更新日:2024年1月5日(金)
減速傾向が続いていたADP雇用者数の伸びは12月には下げ渋り。
12月は前月比+16.4万人となり、11月の+10.1万人からは急拡大。8月(+18.0)以来、4ヵ月ぶりの高水準となり、2012年から2019年までの平均、+17.0万人にも急接近。
3ヵ月移動平均では+12.4万人。5ヵ月ぶりに前月を上回り、2年8ヵ月ぶり低水準となった11月(+9.9)から急反発。
11月時点では+20万人前後で下げ渋っていた雇用統計のNFPに先行する形で減速基調を強めていたADPは、ここに来て急ブレーキでNFPに引っ張られるような格好にも。
年末までの週の新規失業保険申請件数も予想外に好調。20.2万人は11週ぶり低水準となり、4週移動平均でも20.775万人で11週ぶりの低水準。トレンド的にも11月から12月初旬の22万人程度から減少傾向に。
失業保険継続受給者数は185.5万人となり、6週ぶりの低水準。4週移動平均でも186.7万人で5週ぶりの低水準。トレンド的には12月初旬の187万人台で頭打ち、コロナ直前の水準188万人がレジスタンスとなり、8週連続180万人台で上げ渋り。
求人件数の減少などで労働需要の冷え込みを示唆した11月の月次求人労働異動調査(JOLTS)結果とは逆行、米労働需要は冷え渋り。
3月利下げ確率は、上げ渋り。
4日のNY金は+7.2ドル、0.35%の反発。大幅安となった前日NY引け後に2050ドル近辺へと自律反発した状態からは、ほぼ横ばい推移。ゆるやかな反発局面継続でロンドン序盤につけた高値も2060ドル手前まで、NY朝にかけては米10年債利回りが半月ぶりに4%台を回復し、ドル高の流れとなったことを受けて反落。米ADP雇用と失業保険申請件数が予想外に好結果となったことも重石となって一時2040ドル台前半まで下落も、雇用統計前というタイミングと20日移動平均線(2045.9)にもサポートされ、2040ドルの節目を維持して下げ渋り、2050ドル近辺へと反発。好結果への警戒感も若干高まる雇用統計後に2040ドルの節目を維持できなくなれば調整局面継続へ、2000ドルの大台付近までが短期下値目安に。上方向へは2100ドルが当面の抵抗水準、2070ドル近辺も目先のレジスタンス候補。
NYプラチナは-20.8ドル、2.11%安で4日続落。12月19日(965.8)以来、半月ぶりの安値。アジア時間には980ドル近辺で下げ渋ってロンドン市場では990ドル手前まで反発、NY市場では金の反落局面に追随する格好となって970ドル近辺へ。自律反発も限定的となってNY午後には960ドル台半ばへと小幅に一段安。200日移動平均線(963.6)や20日移動平均線(962.11)にサポートされた格好となって下げ渋り。目先、950ドルの節目を割り込むようだと920ドル近辺を目安に一段安の展開にも。
ドル円は131銭のドル高円安、0.91%高で3日続伸。12月12日(145.48)以来、3週間ぶりの高値。東京朝の142円80銭台が安値となって堅調局面継続、午後には143円半ばへ、東京市場終了時には前日高値を上抜けて143円90銭付近まで上昇。欧州時間には若干の下押しをはさんで米10年債利回りの上昇局面に追随する格好となり、144円台へ。NY時間には米12月ADP雇用や失業保険申請件数の好結果を受けて144円80銭台まで一段高。20日移動平均線(143.07)と200日移動平均線(143.20)にもサポートされ、142円半ばの節目上抜けに伴う短期上値目標144円台に到達、11月高値(151.91)から12月安値(140.26)までの38.2%戻し(144.71)も達成。雇用統計も上ブレとなって上値トライ継続となれば半値戻し(146.09)辺りまでを目指す流れとなる可能性も。20-200日線、23.6%戻し(143.01)近辺がサポート候補に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/4終値とチャート
5日の国内金価格は年末から+32円、0.31%の続伸で12月7日(10502)以来、1ヵ月ぶりの高値。年末年始のNY金の下落局面と年初の円安転換の流れを反映し、短期的にはゆるやかな上昇局面を維持。水準的には12月高値(10819)から安値(10115)の38.2%戻し(10384)を達成して一服感も、雇用統計後には不安定な展開にも。一段高へと向かえば半値戻し(10467)を目指す流れにも、下方向には23.6%戻し(10281)から9日移動平均線(10268)近辺、10270円近辺までがサポート。これを割り込むことがあれば、12月安値圏10110円近辺を目指す流れにも。
プラチナ価格は-46円、0.95%の反落で12月22日(4777)以来、2週間ぶりの安値。年末に4810円の節目上抜けに伴う短期上値目標4850円程度に到達し、一服後の年明けは調整の動きから。短期上昇トレンドを維持する限りは4860円台の節目上抜けへと反発トライへ、上抜け成功なら4900円の大台超えが次の短期上値目標に。調整局面継続で4770円の節目を割り込んでしまうと短期トレンド崩れへ、4700円の大台割れを試す展開にも。
※参考:金プラチナ国内価格1/5とチャート
2024年1月5日(金)時点の相場
国内金:10,398 円 1/5(金) ▲32(0.31%)
国内プラチナ:4,815 円 1/5(金) ▼46(0.95%)
NY金:2,050.0 ドル 1/4(木) ▲7.2(0.35%)
NYプラチナ:966.3 ドル 1/4(木) ▼20.8(2.11%)
ドル円:144.61 円 1/4(木) ▲1.31(0.91%)
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