更新日:2022年6月20日(月)
19日投開票のフランス国民議会選挙の決戦投票では、与党連合が過半数割れへ。フランスでも過去最高を更新する高インフレが続いて与党勢力は大苦戦。大統領選ではなんとか接戦を制したマクロン大統領の今後の政局運営にも暗雲が。インフレ高騰に苦慮するのは一向に支持率が上がらないバイデン米大統領も同様で、秋の中間選挙では大苦戦も予想される状況に。クリーブランド連銀のメスター総裁はこの週末に、インフレ目標2%到達には2年かかるだろうとの見方も。2年後の次期大統領選に向けても再び不透明感も高まりそうです。
国内でも3週間後に迫る参院選の争点の一つがインフレ。同様に与党大苦戦、となったほうが良さそうにも・・・。
そのインフレ度合いの差が金利差要因の一つにもなり、ドル買いと円買いとの格差も高止まり。ドル円は週末の135円手前から週明けには135円超えへと小幅に急騰スタート、一時135円40銭台まで上昇し、15日の東京市場でつけた28年8ヵ月ぶり高値135円50銭台再トライも意識されそうな状況にも。昨年制定されたばかりの祝日「Juneteenth(奴隷解放記念日)」の振替休日で20日NY市場が休場となるNY金は週明け時間外も1840ドル付近で下げ渋る状態。
20日の国内金価格は先週末から+103円、1.19%の大幅反発で6月13日(8859)以来、1週間ぶりの高値。9日移動平均線(8674)を再び上抜けて強気のパーフェクトオーダー再構成。8650円の節目突破に伴う短期上値目標8700円台回復も達成したことから、短期的には上昇一服となりやすいところ。それでもドル円が高値更新へと向かえば引っ張り上げられるような展開にも、1ドル=136円超へと向かえば国内金価格は最高値再トライの可能性も。当面の下値サポート8620円を割り込むようなら8500円台前半を目安に調整局面再形成へ。
日足一目均衡表では転換線(8722)をわずかに上抜けて月足・週足とともに三役好転復活。中期的には4月の最高値8860円近辺まで6月に再上昇して反落したことから、ネックラインとなる5月安値8181円までのレンジ内推移が続く限りはダブトップ形成への警戒感も続く状態。足下では最高値更新トライのほうが優勢にはあり、そうなった場合には単純計算で想定可能な中期上値目安として、4月高値から5月安値の161.8%戻し(9280)、9000円の大台トライへと向かう可能性も。逆に最高値更新に失敗し続けてネックライン割れとなった場合には、ネックラインからダブルトップの値幅(679)分下落すると7502円。
週明け時間外のNYプラチナも930ドル近辺での小康状態。20日の国内プラチナ価格は+5円、0.11%の小反発。ゆるやかな上昇軌道を維持する21日移動平均線(4419)と揉み合いながらもこれを上抜け切れない地合いの弱さも露呈。4360円の節目も割れるようだと一段安の展開へ、90日移動平均線(4309)から4300円近辺までが短期下値目安に。逆に21日線を上抜けて節目の4440円超へと抜け出すことができれば反発局面形成へ、4500円近辺までが短期上値目標にも。
一目均衡表では月足・週足では三役好転も、日足では転換線(4524)と基準線(4430)を下回り、二役好転。ただし価格水準は雲の上限(4388)になんとかサポートされ、遅行線も26日前の価格水準とは揉み合い状態。中期的には4700円付近の高値を今年2度つけ、4100円近辺の安値までのレンジで保ち合い状態が継続。いずれこの保ち合いが崩れた場合、それが下方向ならダブルトップ形成からの下値トライとなれば、600円下落すると3500円。逆に4700円近辺の強めの抵抗水準を突破できた場合、600円の下落幅の161.8%戻しなら5070円程度までが意識される可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格6/20とチャート
2022年6月20日(月)時点の相場
国内金:8,723 円 6/20(月) ▲103(1.19%)
国内プラチナ:4,405 円 6/20(月) ▲5(0.11%)
NY金:1,840.6 ドル 6/17(金) ▼9.3(0.50%)
NYプラチナ:930.2 ドル 6/17(金) ▼20.9(2.20%)
ドル円:134.95 円 6/17(金) ▲2.77(2.10%)
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