレンドは強気転換、とともに7380円の節目を上抜けて年初来の高値保ち合いを上方ブレイク。短期的には上値目標7450円台。2020年8月の過去最高値と昨年11月高値(7483)を結ぶラインが長期三角保ち合い上限ライン候補としてこの近辺を通過。いったん上値を押さえられる確率は高まるものの、これを上抜けると中期的には過去最高値再トライを試す場面が訪れる可能性も。
プラチナ価格は+37円、0.9%高で3日ぶりの反発。中期三角保ち合い上限ラインに跳ね返されての失速状態でも粘り腰、揉み合い状態の9日移動平均線(4111)をまたしても上抜けて上限ライン再トライへ。4150円の節目を上抜けて今年高値更新、と同時に中期三角保ち合い上抜けへと向う余力が残っているかどうかは微妙な状況ながら、抜け出せば短期的には4220円台辺りまでの一段高は見込まれ、中期的にも上方視界が開ける状態にも。4100円に切り上げた下値サポートを割れると4000円の大台ライン近辺までが調整目安に。
※参考:金プラチナ国内価格2/9とチャート
2022年2月9日(水)時点の相場
国内金:7,400 円 2/9(水) ▲31(0.42%)
国内プラチナ:4,138 円 2/9(水) ▲37(0.90%)
NY金:1,827.9 ドル 2/8(火) ▲6.1(0.33%)
NYプラチナ:1,036.3 ドル 2/8(火) ▲16.3(1.60%)
ドル円:115.54 円 2/8(火) ▲0.45(0.39%)
Copyright(C) Let's GOLD