更新日:2022年5月2日(月)
中国の4月製造業PMIは国家統計局発表値も財新発表値も節目の50を大きく下回り、コロナショック時以来の低水準。主要都市でのロックダウンにより景気減速が加速。一方、米国では0.50%利上げを99.6%織り込んで今週FOMC。資産縮小への動向なども意識され、次月以降のさらなる利上げペース加速とこれに伴う景気減速も懸念されて米株安が急速に進行。ロシアによるウクライナ侵攻は戦争長期化の様相となって両国の今後の経済大幅縮小だけでなく、商品価格高騰なども含めて周辺国と欧州への影響も拡大。世界経済においては主要3大リスクとも言え、世界的景気減速も警戒される状況にも。全ての影響を少しづつ受ける国内では失われた20年、30年で忘れ去られていたインフレが多少目につくレベルとなり、「悪い円安」とエスカレード報道も。
そんな連休谷間の週明け東京市場朝、ドル円は130円台再トライ。週末に1900ドル割れのNY金は大台回復をかけた攻防で週明け時間外をスタート。
3連休明けとなった2日の国内金価格は+125円、1.47%高となって7営業日ぶりの反発。上げ幅としては今年の絶対値平均52円の2.4倍、今年5番めの急騰で4月25日(8720)以来、1週間ぶりの高値。3月末安値(8259)から4月20日の最高値(8860)までの上昇値幅(601)の61.8%戻し(8489)手前まで下落(8505、59%戻し)した後、この間の下落幅(355)の38.2%戻し(8641)手前まで反発(8630、35.2%戻し)。61.8%戻し(8724)程度まで戻せないようなら、弱気の高値保ち合いで失速感が強まる展開にも。目先、8500円から8860円までの高値保ち合いレンジを重要イベント通過後となる連休明けに上抜ける展開となれば8950円程度までが短期上値目標。保ち合い下放れとなれば8400円割れへ。
月足チャートでは長期上昇チャネル上抜けの行き過ぎ状態が継続中。2020年8月の最高値更新時には、上昇チャネル上限ラインを上抜けて2ヵ月めにピークをつけて3ヵ月めには上限ライン付近まで下落。今回も上昇チャネル上限ライン上抜け2ヵ月めの4月にピーク(の可能性)をつけて3ヵ月めの5月がスタート。
プラチナ価格は+102円、2.49%高で8日ぶりの反発。週明け時間外のNYプラチナが930ドル割れへとやや軟調気味のスタートとなるなかで、上げ幅としては今年の絶対値平均55円の1.85倍、今年7番めの大幅高。4月22日(4326)以来、10日ぶりの高値。3月16日の4099円とほぼ同水準で切り返し、ダブルボトムの可能性を残しての反発で3月9日の今年高値(4678)を頂点とする三尊天井完成を回避。4月高値(4499)から安値(4098)までの23.6%戻し(4193)を達成した状態も、短期的な地合い回復に向けては38.2%戻し(4251)と21日移動平均線(4251)回復が目安にも。連休をはさんで4月高値を超えるような一段高となった場合には4600円超へ、今年高値も意識されるような展開にも。逆に4月安値を割り込むようだと中期三尊天井完成となって一段安への流れとなる可能性も、短期下値目安は4000円近辺まで。
月足チャートで見る国内プラチナ価格は、2020年3月安値から続く中期上昇トレンドが崩れるのか、それとも2013年2月高値から続く長期下落トレンドから抜け出すことができるのか、5月はその重要局面に。
※参考:金プラチナ国内価格5/2とチャート
2022年5月2日(月)時点の相場
国内金:8,630 円 5/2(月) ▲125(1.47%)
国内プラチナ:4,200 円 5/2(月) ▲102(2.49%)
NY金:1,911.7 ドル 4/29(金) ▲20.4(1.08%)
NYプラチナ:939.6 ドル 4/29(金) ▲28.5(3.13%)
ドル円:129.87 円 4/29(金) ▼0.99(0.76%)
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