更新日:2023年3月27日(月)
FRBが週末に公表した週次統計によれば、米シリコンバレー銀行(SVB)破綻を含む1週間に米国の中小銀行から過去最大の預金が流出した模様。金額ベースではこれまでの過去最大の2倍強の減少、減少率では16年ぶりの大きさとのこと。ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、こうした最近の銀行セクターへのストレスにより今後見込まれる信用収縮が米経済をリセッションに近づける、との警戒感も。
リスク回避で買われる金は高値圏での攻防が継続。1980ドル近辺で週末を終えたNY金は週明け時間外に一時1970ドル近辺まで下げながらも1980ドル近辺へと値を戻す、下げ渋り状態。NYプラチナは週末の980ドル台半ばから980ドル付近へとやや軟調気味の週明け。ドル円は週末の130円70銭台から、週明けは130円50銭台から131円近辺までのレンジでやや荒い値動きでのスタート。
27日の国内金価格は先週末から-79円、0.86%安となって3営業日ぶりの反落。2000ドル維持に失敗した週末のNY金の調整を反映し、過去最高値圏での保ち合い形成の様相に。9150円が目先の上限となり、これを突破できれば最高値更新再トライへ、短期上値目標は9230円近辺。下方向へは9日移動平均線(9043)を割り込むと強気パーフェクトオーダー崩れとなって上昇圧力も緩和、9040円の節目割れに伴う短期下値目安は8980円近辺まで。
一目均衡表では三役好転を3週連続維持。想定可能な複数の上値目安を突破して上値トライ一服、急騰する転換線(9057)が直近のサポートとなって高止まり。値幅から見ると、昨年末安値(8348)から3月高値(9183)の23.6%戻し(8586)近辺が短期サポート候補。38.2%戻し(8664)は3週間程前までの最高値圏で何度も上値を押さえられてきた中期レジスタンス、今度は短中期的に強めのサポートとして作用する可能性も。
プラチナ価格は-43円、0.96%の続落で2月27日(4347)以来、1ヵ月ぶりの安値。先週までの下げ渋り状態は週末の21日移動平均線(4505)割れで力尽きた格好、一定の下落局面形成へと流れが変わり始めた様子も。4460円の節目割れに伴う短期下値目安は4370円近辺まで。
一目均衡表では、遅行線が26日前の水準(4326)を上回る状態を維持も、価格水準は転換線(4524)に上値を押さえられ、基準線(4452)をわずかに下抜けて二役逆転。また、ちょうど雲の抵抗帯にぶつかって反落する格好となり、このまま雲の下へと押し込まれるような展開も想定されそう。短期的には最後の三角保合いサポートライン(候補)、4300円台後半でサポートされるかどうか。
※参考:金プラチナ国内価格3/27とチャート
2023年3月27日(月)時点の相場
国内金:9,068 円 3/27(月) ▼79(0.86%)
国内プラチナ:4,442 円 3/27(月) ▼43(0.96%)
NY金:1,983.8 ドル 3/24(金) ▼12.1(0.61%)
NYプラチナ:983.9 ドル 3/24(金) ▼9.0(0.91%)
ドル円:130.72 円 3/24(金) ▼0.18(0.14%)
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