更新日:2022年6月27日(月)
月末を迎える6月最終週、上半期も残り4日。ロシアのウクライナ侵攻からは4ヵ月が経過してなお、終わりは見通せず。東部ルガンスク州の要衝セベロドネツク陥落が伝えられ、首都キーウへは3週間ぶりにミサイルが打ち込まれるなか、ドイツ南部バイエルン州のリゾート、シュロス・エルマウではG7首脳会議が開催。その足で29日からスペイン・マドリードで開催されるNATO首脳会議に初めて日本から岸田首相も出席予定。その首相不在の日本国内では参院選がスタートし、新設されたばかりの電力需給逼迫注意報が東電管内で初めて発令。発展途上国では珍しくない平時での停電は数年前、南アフリカでも多発し、ランド安要因の一つとなっていました。
開戦2週間後には地政学リスクによる買いでNY金が今年高値をつけ、国内金価格もその時点での今年高値更新へ。その後はピークアウトしたNY金に代わってドル円が国内金価格をサポート。米FRBの利上げスタートとインフレ高騰が続いて利上げ幅も拡大、日米金利差拡大と真逆の金融政策の方向性を原動力にとまらないドル高円安基調に支えられた国内金価格は4月後半に過去最高値を更新。その後はNY金の調整にも連れて国内価格も若干の調整、しかし5月後半から6月にかけてはNY金の下げ渋りとドル円の一段高によって国内金価格は過去最高値再トライ。
足下では一服状態となって上半期を終えようとしているNY金と国内金価格との90日相関係数は0.03395、無関係の状態に対してドル円と国内金価格との90日相関係数は0.8465。強めの相関状態で今年後半へと折り返し。国内金価格は今しばらく、ドル円の動向次第、という状態が続きそうです。
週明け時間外のNY金は1830ドル台、週末からは若干水準を切り上げての推移。ドル円は週末の135円10銭台から134円60銭台へと円高基調でスタート。
27日の国内金価格は+16円、0.18%の反発。過去最高値更新とダブルトップ解消トライに失敗した6月中旬以降、下落時は急落、上昇時には小幅高と典型的な下落トレンドの様相にも。またしても9日移動平均線(8687)が超えられず、上値の重さと下方圧力が強まりそうな状況にも。目先、8650円台を維持できなくなれば8600円前後のやや重要な下値サポートとの攻防へ、上昇軌道の21日移動平均線(8596)も完全に割り込むようなら、調整局面拡大へ。8400円近辺までが当面の下値目安にも。上方向へは8780円の節目突破となれば過去最高値更新とダブルトップ解消再トライへ。
プラチナ価格も3月上旬に今年高値をつけたNY価格に押し上げられて国内価格も高値をつけ、その後はNYプラチナが下落して今年安値圏での乱高下状態に。円安サポートで国内プラチナ価格は6月上旬にわずかに今年高値更新もその後は再びNYプラチナの急反落に連れ、国内価格はドル円の上昇率には届かない状態での推移が継続。
NYプラチナと国内プラチナ価格の90日相関係数は0.1717、ドル円と国内プラチナ価格では0.3215。わずかに為替寄りながら、いずれも連動性には乏しい状態。ドル円とNYプラチナとの90日相関係数が-0.8048と逆相関が強まる状態となり、結果的に国内プラチナ価格は金価格ともやや逆行状態となって年後半をスタートすることになりそうです。
プラチナ価格は-6円、0.14%の小幅安で3営業日続落。5月31日(4300)以来、4週間ぶりの安値。今年ここまでゆるやかに下値を切り上げてきた上昇トレンドの下値サポートラインとなってきた90日移動平均線(4323)を割れて2日め。今年の90日線割れ最長期間4日を更新することなく切り返すことができるかどうか、上昇トレンド維持をかけた上半期最後の正念場。4400円の節目割れ時点での短期下値目安4300円割れへと若干の下げ余地も残す厳しい展開。4460円超へと切り返すことができれば起死回生、4600円の大台回復トライを目指すような流れにも。
※参考:金プラチナ国内価格6/27とチャート
2022年6月27日(月)時点の相場
国内金:8,675 円 6/27(月) ▲16(0.18%)
国内プラチナ:4,311 円 6/27(月) ▼6(0.14%)
NY金:1,830.3 ドル 6/24(金) ▲0.5(0.03%)
NYプラチナ:903.7 ドル 6/24(金) ▼0.7(0.08%)
ドル円:135.19 円 6/24(金) ▲0.22(0.16%)
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