更新日:2022年4月22日(金)
4月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は17.6となり、市場予想の21.4を下回って前月の27.4からも-9.8の低下。2021年以降では3番めの低水準ながら、2020年6月以降は1年10ヵ月連続で10ポイント超となり、それなりの好調を維持。
構成指数では、仕入れ価格が84.6となって1979年6月(85.4)以来、42年10ヵ月ぶりの高水準。販売価格も昨年11月に続いて1975年以降では2番めの高水準となってインフレ高騰が続く状況。
雇用指数は41.4となって2ヵ月連続過去最高となったのに対し、期待指数は8.2となって前月比-14.5ポイントの急低下、2008年12月(-1.6)以来、13年4ヵ月ぶりの低水準。新規受注見通しも3.7で前月比-18.3の急低下、2008年11月(-2.3)以来13年5ヵ月ぶり低水準。
期待指数の急低下はNY連銀でも同様で、4月は15.2で前月比-21.4、2年ぶり低水準となっていました。仕入価格が前月比+12.6の急騰で過去最高となるなどインフレ警戒指標の高止まりも同様。
この日、米労働省が発表した失業保険継続需給者数も141.7万人となり、1970年2月21日までの週(141.2万人)以来、52年2ヵ月ぶりの低水準。
新規失業保険申請件数も18.4万件は3月半ばの16.6万件を少し上回る水準に留まり、過去最少となった1968年11月30日までの週(16.2)以来53年4ヵ月ぶりの低水準付近、という状態。
この日発表の指標からも、労働需給逼迫とインフレ高止まりが確認され、5月FOMCでの0.5%利上げを示唆したパウエルFRB議長の思惑ををサポートすることにもなりそうです。
と同時に利上げ加速に伴う景気減速を警戒し始める状況も示唆され始めています。
21日のNY金相場は-7.4ドル、0.38%安で3日続落。4月11日(1948.2)以来、10日ぶりの安値。前日NY引け後に上値を押さえられた1960ドルがこの日の時間外も上限となってゆるやかに軟調推移。米10年債利回りが2.8%台前半から後半へと反発した流れにも押されてロンドン市場で1950ドル割れ、NY朝にかけては一時1940ドル割れを試す場面も。それでも短期下値目安1950ドル近辺での推移が続き、行き過ぎの目安1930ドル近辺もチラつく状況では底堅さも。パウエルFRB議長の5月FOMCでの0.5%利上げ示唆発言も重石となったものの、NY引け後には1950ドル台前半を回復。3日連続で安値も切り下げながらも小幅にとどまり、ようやく終値でも下値目安1950ドル近辺までしっかり下げてきた状態に。週末にかけては一服感も、次週月末に向けては20日移動平均線(1949.6)との攻防状態となるなか、抵抗感も増してきた1960ドルが反発へのポイントにも。
NYプラチナは-19.2ドル、1.95%安で3日続落。4月7日(958.0)以来、2週間ぶりの安値。前日NY午後から上値を押さえら続けた990ドルから20日移動平均線(987.2)がこの日の上限となって一段安の展開へ。ロンドン市場で980ドルを割れるとNY朝には反発も一時的、パウエル発言を受けて米株が軟調推移となった流れに追随する形で970ドル割れへと戻り売り。ただし下値も限定的となってNY午後から時間外まで960ドル台後半では下げ渋り。960ドル前後は3月末以降の下限でやや強めのサポートとなっている可能性、950ドルから1020ドル台までのレンジ下限を割れるようだと一段安トライへ、1月の今年最安値圏920ドル近辺までが下値目安にも。
ドル円は53銭のドル高円安、0.41%の反発。東京朝のドル買い円売り局面では127円80銭台から128円60銭台まで上昇。午後にかけて反落すると欧州時間には127円80銭近辺の安値をつけて128円台前半での小幅保ち合い状態に。NY市場ではパウエル発言を受けて米10年債利回りが2.9%台へと再浮上した流れに追随、一時128円70銭近辺まで上昇。しかし米10年債利回りが2.95%付近で頭打ちとなって反落した場面では128円ちょうど付近まで反落。今朝の東京市場では2.95%再トライに合わせて128円60銭台へと再浮上。127円80銭から128円90銭までのレンジで高値保ち合い形成の兆しとなり、次週、月末月初の経済指標などでサプライズがなければ5月4日のFOMCまでは大きな流れとはならない可能性も。上方向へと抜け出せば上値トライ再開で130円の節目トライへ、130円台後半までが短期上値目標にも。下方向へは126円台半ば辺りまでが調整拡大の目安にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/21終値とチャート
22日の国内金価格は-6円、0.07%の小幅続落で4月15日(8760)以来、1週間ぶりの安値。ドル円の反発で下げ幅縮小、RSIも92.3%と高止まり。ゆるやかに上昇を続ける9日移動平均線(8766)近辺程度までの調整は十分想定可能も、ドル円が上値トライ再開へと向かえば過熱感を無視して再び強引に押し上げられるような展開にも。8860円超へと最高値更新なら8900円台へ、8950円近辺までが短期上値目標に。
週間ベースでは+51円、0.58%高で3週続伸。
プラチナ価格は-74円、1.68%安で3日続落。4月14日(4316)以来、1週間ぶりの安値。2週間ぶりに9日移動平均線(4365)も下抜け、強気のパーフェクトオーダー崩れとなって失速感も急拡大。21日移動平均線(4284)が目先のサポート候補、これを下回って4240円の節目も割り込むようだと一段安へ、4月安値4120円台までが下値目安に。
金との価格差は4月13日の4421円を上回り、4485円へと急拡大。価格差逆転が常態化した2015年1月以降での最大を更新。
週間ベースでは-17円、0.39%の反落。
※参考:金プラチナ国内価格4/22とチャート
2022年4月22日(金)時点の相場
国内金:8,811 円 4/22(金) ▼6(0.07%)
国内プラチナ:4,326 円 4/22(金) ▼74(1.68%)
NY金:1,948.2 ドル 4/21(木) ▼7.4(0.38%)
NYプラチナ:967.8 ドル 4/21(木) ▼19.2(1.95%)
ドル円:128.36 円 4/21(木) ▲0.53(0.41%)
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