更新日:2024年8月2日(金)
7月のユーロ圏製造業PMIは6月から変わらず横ばい推移。しかし節目50割れの低迷状態は続き、年後半には回復へとの安易な期待にも黄色信号。6月から上昇したのはアイルランドとイタリアの2カ国のみ、牽引役の上位2カ国、ギリシャとスペインはいずれも失速状態。ビッグ2のドイツとフランスは長期節目割れで続落状態。
<ユーロ圏製造業PMIランキング-2024年7月>+日米+ISM
1:ギリシャ:53.2=前月から-0.8で3ヵ月続落、7ヵ月ぶり低水準。18ヵ月連続節目50超。17ヵ月連続1位。
2:スペイン:51.0=前月から-1.3の続落、半年ぶり低水準。6ヵ月連続50超。5ヵ月連続2位。
3:アイルランド:50.1=+2.7の反発で5ヵ月ぶり高水準。5ヵ月ぶり50超。3ヵ月連続4位から1UP。
★米国:49.6=-2.0の反落で7ヵ月ぶり低水準。7ヵ月ぶり50割れ。
4:オランダ:49.2=前月から-1.5の続落で半年ぶり低水準。4ヵ月ぶり50割れ。3ヵ月連続3位から1DOWN。
★日本:49.2=-0.8の続落で4ヵ月ぶり低水準。3ヵ月ぶり50割れ。
5:イタリア:47.4=+1.7の続伸で4ヵ月ぶり高水準。4ヵ月連続50割れ。2ヵ月連続5位。
★米ISM:46.8=-1.7で4ヵ月続落、8ヵ月ぶり低水準。4ヵ月連続50割れ。
★ユーロ圏:45.8=1年3ヵ月ぶり高水準の5月から-1.5の6月と変わらず、7ヵ月で2番めの低水準。25ヵ月連続50割れ。
6:フランス:44.0=-1.4の続落で半年ぶり低水準。18ヵ月連続50割れ。2ヵ月連続6位。
7:ドイツ:43.2=-0.3の続落反落で2ヵ月ぶり低水準。10ヵ月連続40超、25ヵ月連続50割れ。5ヵ月連続最下位から1UP。
8:オーストリア:43.1=-0.5の続落で4ヵ月ぶり低水準。10ヵ月連続40超、24ヵ月連続50割れ。7位から1DOWN。
米国も日本も7月は節目50割れ、世界的に減速傾向が強まる状況下でも利上げを敢行した国も。
米ISM製造業景況指数の雇用指数は4年1ヵ月ぶりの低水準。失業保険申請件数も1年ぶり高水準へと悪化、失業保険継続受給者数は2年8ヵ月ぶり高水準へと悪化。雇用指標の悪化が目立つ状況で迎える米7月雇用統計、要警戒です。
1日のNY金は+7.8ドル、0.32%高で3日続伸。2日連続、今年25回めの最高値更新。2490ドル台からスタートした時間外は序盤から2500ドルの大台トライ。わずかに上抜けるも一時的となって失速、ロンドン序盤には2470ドル台半ばの安値をつけて折り返し。NY市場では米指標悪化を受けて米10年債利回りが低下した流れで2500ドルの大台再tライ、高値では2500ドル台半ばまでにとどまり、NY午後には米長期金利の下げ渋りにも連れて2480ドル近辺へと巻き戻し。ただしNY引け後には2490ドル近辺へと堅調推移。悪化も予想される米雇用統計の結果次第では大台超えへと水準が切り替わる可能性も。短中期的には6月末安値(2304.0)を起点とするN計算値による上値目標が2536.3ドル。高値更新できない場合の調整目安としては6月末安値からこの日の最高値の23.6%戻し(2459)など。
NYプラチナは-15.9ドル、1.61%安で4日ぶりの反落。時間外序盤の990ドル手前が高値となり、前日高値と990ドルラインが超えられずに失速。970ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標1000ドルの大台付近トライはもう少しのところで失敗、前日の上昇値幅を帳消し。結果的にゆるやかに上昇する90日移動平均線(985.5)にも上値を押さえられた格好。目先、90日線がレジスタンスからサポートに切り替わり、990ドルの節目を突破できれば大台回復再トライへ、1010ドル付近までが短期上値目標。下方向には940ドルの節目を割れると910ドル近辺までの下値切り下げも。
金との価格差は1510.3ドルとなり、3日連続で過去最大を更新。
ドル円は-71銭、0.47%安で3日続落。3月18日(149.17)以来、4ヵ月半ぶり安値圏での一段安。東京朝に150円30銭台から148円50銭台まで急速に売られ、安値をつけて切り返すと午後には149円半ば、東京市場終了後には150円30銭台まで反発。欧州時間には149円半ばまで下押し後に反発、NY朝には150円80銭台まで上昇してこの日の高値。しかし半年ぶり低水準となった米10年債利回りの急低下局面に追随する形で反落すると米7月ISM製造業景況指数の下振れで加速、150円を割れるとNY終盤にかけて149円台前半へ。12月安値(140.26)から7月高値(161.95)の61.8%戻し(148.55)を達成して下げ渋る状態で雇用統計待ちへ。ある程度の悪化は織り込み済ながら、サプライズなら下押し圧力再燃、148円半ばが当面のサポートとならない場合には76.4%戻し(145.38)が当面の一段安警戒水準に。いったん底打ちならここまでの急落値幅の23.6%戻し(151.69)近辺までが当面の反発目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場8/1終値とチャート
2日の国内金価格は-38円、0.3%の続落で7月26日(12770)以来、1週間ぶりの安値。上昇軌道の90日移動平均線(12887)下抜けで戻り売りの流れが加速した格好となり、12870円の節目割れに伴う短期下値目安12740円近辺を目指す流れが進行。7月安値(12770)近辺までで折り返すことができれば二番底、ダブルボトム形成トライへの可能性も残す形に。上方向には12920円が当面の抵抗水準に。
週間ベースでは+50円、0.39%高で3週ぶりの反発。
プラチナ価格は-102円、2.0%の続落で4月25日(4905)以来、3ヵ月ぶりの安値。戻り売りの流れ再加速となって5040円の節目割れ、これに伴う下値目安第1段階、5000円の大台割れを達成。さらにもう一段の下値目安として4950円程度までの下落余地も。反発方向へは5120円が当面の抵抗水準、突破できれは5180円程度までが短期上値目標に。
週間ベースでは-46円、0.91%安で4週続落。4週続落は今年最長、2023年7月3日からの週以来、13ヵ月ぶり。
※参考:金プラチナ国内価格8/2とチャート
2024年8月2日(金)時点の相場
国内金:12,820 円 8/2(金) ▼38(0.30%)
国内プラチナ:4,994 円 8/2(金) ▼102(2.00%)
NY金:2,480.8 ドル 8/1(木) ▲7.8(0.32%)
NYプラチナ:970.5 ドル 8/1(木) ▼15.9(1.61%)
ドル円:149.32 円 8/1(木) ▼0.71(0.47%)
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