更新日:2023年5月29日(月)
バイデン米大統領と共和党のマッカーシー下院議長は27日、連邦政府の債務上限を引き上げることで基本合意、28日に行われたトルコ大統領選の決選投票では現職のエルドアン大統領が勝利宣言。米債務上限問題は予定調和の合意ながらギリギリまで揉めたことで格下げ警告を伴うリスク要因となったこともあり、週明けにはリスク解消。トルコ大統領選には失望する市場関係者が大多数とも推測されるものの1週間前に織り込み済、今回はトルコ国民の過半数、52%超が支持した結果にあきらめムードも。
いずれにしても一定の波乱要因解消となった5月最終週の週明け、時間外のNY金は1940ドル付近へと小幅に軟調、NYプラチナも週末の1030ドル付近から1020ドル台半ばへと軟調推移。ドル円は140円60銭付近から東京市場スタート直後には一時140円90銭台まで上昇。
29日の国内金価格は先週末から+57円、0.6%高で3日ぶりの反発。上昇軌道を維持する21日移動平均線(9556)にもサポートされて9日移動平均線(9586)を再び上抜け。高値保ち合い下限を9550円に切り上げる形となり、9630円までのレンジで保ち合い長期化。多少の過熱感を時間で解消してしまったような状態にもなり、保ち合い上方ブレイクとなれば最高値更新へ、9700円台半ば辺りまでが短期上値目標にも。ただしNY金の軟調局面と円安一服感も背景に短期トレンドは軟調局面が継続、21日線を割れて保ち合い下方ブレイクとなれば大幅調整へ、9400円近辺までが下値目安に。
日足・一目均衡表では1週間余り横ばい推移の基準線(9510)が短期サポートとなり、これを上回って短期堅調トレンドを示唆する転換線(9579)とは抜きつ抜かれつの揉み合い状態。今朝時点ではこれを上抜けて三役好転。5月10日の最高値を起点に上値を切り下げ、4月末安値からは下値を切り上げる三角保ち合いを形成。このまま上方ブレイクとなれば最高値更新濃厚となる一方、下方ブレイクとなれば、基準線も割り込んで4月末安値方向へと一段安の展開にも。12月安値から5月高値の23.6%戻し(9365)から雲の上限ラインが短中期下値サポート候補に。
プラチナ価格は+28円、0.56%高の続伸。金とは対象的に価格水準切り下げによって過熱感を解消してきたことで、それなりの反発余地も想定可能。ただしNYプラチナの軟調局面と円安一服感が重石となる状況は金と同郷。4960円台の節目を割れると4920円程度まで下値余地拡大へ。9日移動平均線(5053)から21日移動平均線(5060)が目先の抵抗帯に、これを突破できれば徐々に地合い回復へも。
日足・一目均衡表では基準線(5083)を下抜けた転換線(5048)を下回り、短期軟調局面を示唆する一役逆転。遅行線は26日前の価格水準(4890)を上回るものの、目先の価格水準は急騰局面にあり、下抜け必至の状況で二役逆転も目前。ただし2月安値から5月高値の23.6%戻し(4983)が強めのサポートを形成する形となって下支え、6月中旬にかけてこの水準まで上昇する雲の上限も短中期的に重要なサポート候補に。
※参考:金プラチナ国内価格5/29とチャート
2023年5月29日(月)時点の相場
国内金:9,616 円 5/29(月) ▲57(0.60%)
国内プラチナ:5,009 円 5/29(月) ▲28(0.56%)
NY金:1,944.3 ドル 5/26(金) ▲0.6(0.03%)
NYプラチナ:1,028.1 ドル 5/26(金) ▲1.8(0.18%)
ドル円:140.59 円 5/26(金) ▲0.54(0.39%)
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