更新日:2024年6月17日(月)
世界の主要中央銀行による金融政策の方向性の趨勢としては、利下げ。既に着手した中銀もあるものの、インフレ鈍化が予想どおりに進行しないことなどから全体的にそのペースは強まらず。政策転換に躊躇する中銀、見通しを緩和する中銀、利下げへと踏み出したものの次回見通しは未定、という中銀も。そんな状況がドル高を下支えしてNY金の下げ渋りにも影響、結果的に国内金価格は高止まりの構図となってきているようです。今週も複数の主要中銀で金融政策会合が続きます。
先週末を2350ドル付近で折り返したNY金は週明け時間外に2340ドル近辺へと軟調推移。ドル円は週末の157円40銭近辺から157円60銭台へと堅調推移後に東京市場スタートで株価下落に追随する格好となって157円40銭近辺まで逆戻り。
17日の国内金価格は+157円、1.23%の反発で6月7日(13049)以来、10日ぶりの高値。軟調推移が続く9日移動平均線(12831)上抜けと同時に12830円の節目も上抜け。短期的には反発局面継続トライの流れで上値目標第1段階、12900円台回復寸前まで上昇。もう少しの上昇余地も想定され、21日移動平均線(12963)回復経由で少し勢い付けば13000円の大台回復も視野に。下方向へは当面の下値サポート12740円を維持できない場合、一段安の展開で5月安値12630近辺までが下値目安に。
一目均衡表では基準線(13029)を下回り、転換線(12869)を上抜け、遅行線は26日前の価格(12869)を上回り二役好転、一役は揉み合い。ただし26日前価格はこれから最高値圏へと急騰する為、遅行線はこれを下回りやすくなる期間へ。また、雲の上限は月末に向けて13000円台へと上昇し、7月まではそれを維持する状態に。この雲の上限が形成する目先の一山を超えられなければ三役揉み合い状態、もしくは二役逆転で軟調気味に雲の中へ。三尊天井の高値保ち合いが続く国内金価格の見通しも今後、悪化へと向かう可能性も。
週明け時間外のNYプラチナは960ドル近辺、週末の水準付近で小幅に上下動、やや不安定気味ながら底打ち反発への流れを維持しようかという展開へ。
国内プラチナ価格は+65円、1.25%高で4日ぶりの反発。6月11日(5331)以来、1週間ぶりの高値。5380円の節目割れに伴う短期下値目安、4月末安値(4905)から5月高値(5877)の61.8%戻し(5276)近辺到達で下げ止まり切れずにオーバーランとなった流れは5200円の大台手前でようやく折り返し、61.8%ライン回復へと帳尻合わせ。下げ止まりに向けては9日移動平均線(5330)上抜けは必須、5月高値(5877)から6月安値(5218)の23.6%戻し(5374)辺りまでが反発目安に。下方向に5210円の節目を維持できない場合には5月初旬の保ち合い水準5150円近辺までの下値切り下げも。
一目均衡表では基準線(5548)、転換線(5353)を下回り、遅行線も26日前価格(5326)を下抜けて二役逆転。3月以降の上昇チャネルを5月後半には突き抜けて行き過ぎた流れは巻き戻され、上昇チャネル内に回帰、そして足下では上昇チャネル下限ラインと雲の上限ラインとが交差する水準5200円台でサポートされようか、という状態に。この重要水準を維持できない場合、もしくは維持できた場合でも横ばい傾向なら7月には5300円台へと上昇する雲の下限を下抜ける可能性も。雲の上限にぶつかって跳ね上がるパターンのような展開とならない場合には、もう一段の軟調局面が続きやすい状況にも。
※参考:金プラチナ国内価格6/17とチャート
2024年6月17日(月)時点の相場
国内金:12,898 円 6/17(月) ▲157(1.23%)
国内プラチナ:5,283 円 6/17(月) ▲65(1.25%)
NY金:2,349.1 ドル 6/14(金) ▲31.1(1.34%)
NYプラチナ:958.6 ドル 6/14(金) ▲4.0(0.42%)
ドル円:157.39 円 6/14(金) ▲0.36(0.23%)
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