更新日:2024年9月20日(金)
大幅利下げのFOMC直後には乱高下の展開となった市場もその後、徐々に落ち着きを取り戻し、あらためて大幅利下げと利下げフェーズ開始を好感する形で米株はダウもS&Pも最高値更新、NY金も最高値更新となった19日のNY市場。
FRBが注視する米労働市場においては、依然底堅さを維持する指標も。
米労働省が19日発表した14日までの週の新規失業保険申請件数は21.9万件。市場予想の23.0万件を下回って前週からも-1.2万件、6週ぶりの大幅減となって5月以来、4ヵ月ぶりの低水準。
トレンドを示す4週移動平均は22.75万件。6月以来、3ヵ月ぶりの低水準。直近6週のうち5週で減少する、下落トレンドが進行中。
7日までの週の失業保険継続受給者数は182.9万人。前週から-1.4万人となり、3週連続の減少で6月以来、3ヵ月ぶりの低水準。
トレンドを示す4週移動平均は184.4万人。前週から-0.7万人減、4週連続の減少で10週ぶりの低水準。2年8ヵ月ぶり高水準となった8月10日までの週でいったんピークアウトし、これを起点に減少トレンドがスタートした可能性も。
失業率の悪化が見込まれる今後は、失業保険申請件数も再び増加へと転じる可能性が高まるものの、現時点では新規も継続も上げ渋り。
19日のNY金は+16.0ドル、0.62%の続伸で4日ぶり、今年35回めの過去最高値更新。FOMC直後の乱高下を経てアジア時間には2570ドル台半ばまで小幅に低下、前日安値手前で切り返すと2590ドルの節目を早々に回復。ロンドン序盤に2600ドルの大台を回復すると高値では2620ドルまで上昇。NY市場では米失業保険申請件数の好結果などを受けての長期金利上昇とドル高の流れに押されて一時2600ドル割れへと反落。しかしこの流れも続かず、巻き戻しの展開となってNY午後には2610ドル台半ばまで再上昇。2590ドルから2610ドルまでの高値保ち合いを上抜ける形となり、一段高へと向かいやすい状況に。前日のFOMC直後につけた最高値2627.2ドル超えも意識され、2630ドル程度までが短期上値目標に。下方向へは2590ドルが当面のサポート、これを割れると2560ドル近辺までが短期調整目安。
NYプラチナは+19.6ドル、2.01%高で4日ぶりの反発。9月13日(1006.8)以来、1週間ぶりの高値。アジア時間には970ドル割れ、前日安値もわずかに下回ったところで切り返すとNY金の堅調推移に追随、90日移動平均線(984.8)を上抜けるとロンドン序盤には990ドル台へ、NY朝につけた高値では1000ドルの大台に少し届かなかったものの、反落後の安値も980ドル台半ばまでにとどまってNY午後にも990ドル台半ばまで反発。ただしNY引け後には990ドル割れ。970ドルから1010ドルまでが目先の主要レンジとなり、90日線をサポートに下値切り上げトライも。上限超えなら1030ドル近辺までが上値目標に、970ドル割れなら短期下値目安は950ドル近辺まで。
ドル円は+31銭、0.22%の反発で9月9日(143.14)以来、10日ぶりの高値。東京朝の141円90銭近辺が安値となり、堅調推移で143円90銭台まで上昇。9月6日高値(144.05)以来、2週間ぶり高値も144円の大台手前で失速すると午後には143円割れ、欧州時間序盤には142円付近まで下落。142円後半での保ち合いを経てNY朝には失業保険申請件数の好結果などを受けて143円70銭台までの上値再トライ。しかしこれも続かず、NY午後には143円の攻防を経て142円半ばへ。結果的に143円20銭の節目上抜けトライ1回めは失敗、日銀動向確認後に再トライへと向かうかどうか。上抜けできれば短期上値目標は145円台半ば辺りまで。予想外の展開で円高進行なら140円半ばが当面の下値サポート、これを割り込むようだと下値トライ再開へ、138円割れを目指す流れにも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/19終値とチャート
20日の国内金価格は+102円、0.79%高で6日続伸。8月19日(13024)以来、1ヵ月ぶりの高値。6日続伸は4月以来、5ヵ月ぶりで今年4度め。前日までの9月高値(12890)を更新し、8月高値(13024)から9月安値(12521)の76.4%戻し(12905)も達成。8月19日以来、1ヵ月ぶりに90日移動平均線(12951)も上抜け。それでもRSIは56.4の中立状態にある現状、13000円の大台も意識され、8月高値も視野に。
週間ベースでは+263円、2.07%の続伸。
プラチナ価格は+34円、0.7%の反発で8月22日(4912)以来、1ヵ月ぶりの高値。反発途上での小さな踊り場を抜け出し、居心地の良い水準からの上抜けトライ。4850円の節目突破に伴う短期上値目標4900円の大台近辺まで、もう少しの上昇余地。連休を挟んで巻き戻しの展開となった場合、4830円の節目を割れると調整へ、4770円辺りまでが短期下値目安に。
週間ベースでは+23円、0.47%の続伸。
※参考:金プラチナ国内価格9/20とチャート
2024年9月20日(金)時点の相場
国内金:12,968 円 9/20(金) ▲102(0.79%)
国内プラチナ:4,871 円 9/20(金) ▲34(0.70%)
NY金:2,614.6 ドル 9/19(木) ▲16.0(0.62%)
NYプラチナ:994.4 ドル 9/19(木) ▲19.6(2.01%)
ドル円:142.60 円 9/19(木) ▲0.31(0.22%)
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