更新日:2024年10月2日(水)
注目度が高まる米国の求人件数は8月には予想外の増加。比較的堅調を維持する結果となったものの、それ以外では悪化した指標もあり強弱混在。さらに中東情勢緊迫化でドル高円安への巻き戻しの流れは一服、NY金は高値圏再トライへと急騰。
8月の求人件数は804.0万件。市場予想の769.3万件を上回り、7月の771.1万件からは4.27%増。3ヵ月ぶりの増加で3ヵ月ぶりの高水準。
ただし、6ヵ月平均では802.75万件となり、2年1ヵ月連続の減少で3年4ヵ月ぶりの低水準。減少トレンドは継続中。
ただ、過去平均539.1万件には程遠く、2019年平均715.4万件にも距離を残す状態。
求人倍率は1.13件/失業1人。3年2ヵ月ぶり低水準となった7月(1.077)から上昇。
失業者数も5ヵ月ぶりに減少し、求人件数の増加と合わせ、求人倍率も節目の1.0割れ目前で反発。
求人率も4.8%となり、3年7ヵ月ぶり低水準となった7月の4.6%から上昇、
解雇率は1.0%。過去最低となった2021年の0.9%からわずかに上昇後は横ばい推移傾向が継続、上げ渋り。
その一方で、
採用率は3.3%。6月と並び2020年4月(3.1)以来、4年2ヵ月ぶりの低水準。
離職率は1.9%。4年2ヵ月ぶり低水準となり、コロナ後最低。
また、9月のISMの製造業景況指数の雇用指数も前月の46.0から43.9へと低下。4ヵ月連続の節目50割れで低迷。
1日のNY金は+30.9ドル、1.16%高で3日ぶりの反発。最高値の9月26日(2694.9)以来、3日ぶりの高値。前日NY引け後の下ヒゲからの反発局面が継続し、アジア時間の2650ドル台から堅調推移。中東情勢への警戒感からロンドン市場では2670ドル台、NY市場ではイランによるイスラエルへの弾道ミサイル攻撃準備報道を受けて2690ドル台へと急騰。高値では2700ドルの大台手前で上げ渋り、攻撃一服後には巻き戻しの流れも2680ドル台を維持。イスラエルとイランの動向を巡る警戒感は継続、2700ドルの大台超えなら2740ドル程度までを目安に一段高の展開にも、下方向には2660ドル割れなら高値保ち合い崩れとなって2600ドル近辺までの急反落も。
NYプラチナは+9.9ドル、1.0%高で3日ぶりの反発。ほぼ990ドル台での保ち合い推移で時間外を通過すると、NY市場では中東情勢緊迫化に伴うリスク回避の流れでNY金の急騰に追随。1000ドルの大台へと水準を切り上げると高値では一時1010ドル台前半まで上昇、NY午後には1000ドル近辺での推移。目先、主要レンジ下限を990ドルに切り上げ、1030ドルまでのレンジで高値保ち合いを形成。リスク緩和などから990ドル割れなら高値保ち合い崩れとなって940ドル近辺までが下値目安に。1030ドル超へと抜け出すようなら一段高トライ、上値目標は1060ドル近辺まで。
ドル円は-13銭、0.09%の小反落。東京朝には「日銀金融政策決定会合における主な意見」での利上げを急がない姿勢を好感して143円半ばから144円10銭台まで上昇、東京市場終了直後には144円50銭台まで上昇して失速。欧州時間には中東情勢悪化懸念から143円半ばへと戻しての推移、NY朝の時間帯には石破首相の記者会見でのハト派発言を受けて144円台へと再上昇。しかし、イランによるミサイル攻撃報道を受けて一時143円割れへと急反落。ただし求人件数の予想外の増加などもあり、乱高下気味の展開から、ミサイル攻撃一服などを経てNY終盤には143円半ばへと収束。上ヒゲ十字線となって上値トライ一服も、142円20銭から145円までの保ち合いレンジ半ば付近での推移。地政学リスクが少し落ち着けば、比較的好調維持の米指標結果を材料に上値トライへも。保ち合い上抜けなら146円半ばまでを短期目標に上値トライへ、下抜けなら140円半ばを目安に下値トライ再開へ。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/1終値とチャート
2日の国内金価格は+99円、0.74%高で3日ぶりの反発。リスク回避の流れと右肩上がりの9日移動平均線(13300)にも押し上げられる格好となって高止まり状態に。リスク後退で13330円の節目を割り込むようなら下値切り下げへ、13270円辺りまでが短期下値目安に。逆に13620円の節目を上抜けるようなら高値圏再トライ、13700円台回復が短期目標に。
プラチナ価格は+38円、0.78%高で3日ぶりの反発。前日に下抜けたばかりの上昇軌道の9日移動平均線(4915)を再び上抜け、9月初旬からの下値切り上げの流れをなんとか維持する形に。9日線にサポートされて上昇トレンドを維持できれば直近高値更新トライへも、5070円超へと抜け出すことになれば一段高トライへ、5100円台回復が上値目標に。9日線にサポートされずに4890円の節目割れなら短期トレンド崩れへ、4830円程度までが短期下値目安に。
※参考:金プラチナ国内価格10/2とチャート
2024年10月2日(水)時点の相場
国内金:13,433 円 10/2(水) ▲99(0.74%)
国内プラチナ:4,928 円 10/2(水) ▲38(0.78%)
NY金:2,690.3 ドル 10/1(火) ▲30.9(1.16%)
NYプラチナ:1,001.0 ドル 10/1(火) ▲9.9(1.00%)
ドル円:143.53 円 10/1(火) ▼0.13(0.09%)
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