更新日:2024年2月3日(土)
2024年1月雇用統計はポジティブ・サプライズ。
非農業部門雇用者数(NFP)は前月から+35.3万人の大幅増。市場予想の前月比+18.5万人を大幅に上回り、3ヵ月連続で増加幅を拡大し、2023年1月(+48.2)以来、1年ぶりの高水準。
12月の+21.6万人は+33.3万人へ、11月は+17.3万人から+18.2万人へ、10月も+10.5万人から+16.5万人へと上方修正。
年次改訂により、過去データは全面修正。
近年分では、2023年の1年間では合計+35.9万人。2022年は合計-26.5万人、2021年は-2.2万人、2020年は+1.5万人、2019年は+2.9万人など。
市場予想を上回ったのが12ヵ月のうち9回と予想外の堅調ぶりを示した2023年のデータは、大幅に上方修正され、米労働市場の想定外の強さをさらに強調する格好に。
NFPの6ヵ月移動平均では、11月に+20.45万人となり、3年2ヵ月ぶりの低水準となって底打ちの可能性。その後2ヵ月続伸で1月は+24.82万人、7ヵ月ぶりの高水準。
失業率は3ヵ月連続3.7%で横ばい推移となって上げ渋り、賃金上昇率は下げ渋り。
1月の平均時給は前年比+4.48%。市場予想の+4.1%を上回って4ヵ月ぶりの高水準。これも11月に前年比+4.26%で2年5ヵ月ぶり低水準となって以降は続伸。
さらに前月比では+0.55%となり、1年10ヵ月ぶりの高水準。+0.38%の11-12月から急騰。
比較的低調となっていた今週の米雇用関連指標の結果を、全て帳消しにするような雇用統計となったようです。
2日のNY金は-17.4ドル、0.84%安で5日ぶりの反落。雇用統計を控え、2070ドル台前半で小幅揉み合い推移となって時間外を通過、NY市場ではポジティブ・サプライズとなった米1月雇用統計に急落で反応。米10年債利回りが3.8%台から4%へと急騰し、ドル高急進となった流れとともに2050ドル割れ、安値では2040ドル台半ばで下げ渋るとNY引けにかけては2050ドル台へと自律反発。3月利下げ観測は一段と後退したものの5月利下げの可能性は残り、中東情勢リスクなどもあり、下げ幅は意外と限定的となった感も。過去の推移からも2050ドル近辺は目先のサポート候補に、その下には水平状態の20日移動平均線(2033.5)も。2070ドル台が当面の上限となり、早期上抜けとなれば年末高値圏2090ドル近辺トライへの可能性も。
週間ベースでは+36.4ドル、1.8%高で3週ぶりの反発。
NYプラチナは-20.7ドル、2.24%の続落で1月25日(894.5)以来、1週間ぶりの安値。920ドル台前半での小幅揉み合い推移から、ロンドン市場で930ドル台へと上昇。前日の下ヒゲからの勢いで前日高値をわずかに上回るも940ドルの節目トライ手前で失速すると、NY市場では雇用統計後のNY金の急落に追随、910ドル近辺へと20ドル超の急落。その後も下げ止まりきれず、NY午後には一時900ドルの大台割れ。NY引けにかけては大台回復も戻りは限定的となり、大台ラインとの攻防状態で次週へ。水平状態の90日移動平均線(921.7)と右肩下がりの20日移動平均線(921.2)がレジスタンスとなり、890ドルの節目が意識される状態に。これを割り込むようだと下値切り上げの短期トレンドは崩れて一段安トライへ、11月安値付近となる850ドル近辺までが下値目標に。
週間ベースでは-19.7ドル、2.14%の反落。
ドル円は198銭のドル高円安、1.35%の大幅高で3日ぶりの反発。終値ベースでは今年高値をわずかに更新して11月27日(148.66)以来、2ヵ月ぶりの高値。146円30銭台を中心に小幅揉み合い推移で東京市場を通過、欧州時間には146円80銭近辺まで上昇後に146円半ばまで戻してNY朝。雇用統計サプライズを受けて146円60銭台から148円ちょうど近辺まで、1円40銭程の急騰。4%台を回復した米10年債利回りとともに高止まりとなったNY午後には高値で148円50銭台まで上昇。148円40銭の節目水準で週末となり、週明けもこの水準を維持することになれば、もう一段の上値トライへと向かう可能性。149円台後半までが短期上値目標に。
週間ベースでは+27銭、0.18%の反発。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/1終値とチャート
2024年2月3日(土)時点の相場
国内金:10,585 円 2/2(金) ▲29(0.27%)
国内プラチナ:4,656 円 2/2(金) ▼66(1.40%)
NY金:2,053.7 ドル 2/2(金) ▼17.4(0.84%)
NYプラチナ:901.6 ドル 2/2(金) ▼20.7(2.24%)
ドル円:148.40 円 2/2(金) ▲1.98(1.35%)
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