更新日:2024年1月4日(木)
米労働省が発表した月次求人労働異動調査(JOLTS:Job Openings and Labor Turnover Survey)は順調に?減速傾向を示唆。
11月の求人件数は879.0万件。市場予想の882.1万件を下回り、10月の885.2万件からは0.7%の小幅減。3ヵ月連続の減少で2年8ヵ月ぶりの低水準。
前年比では-18.20%の大幅減となり、16ヵ月連続の前年割れ。
また、6ヵ月平均では909.57万件、11ヵ月連続減で2年5ヵ月ぶりの低水準。
依然として過去平均530.1万件を大幅に上回る水準ではあるものの、一方的な減少傾向は継続。
なお、失業者1人当たりの求人件数、求人倍率は1.397件となり、10月の1.361件からは小幅増。ただし1.4件割れを維持し、2年3ヵ月で2番めの低水準。
2019年平均、1.193件を大きく上回るものの、これも低下基調は継続。
求人率では5.3%となり、2年8ヵ月ぶり低水準となった10月からは変わらす。ただし、離職率は2.2%となり、3年2ヵ月ぶりの低水準へと低下。
採用率は3.5%で10月の3.7%からは急低下、2020年4月(3.1)以来、3年7ヵ月ぶりの低水準。コロナショック以来の低水準。
労働需要の冷え込みが示唆され、今後の雇用統計の減速傾向、賃金上昇圧力緩和も見込まれ、インフレ鈍化のさらなる進行も予想される状況に。
3日のNY金は-30.6ドル、1.48%の大幅反落で12月18日(2040.5)以来、半月ぶりの安値。アジア時間の2070ドル台半ばが高値となって軟調推移、米10年債利回りの上昇傾向に連れ、ロンドン・NY朝にかけて2060ドル割れ。NY市場ではリッチモンド連銀バーキン総裁の「追加利上げの可能性は依然として選択肢」発言を受けて2050ドル割れへと一段安、ただし節目となる2040ドル近辺で下げ渋るとNY引け後には2050ドル付近へと反発。20日移動平均線(2045.3)にもサポートされた格好ながら、短期的な流れは調整局面入り。雇用統計の結果次第という状況にもなり、2040ドルの節目を維持できなくなれば2020ドル程度まで下値切り下げへ。反発方向へは2100ドルが当面の抵抗水準、短期的には2070ドル台に抵抗感も。
NYプラチナは-11.2ドル、1.12%安で3日続落。12月26日(982.4)以来1週間ぶり安値圏での一段安。アジア時間に1000ドルの大台回復も一時的、これが高値となって戻り売り。ロンドン市場で990ドルを割れるとNY市場では一段安、ただ980ドル割れでは下げ渋り、NY午後には980ドル台後半へと反発。サポート候補と見られた11月安値(843.1)から12月高値(1031.0)の23.6%戻し(986.7)近辺に戻して一服状態にも。この水準を維持できなくなれば20日移動平均線(959.1)から38.2%戻し(959.2)近辺が次のサポート候補。
ドル円は131銭のドル高円安、0.92%の続伸で12月20日(143.58)以来、2週間ぶりの高値水準。141円80銭台の安値で下げ渋る状態が東京午後の時間帯まで続いた後は、米10年債利回り上昇とドル高の流れでゆるやかに堅調推移。欧州時間序盤に142円台を回復すると142円台半ばへと一段高、NY時間にはリッチモンド連銀バーキン総裁のタカ派発言を受けて143円台へと水準を切り上げ、米12月ISM製造業景況指数が予想を上回ると143円70銭台まで上昇。NY午後にはタカ派姿勢を維持したFOMC議事要旨を受けて143円70銭台再トライも、その後は上値トライ一服となって143円10銭台へと上げ渋り。142円半ばの節目を上抜けたことで上値トライの流れが進行、短期上値目標144円台までもう少しの上昇余地も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/3終値とチャート
2024年1月4日(木)時点の相場
国内金:10,366 円 12/27(水) ▲92(0.90%)
国内プラチナ:4,861 円 12/27(水) ▲43(0.89%)
NY金:2,042.8 ドル 1/3(水) ▼30.6(1.48%)
NYプラチナ:987.1 ドル 1/3(水) ▼11.2(1.12%)
ドル円:143.30 円 1/3(水) ▲1.31(0.92%)
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