更新日:2024年6月4日(火)
ユーロ圏の5月製造業PMIは速報値からは0.1ポイント下方修正されたものの、47.3となって4月からは+1.6の急反発で1年2ヵ月ぶりの高水準。前月からの上昇幅では1月の+2.2以来4ヵ月ぶり、2021年4月以降の3年2ヵ月で2番めの急上昇。
世界の主要国との比較でも回復の遅れが際立つユーロ圏にも、ようやく節目50回復に向けての希望が見えてきた様子も。
<ユーロ圏製造業PMIランキング-2024年5月>+日米+ISM
1:ギリシャ:54.9=前月から-0.3の続落で4ヵ月ぶり低水準。16ヵ月連続節目50超。15ヵ月連続1位。
2:スペイン:54.0=+1.8の続伸で2年2ヵ月ぶり高水準。4ヵ月連続50超。3ヵ月連続2位。
3:オランダ:52.5=+1.2で5ヵ月続伸、1年9ヵ月ぶり高水準。2ヵ月連続50超。2ヵ月連続3位。
★米国:51.3=+1.3の反発で2ヵ月ぶり高水準。5ヵ月連続50超。
★日本:50.4=+0.8の3ヵ月続伸で1年ぶり50超。
4:アイルランド:49.8=+2.2の反発で3ヵ月ぶり高水準。3ヵ月連続50割れ。2ヵ月連続4位。
★米ISM:48.7=-0.5の続落で3ヵ月ぶり低水準。2ヵ月連続50割れ。
★ユーロ圏:47.3=+1.6の反発で1年2ヵ月ぶり高水準。23ヵ月連続50割れ。
5:フランス:46.4=+1.1の反発で3ヵ月ぶり高水準。21ヵ月連続50割れ。3ヵ月連続6位から浮上。
6:オーストリア:46.3=+2.8の大幅続伸で1年3ヵ月ぶり高水準。7ヵ月連続40超、22ヵ月連続50割れ。3ヵ月連続7位から浮上。
7:イタリア:45.6=-1.7の続落で5ヵ月ぶり低水準。2ヵ月連続50割れ。5位から後退。
8:ドイツ:45.4=+2.9の大幅続伸で4ヵ月ぶり高水準。8ヵ月連続40超、23ヵ月連続50割れ。4ヵ月連続最下位。
※順位はユーロ圏のみ。
この日は米ISMの製造業景況指数が48.7と予想外の低調に市場は反応。数値的にはユーロ圏製造業PMIはこれを下回る低水準。
それをさらに下回るフランスやドイツの低迷が若干緩和されたことがユーロ圏の上昇に貢献。
イタリアを除く南欧勢の好調がユーロ圏を牽引する構図も継続。
3日のNY金は週末から+23.5ドル、1.00%の反発で5月22日(2392.9)以来、10日ぶりの高値。アジア時間には2340ドル台から2330ドル台半ばまで下げて切り返し、ロンドン市場にかけて2340ドル台を回復すると米10年債利回り低下とドル安の流れに連れ、NY朝には2350ドル台へ。NY市場では米5月ISM製造業景況指数が予想外に低調となったことをきっかけに金利低下とドル安再加速とともに2360ドル台へと急騰、NY午後には高値で2370ドル台半ばまで上昇。NY引けにかけて2370ドル割れも、NY引け後には2370ドル再トライ。節目となる2370ドルをしっかり上抜けることができれば一段高トライへ、週末にかけての指標結果に左右されながらも2400ドルの大台回復トライへと向かう可能性。2340ドル割れへと反落の場合には2300ドルの大台近辺までの下落リスクも。
NYプラチナは-19.2ドル、1.84%の反落。アジア時間に1040ドル台から1050ドル台半ばまで上昇して反落、ロンドン・NY朝には1030ドル台まで下げて下げ渋り。NY朝にはISM製造業景況指数の下振れを受けた株安の流れに追随、1030ドルの節目を割れると一時1020ドル近辺まで急落、NY午後には1020ドル台での推移。右肩上がりの20日移動平均線(1034.2)を下回り、1030ドルの節目割れに伴う短期下値目安1000ドルの大台付近まで、もう少しの下げ余地。
ドル円は-119銭、0.76%の反落。週明けの東京市場では157円20銭台から157円割れを試して反発、午後には157円40銭台まで上昇して頭打ち。週末の高値は上回りながらも先週高値157円70銭台には少し及ばず失速すると欧州時間には米10年債利回り低下とともに軟調推移となって156円60銭台まで下落。NY朝の反発局面では157円に届かず戻り売り、156円80銭の節目近辺では下げ渋るも、低調となったISM製造業景況指数の結果を受けて156円30銭台へと急落。安値では155円90銭台まで下落してNY午後には156円回復をかけた攻防状態となって下げ渋り。週末の雇用統計までの一連の指標結果、とりわけ悪化指標には特に反応しやすくなりそうで下押し圧力は強まりやすい状況にも。156円80銭の節目割れに伴う短期下値目安155円半ばまで、もう少しの下げ余地。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場6/3終値とチャート
4日の国内金価格は+57円、0.44%高で4日ぶりの反発。今年最長となる4日続落を免れて12880円の節目割れも回避、ただ9日移動平均線(12974)や21日移動平均線(12973)を超えられないようだと下押し圧力も継続へ。12880円の節目を維持し切れなくなれば一段安トライへ、5月初旬の揉み合い水準12750円近辺までが短期下値目標に。
国内プラチナ価格は-135円、2.36%の大幅反落で5月14日(5445)以来、3週間ぶりの安値。下落率では今年の絶対値平均1.15%の2倍超、今年2番めの急落。高値圏で形成しつつあった三角保合い崩れの様相となり、5620円の節目割れに伴う短期下値目安5550円近辺まで、もう少しの下げ余地。
※参考:金プラチナ国内価格6/4とチャート
2024年6月4日(火)時点の相場
国内金:12,938 円 6/4(火) ▲57(0.44%)
国内プラチナ:5,580 円 6/4(火) ▼135(2.36%)
NY金:2,369.3 ドル 6/3(月) ▲23.5(1.00%)
NYプラチナ:1,022.8 ドル 6/3(月) ▼19.2(1.84%)
ドル円:156.07 円 6/3(月) ▼1.19(0.76%)
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