更新日:2022年5月20日(金)
5月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は2.6。市場予想の15.0を大幅に下回り、4月の17.6からも急低下、コロナショックの2020年5月以来、2年ぶりの低水準。
週初に発表されたNY連銀に続いて低調な結果となり、地区連銀の製造業景況感は5月に急減速。
フィラデルフィア連銀の構成指数では、期待指数が2.5となって4月の8.2からさらに一段と低下、2008年12月(-1.6)以来、13年5ヵ月ぶりの低水準。
雇用は25.5となり、2ヵ月連続で過去最高となった4月の41.4からは急低下、1年ぶりの低水準に。さらに雇用見通しも2ヵ月連続の急低下で2年ぶり低水準。
なお、NY連銀でも雇用は1年半ぶり低水準となった4月からは上昇も、雇用見通しは1年3ヵ月ぶり低水準。
インフレ関連では仕入れ価格が42年ぶり高水準となった4月からは低下し、販売価格も高値圏ながら3ヵ月ぶり低水準。いずれも見通しでは2ヵ月連続の低下。
納期指数も見通しを含めて低下基調となり、供給制約緩和への可能性も示唆。
インフレ緩和と供給制約緩和の可能性はNY連銀でも同様の傾向。
地区連銀の製造業の現場では、労働市場の逼迫状態はまだ続きそうながら、インフレは緩和方向と見る向きが増えつつあるようです。
19日のNY金相場は+25.3ドル、1.39%の反発で5月11日(1853.7)以来、1週間ぶりの高値。安値圏での保ち合い推移でボラティリティ低下からの動き出しは上方向へ。ロンドン序盤にかけて1810ドル割れへと小幅低下後に反発基調、NY朝には1830ドル付近、米5月フィラデルフィア連銀製造業景況指数と新規失業保険申請件数の予想を上回る低調ぶりに米10年債利回りは2.8%割れへと急低下、米ドルも一段安となった流れを受けて1840ドル台へと一段高。高値では一時1850ドル手前まで上昇し、NY午後にはレジスタンスからサポートに切り替わった200日移動平均線(1836.9)が下支え、1840ドル近辺を維持。目先、1850ドル台の節目を突破できればもう一段の反発基調継続へ、5月上旬高値圏1880ドル近辺までが短期上値目標に。
NYプラチナは+29.3ドル、3.17%の反発で5月11日(989.8)以来、1週間ぶりの高値。前日NY市場での急落の余韻が残る時間外序盤は軟調推移、920ドル付近からロンドン序盤には一時908ドルまで下落。4月29日安値(907.6)以来、3週間ぶり安値をつけて切り返すとNY金の急騰局面に追随、NY朝には930ドル、20日移動平均線(939.5)をしっかり上抜けてNY午後には940ドル台へ、NY引け後には前日高値をわずかに上回り、一時960ドル手前まで上昇。日足レベルでは上下動を繰り返しレンジを拡大する逆三角保ち合いを形成、不安定な動きながらも940ドル台の節目上抜けに伴い、上値トライへの可能性が高まる状況に、5月高値圏990ドル近辺までが短期上値目標。
ドル円は43銭のドル安円高、0.34%の続落。前日NY終値では節目の128円30銭を割り込み、この日の東京朝には一時127円90銭近辺まで下げて反発、午後には128円90銭台まで上昇。しかし抵抗線に切り替わった20日移動平均線(129.30)手前、129円付近で失速すると米10年債利回り低下にも連れて戻り売り。欧州時間に128円を割れると127円50銭台まで下落。NY朝には米経済指標が低調となったことを受けて127円ちょうど付近まで急落。128円30銭の節目割れに伴う短期下値目安、4月末安値圏127円割れとはならなかったものの、ほぼほぼ下値目安付近に到達した格好にもなって徐々に反発の流れへ。NY午後には127円台後半、終盤には80銭台まで回復し、今朝の東京市場では128円回復トライへ。短期的には下ヒゲを残して調整一服となる可能性も高まり、目先は129円40銭までを上限に保ち合い回帰の展開にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/19終値とチャート
20日の国内金価格は+96円、1.17%高で3日ぶりの反発。4月20日の最高値(8860)を起点に下降チャネルを形成し、ほぼ2ヵ月ぶり安値まで水準を切り下げてきたところから、今年の平均騰落値幅55円の1.75倍の急騰も下降チャネルの範囲内。ブレイクに向けては8300円の節目と急降下を続ける9日移動平均線(8313)上抜けが必要条件。突破できれば下降チャネル脱出と局面打開、短期トレンド好転に向けた第一歩、8350円辺りまでが短期上値目標水準に。
週間ベースでは+39円、0.47%の反発。
プラチナ価格は+83円、1.99%の反発。上昇基調が続く90日移動平均線(4213)を下抜けた翌日に上抜け、21日移動平均線(4294)から9日移動平均線(4301)の抵抗帯再トライへ。これを突破して4310円超へと抜け出すことができれば短期地合い回復と上値再トライへ、4370円近辺までが短期上値目標に。
週間ベースでは-20円、0.47%の続落。
※参考:金プラチナ国内価格5/20とチャート
2022年5月20日(金)時点の相場
国内金:8,277 円 5/20(金) ▲96(1.17%)
国内プラチナ:4,261 円 5/20(金) ▲83(1.99%)
NY金:1,841.2 ドル 5/19(木) ▲25.3(1.39%)
NYプラチナ:953.7 ドル 5/19(木) ▲29.3(3.17%)
ドル円:127.82 円 5/19(木) ▼0.43(0.34%)
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