更新日:2023年9月1日(金)
市場予想を下回るネガティブな結果が続く今週の米指標、この日発表された7月PCEは事前予想通りの結果となってやや肩透かし。あらためて雇用統計への注目度が増す格好にも。
7月のPCE価格指数は前年比+3.28%。市場予想の+3.3%にほぼ一致、3ヵ月ぶりの上昇となり、直近2年4ヵ月では2番めの低水準。
食品とエネルギー関連を除くコアPCEは前年比+4.24%。市場予想の+4.2%にほぼ一致、6月の+4.09%を上回って3ヵ月ぶりの反発、1年10ヵ月で2番めの低水準。
セクタ別ではモノの価格もサービス価格も低下基調一服。
モノの価格は2年7ヵ月ぶり低水準となった6月の前年比-0.6%から7月は-0.5%へと3ヵ月ぶりに反発。サービス価格は11ヵ月ぶり低水準となった6月の前年比+4.9%から+5.2%へ、5ヵ月ぶりに反発。なお、食品関連は前年比+3.5%で7ヵ月続落で1年11ヵ月ぶり低水準。エネルギー関連は-14.6%で6月の-16.9%からは上昇、3年1ヵ月では2番めの低水準。
ダラス連銀発表のトリム平均PCEは前年比+4.10%。前月から-0.12%低下し、40年半ぶり高水準となった4月からは3ヵ月続落で1年2ヵ月ぶりの低水準。15ヵ月連続4%台。
クリーブランド連銀発表のメディアンPCEは前年比+4.78%。前月を0.13%下回り、40年7ヵ月ぶり高水準となった3月から4ヵ月続落で1年3ヵ月ぶり低水準。
スローペースながら、着実にインフレ鈍化基調は進行しているようです。
31日のNY金は-7.1ドル、0.36%安となって4日ぶりの反落。時間外からNY朝にかけて1970ドル台前半での小幅保ち合い推移、NY朝につけた高値でも前日高値に及ばず、1975ドル付近までで失速するとNY午後には1970ドル割れ、ただし安値も1960ドル台半ばまでで下げ渋り。この日は米7月PCEが事前予想どおりとなり、失業保険申請件数は小幅改善となったことで市場反応も限定的に、強いて言えば米8月シカゴPMIの予想以上の好結果を受けて軟調推移。それでもこの日の変動値幅はわずかに9.4ドル、今年の平均25.5ドルの3分の1強で今年最小タイ。1950ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標1970ドル台到達後の一服状態で雇用統計待ちへ。1970ドル台の節目を突破できれば上値トライ再開となって大台付近、1990ドル台までが短期上値目標に。1930ドル台が当面の下値サポート。
月間ベースでは-43.3ドル、2.16%の反落。
NYプラチナは-8.9ドル、0.91%の続落。時間外には980ドル台半ばでの小幅保ち合い推移、NY朝につけた高値では990ドルに少し届かず。3日連続990ドル近辺で上値を押さえられる形となって失速すると、この日時間外の保ち合い崩れとなってNY午後には980ドル割れ。970ドル手前では反発も、980ドルには届かず、右肩下がりの90日移動平均線(986.0)上抜けにも失敗し、990ドルまでが目先の抵抗帯に。あらためてこれをしっかり上抜けることができれば大台回復トライへ、7月高値(1003.7)更新が目先の目標に。軟調局面継続となれば8月安値(882.6)から8月高値(993.3)の38.2%戻し(951.0)辺りまでが調整目安にも。
月間ベースでは+15.8ドル、1.65%の続伸。
ドル円は71銭のドル安円高、0.49%の反落。東京・欧州時間にかけては146円近辺から145円70銭台までの小幅レンジで揉み合い推移となり、NY市場ではPCEが予想どおりとなって反応は限定的、シカゴPMIが予想を上回る好結果となったタイミングでつけた高値も146円20銭台まで。失速後は円買いの勢いが強まって146円を割れると145円半ばへと水準を切り下げ、安値では145円30銭台まで下落。今朝の東京市場では145円70銭近辺まで反発も、145円80銭の節目回復に失敗する格好となって145円30銭台へと急反落。雇用統計前に高値保ち合いが崩れ始めた形となり、ポジティブ・サプライズとなって切り返す展開とならない限りは軟調方向への流れが続きやすい状況にも。短期下値目安は7月安値(137.24)から8月高値(147.37)の38.2%戻し(143.50)近辺まで。
月間ベースでは+3.26円、2.29%の反発。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/31終値とチャート
1日の国内金価格は-56円、0.56%安で7日ぶりの反落。6日ぶりの過去最高値更新ストップ、大台目前での高値更新トライ一服。調整局面継続となれば、7月安値(9499)から8月高値(9986)の38.2%戻し(9800)辺りまでが短期的には適度な調整目安にも。雇用統計後に高値更新トライ再開となれば、大台突破へ、10050円程度までが短期上値目標に。
週間ベースでは+97円、0.99%高で3週続伸。3週続伸は4月以来、4ヵ月半ぶりで今年3度め。
プラチナ価格は-51円、1.03%安で11日ぶりの反落。RSIは80割れへとわずかに緩和も現状水準維持では、80%台再上昇から90%トライへの警戒感も。90日移動平均線(4799)を上抜けた9日移動平均線(4819)付近まで下げると大幅緩和となり、9日線にサポートされて反発できれば堅調を維持して上値再トライへも。4970円超へと反発なら5000円の大台回復が短期上値目標に。
週間ベースでは+146円、3.06%高で3週続伸。3週続伸は4月以来、4ヵ月ぶりで今年2度め。
※参考:金プラチナ国内価格9/1とチャート
2023年9月1日(金)時点の相場
国内金:9,930 円 9/1(金) ▼56(0.56%)
国内プラチナ:4,914 円 9/1(金) ▼51(1.03%)
NY金:1,965.9 ドル 8/31(木) ▼7.1(0.36%)
NYプラチナ:974.4 ドル 8/31(木) ▼8.9(0.91%)
ドル円:145.53 円 8/31(木) ▼0.71(0.49%)
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