更新日:2024年10月22日(火)
ドイツのIFO研究所が発表した9月の雇用指数は94.0。8月からは-0.8ポイントの低下で8ヵ月ぶりの急低下、4ヵ月連続の低下で2020年7月(93.4)以来、4年2ヵ月ぶりの低水準。
2015年平均を100とした指数では、2023年5月以降1年5ヵ月連続で節目100割れでの推移、低下基調も継続し、コロナ後最低水準に。
IFOによれば、「ドイツ経済の構造的問題が徐々に労働市場に影響を及ぼしつつあり、企業は人員削減をより頻繁に検討している」状況。
業種別指数では、製造業は-17.55。節目の0ポイント割れ、マイナス圏推移は1年半連続となり、2020年8月以来4年1ヵ月ぶりの低水準。受注不足のため、企業は人員計画に慎重。同様の傾向は貿易(-17.95、4年4ヵ月ぶり低水準)にも当てはまり、消費の抑制が必要スタッフの減少に直結。
サービス業は1.51。プラス圏こそ維持したものの、2021年2月以来、3年7ヵ月ぶり低水準。ここ数ヵ月で勢いは著しく鈍化。
唯一、建設業(1.05、1年半ぶり高水準)のみわずかに上昇も、従業員数の傾向は一定のままとの推測も。
今週発表される10月PMI速報でも、製造業、サービス業ともに1年ぶり、半年ぶり低水準となった9月から多少の回復も予想されてはいるものの、かなり限定的かもしれません。
ドイツが足を引っ張るユーロ圏の低迷も続き、ECBの利下げ継続にユーロ安傾向も続きそうで、相対的にドル高傾向となりやすい状況も続きそうです。
米ミネアポリス連銀カシュカリ総裁も「今後数四半期は緩やかなペースでの利下げを支持」し、ダラス連銀ローガン総裁は「慎重なペースで金利を引き下げるべき」との見解。カンザスシティー連銀シュミッド総裁も「一段と緩慢なペースでの利下げを支持」する発言。
21日のNY金は+8.9ドル、0.33%高で5日続伸。3日連続、今年43回めの過去最高値更新。5日続伸は9月以来、1ヵ月ぶりで今年5回め。週明け時間外序盤に2730ドル台から堅調推移となって2740ドル台へと最高値を更新、ロンドン・NY朝にかけてドル高一服のタイミングでは2750ドル台へと一段高。2750ドル台半ばで上値を押さえられる状態が続くとNY午後にかけてはドル高再開の流れに押されて2730ドル台へと急反落。NY引け後には一時2730ドル割れの安値をつけながらも底堅く、2730ドル台を維持しての推移。2680ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標2730ドル近辺到達後のオーバーランでは9月半ば安値(2572.5)から9月末高値(2708.7)までの上昇幅(136.2)を10月安値(2618.8)を起点に加算した水準2755ドルに到達し、上ヒゲを残す形で一服。10月安値(2618.8)から最高値(2755.4)の23.6%戻し(2723.2)、38.2%戻し(2703.2)辺りまでが調整目安にも。
NYプラチナは-7.7ドル、0.75%安で4日ぶりの反落。週明け時間外序盤から先週高値を超えて1030ドル台へと上値トライ、NY朝には1030ドル台半ばまで上昇し、7月17日高値(1042.2)以来、3ヵ月ぶり高値をつけて失速。NY午後にかけての急反落では1010ドル台半ばで下げ渋り。1010ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標7月高値(1049.8)圏、1050ドル近辺に対しては少し届かず、1030ドル台で頭打ち。1030ドルが目先のレジスタンスとなり、あらためて突破できれば1050ドル付近再トライへ。下方向へは990ドルが当面のサポート、これを割り込むようだと950ドル近辺までの下値トライへ。
金との価格差は1722.1ドル、3日連続で過去最大を更新。
ドル円は+132銭、0.88%の反発で7月30日(152.69)以来、2ヵ月半ぶりの高値。週明け東京市場朝は売り先行、149円半ばから149円ちょうど付近まで下落、149円の節目割れを回避して下げ渋ると午後には徐々に反発へ。米10年債利回り上昇にも連れて欧州時間には150円回復トライへ、150円の大台を挟んでの攻防をNY朝に突破するとNY午後には150円後半へ、高値では150円80銭台まで上昇。日々上下動を繰り返す形で水準を切り上げ、3ヵ月ぶりに90日移動平均線(150.14)も上抜け、150円30銭の節目を上抜けたことでさらに一段高へと向かう可能性、短期上値目標は151円台後半。当面の下値サポートは149円半ば、これを割り込むようなら調整へ、147円後半までが短期下値目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/21終値とチャート
22日の国内金価格は+136円、0.95%高で8日続伸。6日連続、今年39回めの過去最高値更新。8日続伸は9月以来、1ヵ月ぶりで今年3回め。ドル高金高地合いは続いて国内金価格高騰の勢いは衰えるどころか一段と加速。強気相場をサポートしてきた9日移動平均線(13995)との乖離幅も拡大の一途。RSIは4月17日(89.6)以来、半年ぶり高水準となる86.7%まで高騰。当時の価格水準12990円を現状では大きく上回り、価格上昇に対してRSIのピークは切り下がる逆行状態となり、通常なら反落警戒感も高まる状況を示唆。しかし現状ではNY金の押し目買い圧力がやや異常。1日で最低100円から300円程度までの乱高下も想定される状態に。9月安値(12521)から最高値(14430)の23.6%戻しで13979円。
プラチナ価格は-2円、0.04%の小反落。5190円の節目上抜けに伴う短期上値目標5240円近辺到達後のオーバーランで3ヵ月ぶり高値水準、5260円台まで上昇して一服。調整方向へ5160円の節目を維持できない場合には一段安トライで5100円程度までが下値目安に。と同時に上昇軌道の9日移動平均線(5115)が下げ止まりつつある90日移動平均線(5090)を上抜けてサポートの構えも。
金との価格差は9167円、2日ぶりに過去最大を更新。
※参考:金プラチナ国内価格10/22とチャート
2024年10月22日(火)時点の相場
国内金:14,430 円 10/22(火) ▲136(0.95%)
国内プラチナ:5,263 円 10/22(火) ▼2(0.04%)
NY金:2,738.9 ドル 10/21(月) ▲8.9(0.33%)
NYプラチナ:1,016.8 ドル 10/21(月) ▼7.7(0.75%)
ドル円:150.84 円 10/21(月) ▲1.32(0.88%)
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