更新日:2022年4月21日(木)
BISが公表している実質実効為替レートの日次データによれば、4月11日時点で日本円は76.12ポイント。2015年8月20日(75.63)以来、6年8ヵ月ぶりの低水準となっています。※2015年6月にはアベノミクスでのドル円最高値125円80銭台。
一方、米ドルは123.60ポイントで3月16日(123.88)以来、1ヵ月ぶりの高水準。今年高値は3月8日の124.45で、2020年9月30日(124.54)以来、1年半ぶりの高値となっていました。
2020年1月スタート日を100とした指数に変換し、その推移を比較すると今年の主要通貨の強弱関係とその推移がよくわかります。
ロシアのウクライナ侵攻直後、3月初旬まではリスク回避のドル高・円高(ユーロ安)の流れとなっていました。
3月中旬、16日のFOMC以降は急速に円安が進行しています。ドル高とはなっていません。3月末にかけてはむしろドル安で4月に入って巻き戻し、という状態。
なお、1996年4月以降の実質実効為替レートで米ドルの最高値はコロナショック時の2020年3月23日で132.55、最安値は2011年8月1日で92.12。
日本円の最高値は2011年9月23日の112.75。最安値は1998年8月11日の67.62。
米ドル最高値と日本円最安値の2011年は東日本大震災後にドル安円高が急速に進行した年。ドル円が史上最安値となったのもこの年、2011年10月28日NY終値で1ドル=75円80銭台。
日本円が最安値となった1998年8月11日は、ドル円も1990円以降の最高値、NY終値で147円20銭台。
4月11日時点での実質実効為替レートを、過去最安値から最高値までの百分率で表すと、米ドルの123.60ポイントは77.86%。日本円の76.12ポイントは18.83%。
オシレータ系指標なら、米ドルは買われ過ぎ警戒水準、日本円は売られ過ぎからの反転警戒MAXレベル、というところでしょうか。
20日のNY金相場は-3.4ドル、0.17%の小幅続落。前日NY引け後に1940ドル台半ばまで下げて1950ドルまで小反発も、戻り売りとなったこの日の時間外には1940ドル付近まで小幅に一段安。4月8日(1930.4)以来の安値をつけて切り返すとロンドン・NY市場では米10年債利回り低下とドル安の流れにもサポートされる形で1950ドル台へと反発。ただし高値でも1960ドルまでと限定的に。1970ドルの節目割れに伴う短期下値目安1950ドル近辺到達後の一服感からの小動きとなり、20日移動平均線(1949.1)にもサポートされた格好に。引き続き1930ドル近辺までが行き過ぎの場合の下値サポート候補となり、1990ドルが当面の抵抗水準に。
NYプラチナは-1.7ドル、0.17%の小幅続落。時間外スタート時点の993.2ドルがこの日の高値となり、金に連れての戻り売り。前日安値(982.3)から980ドル近辺では下げ渋りながらも、これを割れるとロンドン序盤にかけて970ドル台前半へと小幅に一段安。ロンドン・NY市場では金の反発局面に追随も、990ドルにわずかに届かず20日移動平均線(989.9)にも上値を押さえられた格好にも。950ドルから1020ドル台までの広めのレンジ半ばで方向感喪失状態にも。
ドル円は106銭のドル安円高、0.82%安となって14日ぶりの反落。恒例となってきた東京市場朝のドル高円安加速は、この日も同様。129円ラインを突破すると20年ぶり高値となる129円40銭まで急騰。しかし、このラインが抵抗線となる形で3時間余りの攻防を経て失速すると調整局面入り。午後までに128円付近へ、1.4円程の急落後は欧州序盤にかけて128円70銭台まで反発して戻り売り再開。128円を割れると127円60銭付近まで、NY市場では一時127円40銭台まで下落する場面も。NY午後には127円台後半での揉み合いを経て、今朝の東京市場では128円30銭台へと上値トライ再開の兆しにも。3月31日安値(121.28)から4月20日高値(129.40)までの23.6%戻し(127.48)をちょうど達成した状態となり、今回の調整局面を終えてしまった可能性も。128円90銭超へと抜け出せば節目の130円トライへ、130円半ば辺りまでが短期上値目標にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/20終値とチャート
21日の国内金価格は-43円、0.49%安となって13日ぶりの反落。10営業日ぶりに過去最高値更新ストップ。ようやく買われ過ぎ是正の動きで4月15日(8760)以来、1週間ぶりの安値も、かなり控えめ。それなりの円安調整にもかかわらず、東京朝のドル買い円売り急進の展開も恒例となってボラティリティも拡大。少しタイミングが違えば国内金価格も急落の展開にも。3月末から8860円の最高値までの23.6%戻し(8718)から9日移動平均線(8731)辺りまでの調整は十分想定可能。高値更新トライ再開となれば8900円台半ば辺りまでが短期上値目標に。
プラチナ価格は-41円、0.92%の続落。それでも21日移動平均線(4283)を上抜けてなお上昇基調が続く9日移動平均線(4358)を大きく上回る水準を維持。強気のパーフェクトオーダー状態をキープしたまま切り返すことができれば反発局面再開に向けた流れにも。4500円の節目を突破できれば一段高へ、ダブルボトムからの上値目標4600円程度が意識される展開にも。
※参考:金プラチナ国内価格4/21とチャート
2022年4月21日(木)時点の相場
国内金:8,817 円 4/21(木) ▼43(0.49%)
国内プラチナ:4,400 円 4/21(木) ▼41(0.92%)
NY金:1,955.6 ドル 4/20(水) ▼3.4(0.17%)
NYプラチナ:987.0 ドル 4/20(水) ▼1.7(0.17%)
ドル円:127.83 円 4/20(水) ▼1.06(0.82%)
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