更新日:2024年1月26日(金)
米10-12月期実質GDP速報値は前期比年率+3.3%。市場予想の+2.0%を大幅に上回り、個人消費も+2.8%と堅調を維持。米国では3月利下げ観測後退をサポートする材料が次から次へ、という状況にも。
一方、3会合連続で政策金利据え置きとしてECBのラガルド総裁は「夏以降に利下げ」があり得るとの見解も。
かつてはユーロ圏経済を牽引していたドイツのIFO景況感指数は1月は85.2。市場予想の86.6を下回って続落、2020年5月以来3年8ヵ月ぶり低水準、コロナ後最低。
現況指数は87.0。続落で3年半ぶり低水準。期待指数は83.5。これも続落で4ヵ月ぶりの低水準。
不確実性指数は67.5となり、前月比+2.0の急上昇で13ヵ月ぶりの高水準。過去平均63.6を上回るのは23ヵ月連続。
業種別では、1月に唯一上昇した製造業が-16.0。3年半ぶり低水準となった前月からは+1.4の反発も、9ヵ月連続マイナス圏推移。
サービス業は-4.9。前月から-3.2の急低下で1年2ヵ月ぶり低水準。6ヵ月連続マイナス圏推移。
貿易は-29.7。前月から-3.0で1年3ヵ月ぶり低水準、23ヵ月連続マイナス圏。卸売は-31.7。前月から-2.4の続落で3年8ヵ月ぶりの低水準、23ヵ月連続マイナス圏。建設業は-35.9。前月から-2.4の続落で2005年8月以来、18年5ヵ月ぶりの低水準。23ヵ月連続マイナス圏推移。
利下げ先送りが意識される米国に対し、ユーロ圏では利下げ前倒しが意識されそうな状況にも。
25日のNY金は+1.8ドル、0.09%の小反発。GDP、PCE、FOMCと続くイベントウィークは2000ドルから2030ドルまでの主要レンジ半ば、2015ドル近辺での小幅揉み合い推移で時間外を通過、NY市場では米10-12月期GDP速報が予想外の好結果となったことを受けて2010ドル割れへと急落で反応。17日につけた今年安値(2004.6)をわずかに下回り、12月13日安値(1987.9)以来1ヵ月半ぶりの水準まで下落。しかしコアPCEが予想通り2.0%とインフレ抑制状態となったこともあって流れはすぐに逆転、切り返した流れでは2020ドル台半ばまで急反発。ただ、この流れも続かずNY午後には2010ドル台後半へ。保ち合いレンジの下限から上限までを確認するような乱高下となり、引き続きイベント、指標結果に反応しながらも軟調気味の保ち合い傾向継続の様相に。それでも上方ブレイクなら今年高値圏2070ドル近辺再トライへ、下方ブレイクなら1970ドル近辺までの下値余地拡大へ。
NYプラチナは-20.4ドル、2.23%の大幅安で3日ぶりの反落。1月17日(889.6)以来、1週間ぶりの安値。910ドル近辺での揉み合い推移となったアジア時間が高値となり、ロンドン・NY市場にかけて軟調推移。NY午後には900ドルの大台割れ、安値では890ドル付近まで下落し、自律反発でも大台には届かず。節目となる900ドルの大台割れに伴い、もう一段の下値トライへと向かいやすい状況に。短期下値目安は870ドル程度まで。今年安値(883.2)近辺までで切り返し、当面の上限となる920ドルの節目を上抜けた場合にはダブルボトムからの反発局面となる可能性も、その場合の上値目標は950ドル近辺まで。
ドル円は17銭のドル高円安、0.12%の反発。東京朝に147円40銭近辺から80銭台まで上昇後は147円50銭台から80銭台までのレンジで保ち合い推移。NY市場では米四半期指標結果に乱高下、10-12月期GDP速報が市場予想を大幅に上回り、個人消費も堅調となったことを受けて147円半ばから90銭台までの急騰で反応も一時的。コアPCEが2.0%でインフレ解消状態となったことを受けて巻き戻しの流れが強まると安値では147円ちょうど付近まで下落。147円割れを回避して下げ渋るとNY午後には147円90銭近辺まで再反発、NY終盤にかけても147円台後半を維持。水平状態の90日移動平均線(147.53)にもサポートされる格好となり、148円40銭を上限に147円台で足場を固めて高値保ち合い継続の様相にも。上限突破となれば149円台前半までを目安に一段高トライへ、下方向へは147円近辺から12月安値(140.26)と1月高値(148.80)の23.6%戻し(146.78)近辺までが浅めのサポート。一段安となれば38.2%戻し(145.54)近辺も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場1/25終値とチャート
26日の国内金価格は+32円、0.31%の反発。10530円の節目割れに伴う短期下値目安10470円近辺到達で下値トライ一服、自律反発も上昇軌道の9日移動平均線(10520)には届かず、強気相場回復には至らず。9日線に届かない状態が続けば徐々に短期トレンドも軟調方向へ、10470円の節目を割り込むようだと一段安トライへ、短期下値目安は10430円から21日移動平均線(10413)近辺まで。逆に10570円超へと今年高値更新なら上値トライ再開、短期目標は10650円近辺まで。
週間ベースでは-22円、0.21%の小幅反落。
国内プラチナ価格は-38円、0.82%の続落で1月18日(4594)以来、1週間ぶりの安値。中期三角保合い下限ライン付近での攻防状態が続くなか、短期的には4630円の節目を割り込んだことから一段安トライへ、今年安値を更新して4570円程度までが下値目安に。上方向へは4660円超へと切り返すことができれば短期反発局面形成再トライ、中期三角保合い中間ラインを突破して4740円近辺までが上値目標に。
週間ベースでは-83円、1.77%の反落。
※参考:金プラチナ国内価格1/26とチャート
2024年1月26日(金)時点の相場
国内金:10,508 円 1/26(金) ▲32(0.31%)
国内プラチナ:4,613 円 1/26(金) ▼38(0.82%)
NY金:2,017.8 ドル 1/25(木) ▲1.8(0.09%)
NYプラチナ:894.5 ドル 1/25(木) ▼20.4(2.23%)
ドル円:147.67 円 1/25(木) ▲0.17(0.12%)
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