更新日:2023年8月21日(月)
カンザスシティ連銀主催の国際経済シンポジウムが今年も米ワイオミング州のジャクソンホールで開催されます。歴代のFRB議長も参加し、これまで何度もFRBの金融政策の方向性を示唆してその後の市場動向に影響を与えてきた重要イベントは今週の週末、24-26日。「利上げ継続」とのタカ派発言で市場の楽観ムードを払拭した昨年の例もあり、今年もパウエル議長の発言に警戒感も高まるところ。日本時間の金曜夜に予定されるその講演で、今年もやや楽観方向(利上げ打ち止め)へと傾斜しつつある市場の思惑を牽制するような発言となれば、軟調局面のNY金には一段安リスク。ドル高円安一服状態にあるドル円にはサポート材料、下方リスクを若干相殺されながらも、国内金価格にも若干の売り圧力となる可能性も。
週明け時間外のNY金は1910ドル台後半から1920ドルまで小幅上昇後に戻り売り、1910ドル台半ばへと軟調推移。NYプラチナも920ドル付近まで小幅上昇後の反落で910ドル台半ばへ。ドル円は145円30銭台から10銭台まで下げて押し目買い、145円50銭台へと反発。
21日の国内金価格は先週末から-41円、0.42%の続落で7月28日(9529)以来、3週間ぶりの安値。下落し始めた21日移動平均線(9718)を9日移動平均線(9718)がデッドクロス、下押し圧力を強める形となって9730円の節目割れに伴う短期下値目安、7月末安値(9529)から8月高値(9831)の半値戻し(9680)を達成して若干のオーバーラン。短期的には一服感も、中期的には6月後半から2ヵ月続いた高値保ち合いが崩れ始めたと見ることも可能。ゆるかな上昇軌道を維持する90日移動平均線(9611)を下回るようだと調整幅拡大への警戒感も高まる状況にも。
一目均衡表では転換線(9704)と基準線(9665)を下回って一役逆転。雲の上限は今週、9630円台で推移。下限が急上昇して雲のねじれも発生。9630円近辺には節目が集中し、月末月初にかけては重要なサポート帯を形成。これを下回るようだと下方リスクも急拡大、となる可能性も。
プラチナ価格は+70円、1.54%の続伸で8月2日(4633)以来、20日ぶりの高値。4500円近辺の重要水準にサポートされて反発した流れが加速、4590円の節目もしっかり上抜けて短期トレンドも好転の兆しにも。節目突破に伴う短期上値目標は8月高値圏、4700円台回復へ。
先週後半、17日には5248円となって過去最大を更新していた金との価格差は、その後2日で5028円まで急縮小。
一目均衡表では転換線(4544)と基準線(4612)を上抜け、遅行線も26日前の価格(4507)を上回って二役好転へ。三角保合い下放れの動きは2度のダマシを経て巻き戻し、今度は上放れへと急反発。重要水準で反発した流れでは、目前にぶ厚い雲の抵抗帯も待ち構え、局面打開をかけて重要な攻防状態に。
※参考:金プラチナ国内価格8/21とチャート
2023年8月21日(月)時点の相場
国内金:9,655 円 8/21(月) ▼41(0.42%)
国内プラチナ:4,627 円 8/21(月) ▲70(1.54%)
NY金:1,916.5 ドル 8/18(金) ▲1.3(0.07%)
NYプラチナ:915.0 ドル 8/18(金) ▲19.4(2.17%)
ドル円:145.37 円 8/18(金) ▼0.48(0.33%)
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