更新日：2024年5月11日(土)
ミシガン大消費者信頼感指数は5月速報で67.4。市場予想の76.2を大幅に下回り、4月の77.2からは-9.8ポイントの急低下。続落で半年ぶりの低水準。-9.8は2年9ヵ月ぶりの急落。
今年に入って4月までは70台後半で上げ渋る状態となり、長期平均83.40に向けてもあと少しのところからの急反落。
消費センチメントの傾向としては、消費者全体で幅広く減速し、特に西部の州で急激な落ち込みがあった模様。インフレ、失業、金利など、いずれも今後1年間に好ましくない方向に進む可能性があるとの警戒感が下押し圧力に。
1年先のインフレ期待は4月の3.2％から3.5％へと急上昇。続伸で11月以来、半年ぶりの高水準となり、コロナ前の2年間、2018-19年の主要レンジ2.3－3.0％を上回る水準での上昇基調。
5年先のインフレ期待も4月の3.0％から3.1％へと上昇。これも続伸で半年ぶり高水準となり、2018-19年の主要レンジ2.2－2.6％を上回る水準でさらに上昇の兆し。
この日、アトランタ連銀のボスティック総裁は「年内利下げをなお確信」としながらも「時期は不透明」との発言。
ダラス連銀のローガン総裁は「利下げについて検討するの時期尚早」発言。ボウマンFRB理事は「インフレ目標達成に向け「慎重に」行動すべき」とし、「年内は利下げないと予想」との発言も。
インフレ高止まりへの警戒感は依然として根強く、その注目度が今年の金価格並みに高騰するCPIで次週、4月の状況をチェック。
10日のNY金は+34.7ドル、1.48％の大幅続伸で4月19日（2413.8）以来、3週間ぶりの高値。この日の安値2350ドル付近から時間外をスタートして堅調推移、2330ドル台の節目上抜けに伴う短期上値目標2360ドル近辺到達でいったんは小反落。しかしこれを上抜けると一段高、ロンドン市場では2380ドル台半ばまで上昇。NY朝にかけては米10年債利回り上昇に連れて軟調推移、ミシガン大のインフレ期待上昇を受けてドル高の流れも加わると2360ドル台前半まで一段安。NY午後には2370ドル台へと反発もNY引け後には再び2360ドル台へ。短期上値目標2360ドル近辺到達後に若干行き過ぎて巻き戻した格好となり、目先は一服感も。次週、CPI結果等を踏まえて一段高へと向かえば2400ドル台の高値圏トライにも、当面の下値サポートは2300ドル。
週間ベースでは+66.4ドル、2.88％高で3週ぶりの反発。
NYプラチナは+16.4ドル、1.66％の続伸で今年高値を更新、昨年12月29日（1009.2）以来、4ヵ月半ぶりの高値。「過去10年で最大の供給不足」報道などにもサポートされ、アジア時間の990ドル台前半が安値となって堅調を維持、ロンドン序盤に1000ドルの大台トライ、NY市場にかけては大台維持をかけた攻防。高値は1010ドル手前で上値を押さえられ、大台割れでは下げ渋る展開となり、NY午後には1000ドル台後半を維持して小康状態に。960ドル台の節目上抜けに伴う短期上値目標990ドル近辺到達後も勢いは衰えず、8日の下ヒゲで調整を終えての大台回復トライ成功といった格好に。過熱感からも目先は一服感も、一段高トライへと向かえば12月高値1030ドル台が次の上値目標に。
週間ベースでは+41.9ドル、4.34％の続伸。
ドル円は+33銭、0.21％の反発で4月30日（157.81）以来、10日ぶりの高値。東京朝にこの日の安値155円20銭台まで小幅に下げて切り返し、155円70銭台まで反発すると午後から欧州時間にかけては155円60銭台を中心に小幅保ち合い推移。NY市場ではミシガン大のインフレ期待上昇を受けて155円90銭台まで上値を拡大、NY午後には155円70銭台から80銭台での保ち合いに。結果的に前日から水準を切り上げながらも前日高値（155.95）は超えられず、4月高値160円20銭台から5月安値151円80銭台の半値戻し（156.05）手前では上値を押さえられ続ける格好に。次週も引き続きこの半値戻しラインとの攻防から、これを突破できれば61.8％戻し（157.03）トライへ、跳ね返されると38.2％戻し（155.07）近辺が下値サポート候補に。
週間ベースでは+2.91円、1.90％の反発。
※参考：金プラチナ相場とドル円 NY市場5/10終値とチャート
2024年5月11日(土)時点の相場
国内金：12,869 円 5/10(金) ▲223(1.76％)
国内プラチナ：5,326 円 5/10(金) ▲52(0.99％)
NY金：2,375.0 ﾄﾞﾙ 5/10(金) ▲34.7(1.48％)
NYプラチナ：1,007.2 ﾄﾞﾙ 5/10(金) ▲16.4(1.66％)
ドル円：155.79 円 5/10(金) ▲0.33(0.21％)