更新日:2024年2月2日(金)
米国の製造業は2024年スタート月に急回復の兆し。
ISM製造業景況指数は49.1。拡大と縮小の節目50を15ヵ月連続で下回る低迷期にあるものの、1月は市場予想の47.2を上回って1年3ヵ月ぶりの高水準。節目50回復も目前という状況に。
製造業PMIでは一足先に節目50を回復。1月改定値は50.7。速報値の50.3から上方修正され、12月からは+2.8ポイントの急騰で1年4ヵ月ぶりの高水準。
米国に先行を許す、ユーロ圏の1月製造業PMIは46.6。
1年7ヵ月連続で節目50割れの低迷期からはまだ抜け出せないものの、前月から+2.2で上昇傾向を維持して10ヵ月ぶりの高水準。
ユーロ圏のなかでは、先行して節目50を回復している国もあります。
<ユーロ圏製造業PMIランキング-2024年1月>
1:ギリシャ:54.7=前月比+3.4、4ヵ月続伸で1年9ヵ月ぶり高水準。12ヵ月連続節目50超。11ヵ月連続1位。
2:アイルランド:49.5=+0.6の反発で2ヵ月ぶり高水準。2ヵ月連続50割れ。6ヵ月連続2位。
3:スペイン:49.2=+3.0の反発で10ヵ月ぶり高水準。10ヵ月連続50割れ。6ヵ月連続3位。
4:オランダ:48.9=+4.1の急反発で1年ぶり高水準。17ヵ月連続50割れ。8月から5-6-5-4-5-4位。
5:イタリア:48.5=+3.2の続伸で10ヵ月ぶり高水準。10ヵ月連続50割れ。6-4-4-5-4-5位。
6:ドイツ:45.5=+2.2で6ヵ月続伸、11ヵ月ぶり高水準。4ヵ月連続40超、19ヵ月連続50割れ。8-8-8-7-6-6位。
7:フランス:43.1=+1.0の反発で4ヵ月ぶり高水準。12ヵ月連続50割れ。4-5-6-6-7-7位。
8:オーストリア:43.0=+1.0の反発で10ヵ月ぶり高水準。4ヵ月連続40超、18ヵ月連続50割れ。7-7-7-8-8-8位。
調査対象8カ国全て上昇。ただ、節目50超はギリシャだけ。
1日のNY金は+3.7ドル、0.18%高で4日続伸。今年高値の1月2日(2073.4)以来1ヵ月ぶり高値圏での推移が継続。アジア時間には2060ドル台半ばまで小幅上昇後はドル高の流れに軟調推移、ロンドン市場では2050ドル割れ。2040ドル台半ばで下げ渋るとNY市場では失業保険申請件数の増加などを受けてドル安への巻き戻しとともに急反発。NY午後には一時2080ドルを超え、高値でも今年高値となった1月2日(2088.1)以来の水準まで上昇、NY引けにかけては2070ドル台前半に収束。2030ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標2070ドル近辺到達後も堅調を維持、雇用統計の結果次第で更に一段高となれば年末高値圏2090ドル台が意識される展開にも。下げ止まった20日移動平均線(2033.3)が目先の下値サポート候補。
NYプラチナは-10.3ドル、1.10%の反落。アジア時間の930ドル台前半が高値となって戻り売り、ロンドン市場で920ドルを割れるとNY朝には910ドル近辺まで下落。米雇用指標悪化をきっかけに反発したNY金にも追随する格好となってNY午後には920ドル台を回復。水平状態の90日移動平均線(921.9)まで戻したものの、下落基調の20日移動平均線(924.2)には上値を押さえられた格好にも。長めの下ヒゲを残した勢いでこれをしっかり上抜けることができれば、1月安値からの反発局面再開に向けた節目水準940ドルを目指す流れにも。940ドルの節目を超えると960ドル付近までが短期上値目標に。
ドル円は53銭のドル安円高、0.36%の続落で1月15日(145.78)以来半月ぶり安値圏での一段安。FOMC通過でやや乱高下気味の展開から、この日の東京市場では146円台後半が主要レンジとなり、欧州時間にかけても保ち合いの展開で高値は147円10銭近辺まで。NY市場では失業保険申請件数の悪化を受けて軟調推移、146円半ばでは下げ渋り、1月のISM製造業景況指数の上ブレを受けて小幅に急騰も続かず。米10年債利回り低下に連れて一段安となって安値では一時146円割れ、NY終盤には146円40銭台へと自律反発。147円50銭の節目割れに伴う短期下値目安146円台前半へ、再度しっかり下落した状態で雇用統計へ。一段安へと向かえば12月末安値(140.26)から1月高値(148.80)の38.2%戻し(145.54)、勢い付けば半値戻し(144.53)近辺までが下値目安にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/1終値とチャート
2日の国内金価格は+29円、0.27%高で3日続伸。今年高値を更新し、過去最高値となった12月4日(10819)以来、2ヵ月ぶりの高値。失速しそうでしない、ゆるやかな上昇基調を維持して10570円の節目を上抜けたことにより、もう一段の上値トライへ。短期上値目標は12月最高値から12月安値(10115)の76.4%戻し(10653)近辺。雇用統計後に急反落となって10470円の下値サポートを割り込むようなことがあれば巻き戻しの展開へ、10380円程度までが短期下値目安に。
週間ベースでは+77円、0.73%の反発。
プラチナ価格は-66円、1.4%安で3日続落。1月26日(4613)以来、1週間ぶりの安値となって中期三角保合い中間ライン、4700円近辺も下抜け。反発力の弱さを象徴するような展開にもなり、90-21-9日移動平均線(4701-4685-4680)をまとめて下抜けて弱気のパーフェクトオーダーを形成。4610円の節目を割り込むようだと下値切り上げの構図も崩れて一段安トライへ、短期下値目安は11月安値(4521)近辺、中期トレンド崩れをかけた攻防にも。
週間ベースでは+43円、0.93%の反発。
※参考:金プラチナ国内価格2/2とチャート
2024年2月2日(金)時点の相場
国内金:10,585 円 2/2(金) ▲29(0.27%)
国内プラチナ:4,656 円 2/2(金) ▼66(1.40%)
NY金:2,071.1 ドル 2/1(木) ▲3.7(0.18%)
NYプラチナ:922.3 ドル 2/1(木) ▼10.3(1.10%)
ドル円:146.42 円 2/1(木) ▼0.53(0.36%)
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