更新日:2025年4月8日(火)
一般的に弱気相場入りの目安とされる20%。高値からの下落率がこれ以上となれは調整の範囲を超え、下落トレンド進行との見方も妥当とされる分岐点。
世界の主要株価指数はトランプ関税ショックで軒並み弱気相場入り、もしくはその攻防状態へ。
米ナスダックは2月の最高値から4月7日までに22%超の下落。(※終値ベース)日経平均も1月の最高値から4月7日までに22%超の下落。
ダウは1月の最高値から4月7日までで15.4%の下落。ドイツDAXも3月最高値から7日までに15.5%の下落、英FTSEも3月最高値から7日までに13.2%の下落。
NYプラチナは2月の今年高値から7日までに13.6%の下落で欧州株並みの下落。
これに対してNY金は4月2日の最高値から7日までに6.1%の下落。3日で200ドル弱の急落とはなったものの、月足チャートで見ると1年半に渡る中期上昇トレンドが継続中。
上昇チャネルを形成する流れのなかでは、むしろ3月にややオーバーランとなった可能性もあり、行き過ぎた分を巻き戻し、調整局面としてもまだまだ下落余地を残している可能性も。
中長期的なトレンドでは、NY金は2020年後半から2023年秋まで保ち合いとなり、それ以降は上昇トレンドを形成。
水準的には2020年8月高値(2089.2)から2022年11月安値(1618.3)の200%戻し(2560.1)を超え、261.8%戻し(2851.1)、300%戻し(3031.0)を次々突破。
次の節目となるのは361.8%戻し(3322.0)。
足下の調整局面がもう少し続いた場合、2023年10月安値(1823.5)から2025年4月高値(3201.6)の23.6%戻し(2876.4)辺りが当面のサポート候補にも。
4月末にこの水準を大きく下回るようなら中期トレンドにも黄色信号。
7日のNY金は先週末から-61.8ドル、2.04%安で3日続落。2日連続2%超の大幅下落で先週末に続いて今年2番めの急落となり、3月12日(2946.8)以来、4週間ぶりの安値。3050ドル台からスタートした週明け時間外には3000ドル割れへと戻り売りトライから切り返し、アジア時間のうちに3080ドル台へと反発トライ。これが高値となって失速後はロンドン・NY朝にかけて3050ドルを挟んでの保ち合いに。NY市場では米10年債利回りが4%台を回復し、4.1%台後半へと上昇した流れに連れて軟調推移、3010ドルの節目を割れるとアジア時間につけた安値を下回り、2970ドルまで下落。NY引け後には自律反発で3000ドルの大台回復トライ。目先、3010ドルの節目割れに伴う短期下値目安2950ドル近辺まで、若干の下げ余地も。
NYプラチナは-8.7ドル、0.95%安で5日続落。昨年3月22日(898.4)以来、1年ぶりの安値。5日続落は3月以来で今年2度め。900ドル台からスタートした週明け時間外は下値トライから、900ドルの大台を割れると一時880ドル割れの安値を試して急反発。昨年3月1日(870.1)以来1年1ヵ月ぶり安値をつけた後は900ドルの大台を挟んでの小幅揉み合い推移。その後920ドル台後半まで反発したのが高値となり、ロンドン・NY市場にかけては910ドルを挟んでの揉み合いに。960ドルの節目割れに伴う短期下値目安900ドルの大台近辺にしっかり到達し、若干の行き過ぎトライから十字線を形成して下値トライ一服にも。
ドル円は+94銭、0.64%の続伸。週末の146円後半から145円前半へと大きく水準を切り下げて週明けをスタートすると144円80銭台まで下落。これが安値となり、先週安値手前で折り返すと昼前には146円80銭台まで反発。先週末の水準を回復したところで失速すると午後には145円付近まで再反落、145円割れを回避して下げ渋るとトランプ関税ショックの戻りを試す流れとなり、欧州・NY時間にかけての反発基調では148円10銭台まで上昇。この水準が高値となってNY午後には147円後半までのレンジで保ち合いに。トランプ関税ショックの余波とトランプ発言などに振り回されやすい展開は続くものの、いったん下げ止まって落ち着きを取り戻そうかという展開にも。ただし1月高値(158.87)から4月安値(144.54)の23.6%戻し(147.94)、148円近辺がレジスタンスとなる可能性も残して一服。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/7終値とチャート
8日の国内金価格は+236円、1.55%高で5日ぶりの反発。上げ幅では今年の絶対値平均123円の1.9倍、今年5番めの大幅高。しかし前日まで4日間の下落幅合計1174円に対する戻りとしては限定的。調整一服の目安としては23.6%戻し(15539)へ、地合い回復に向けては38.2%戻し(15710)が目安に。15260円の節目を維持できないようなら調整局面継続、15170円辺りまでが一段安の目安に。
プラチナ価格は+213円、4.70%高で5日ぶりの反発。上げ幅は今年の絶対値平均52円の4.1倍、今年最大の急落となった翌日に今年最大の上昇。前日の下げ幅の大半を取り戻し、5日前の4月高値(5158)から4月安値(4532)までの23.6%戻し(4680)を達成し、38.2%戻し(4771)も射程圏内に。当面の底打ちとなった可能性を高め、切り下がった水準を元に戻すためには半値戻し(4845)がポイントに。
※参考:金プラチナ国内価格4/8とチャート
2025年4月8日(火)時点の相場
国内金:15,498 円 4/8(火) ▲236(1.55%)
国内プラチナ:4,745 円 4/8(火) ▲213(4.70%)
NY金:2,973.6 ドル 4/7(月) ▼61.8(2.04%)
NYプラチナ:905.9 ドル 4/7(月) ▼8.7(0.95%)
ドル円:147.82 円 4/7(月) ▲0.94(0.64%)
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