更新日:2023年6月12日(月)
利上げスキップが予想される米FOMC、大規模緩和継続が予想される日銀政策会合など重要な節目となるようなイベントが続き、米国では強過ぎる労働市場抑制のために7月以降の利上げ再開も合わせて予想されるものの、その回数と年末に向けての見通しについては流動的な一面も。その一方で日銀の政策調整を含む政策転換に向けてはまだまだ時間を要するとの見方が大勢。この状況も一因となって日経平均は33年ぶり高値を更新し、米国でもS&P500指数が昨年10月安値から20%超上昇して強気相場入り。
日米金融政策の逆行状態も変わらず、年初には多数聞かれた円高予想もすっかり鳴りを潜めてドル円は再び介入警戒感も意識されそうな水準に。
そんな状況にもサポートされ、国内金価格も最高値付近での高止まり状態で迎える6月第3週。
12日の国内金価格は先週末からわずかに-1円、0.01%の小反落。重要イベントウィークをほぼ横ばい推移でスタートし、崩れそうで崩れない高値保ち合いも徐々にレンジを縮小して三角保ち合い形状となりつつあり、ブレイク時期が迫る状況を示唆するような格好にも。米5月CPIが大きくブレなければFOMCを待って動き出し、週末の日銀会合で加速へ、といった展開も予想され、9640円の節目を上抜けると上方ブレイクからの一段高へ、短期的には5月最高値(9679)から5月安値(9528)の161.8%戻し(9772)辺りまでが目標水準に。逆に9570円の節目を下抜けると保ち合い下放れ、5月安値(9528)、もしくは4月末安値(9341)と5月高値の半値戻し(9510)辺りまでが短期下値目安に。
一目均衡表では、転換線(9614)との揉み合いから下抜け、8日に9604円へと水準を切り上げた基準線も下抜けて一役逆転。遅行線は26日前の価格水準(9565)を上回るものの、3日後に9679円の最高値を迎える価格水準を下回る可能性は高まり、二役逆転も視野に。その反面、価格ラインにぶつかって跳ね上がるような展開も想定可能なタイミングにも。また、4月末安値から5月最高値の38.2%戻し(9550)近辺は次週、雲の上限も重なるサポート候補にも。
プラチナ価格は-5円、0.1%の小幅安で3日続落。6月2日(4872)以来、10日ぶり安値圏での軟調推移。5月の今年高値を起点に乱高下気味の上下動を繰り返しながらの軟調局面が続き、流れとしては調整局面の範囲を超え、それなりの下落局面形成への警戒感も。4850円の節目を下抜けるようだと一段安へ、2月の今年安値(4289)から今年高値(5197)の半値戻し(4743)辺りまでが下値目安にも。
一目均衡表では、遅行線が26日前の価格水準(5031)を下回る状態が続き、基準線(5025)と転換線(4947)を先週一度は上抜けながらも再びまとめて下抜け。足下では雲の上限(4946)も下抜けて二役逆転と一役は揉み合い状態に。3月末安値を起点に下値を切り上げてきたサポートラインを割り込み始めた状態にもなり、三角保ち合い崩れの様相にも。この流れが今週、加速へと向かえば次週、4802円へと水準を切り上げて当面水平状態をキープする雲の下限が意識される可能性も。FOMC後に4979円へと上昇する雲の上限、2月安値から5月高値の23.6%戻し(4983)が流れ反転に向けては上抜け必須ラインに。
※参考:金プラチナ国内価格6/12とチャート
2023年6月12日(月)時点の相場
国内金:9,601 円 6/12(月) ▼1(0.01%)
国内プラチナ:4,903 円 6/12(月) ▼5(0.10%)
NY金:1,977.2 ドル 6/9(金) ▼1.4(0.07%)
NYプラチナ:1,012.8 ドル 6/9(金) ▼1.1(0.11%)
ドル円:139.37 円 6/9(金) ▲0.45(0.32%)
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