更新日:2025年5月28日(水)
先週発表されたユーロ圏の消費者信頼感指数が5月速報で反発したのに対し、米ミシガン大の消費者信頼感指数は5月速報で過去2番めの低水準へと落ち込み、米欧間の格差拡大が懸念されていましたが、コンファレンスボードがこの日発表した米消費費者信頼感指数では、5年ぶり低水準へと落ち込んでいた4月から5月は4年ぶりの大幅上昇で急回復。
なお、この日欧州委員会が発表した消費者信頼感指数は5月確報値でも速報から変わらず、5月は反発。同様にユーロ圏の景況感指数も5月は小反発。
ユーロ圏5月景況感指数は94.8。市場予想の94.1を上回り、前月から+1.0、3ヵ月ぶりの反発で2ヵ月ぶり高水準。
ただし、1年半では3番めの低水準。2年11ヵ月連続100割れ。PMIの5月速報が節目50割れへと失速したのと同様、節目100手前での停滞状態は継続。
業種別では製造業が-10.3、前月比+0.7の反発で1年2ヵ月ぶり高水準も依然マイナス圏推移。サービス業は1.5とプラス圏維持も、前月からは-0.1、4ヵ月続落で4年1ヵ月ぶりの低水準。
<主要4ヵ国>
スペイン:103.4=前月比-0.4の反落で2ヵ月ぶり低水準、7ヵ月連続節目100超。
イタリア:98.6=+2.8の急反発で3ヵ月ぶり高水準。10ヵ月連続100割れ。
フランス:93.1=-3.5の急反落で5ヵ月ぶり低水準。14ヵ月連続100割れ。
ドイツ:91.5=+1.5で5ヵ月続伸、10ヵ月ぶりの高水準。2年10ヵ月連続100割れ、2ヵ月連続90台。
<節目100超の好調国>
ギリシャ:107.0=前月比-0.4で続落、3ヵ月ぶり低水準。2年7ヵ月連続100超。
キプロス:106.1=-0.1の小反落で2ヵ月ぶり低水準。2年9ヵ月連続100超。
ポルトガル:105.8=+4.2の反発で4ヵ月ぶり高水準。1年3ヵ月連続100超。
ルクセンブルグ:104.6=+5.7の大幅続伸で3年3ヵ月ぶり高水準。8ヵ月ぶり100超。
クロアチア:104.4=+0.9の続伸で3ヵ月ぶり高水準。4年1ヵ月連続100超。
リトアニア:101.4=-0.5の反落で2ヵ月ぶり低水準。13ヵ月連続100超。
<ワースト3>
エストニア:88.3=-1.4の続落で7ヵ月ぶり低水準。3年1ヵ月連続100割れ、2ヵ月連続90割れ。
スロバキア:91.4=-1.9の続落で1年10ヵ月ぶり低水準。5ヵ月連続100割れ。
オーストリア:91.8=+2.7の急反発で2年3ヵ月ぶり高水準。2年11ヵ月連続100割れ、3ヵ月ぶり90台。
ユーロ圏全20ヵ国中、前月比で上昇したのは10ヵ国。4月から2カ国増えて3ヵ月ぶりに5割回復。
最上位と最下位とのポイント格差は18.7、4月の10.3を下回り、10ヵ月ぶりの低水準へと縮小。下位グループの回復傾向継続も上位グループの伸び悩みを象徴。
27日のNY金は連休前から-65.4ドル、1.94%の反落で連休前の急騰分をほぼ帳消し。週明け時間外の3350ドル台半ばが高値となって軟調推移、27日アジア時間に3330ドルを割れるとドル高の流れに押されてロンドン序盤には3300ドル近辺へ。NY市場では3300ドル割れでの推移となり、米5月消費者信頼感指数の予想外の好結果を受けて一時3280ドル台前半まで下落。しかし3290ドル割れで下げ渋るとNY午後には3300ドルを回復。週末のEU50%関税を受けて3320ドルの節目突破に伴う短期上値目標3350ドル台に到達後、週明けのEU関税延期を受けて巻き戻しとなった格好に。目先、3290ドルの節目を維持できなくなれば一段安トライへ、3230ドル近辺までが短期下値目安に。3370ドル超へと切り返す展開となった場合には最高値圏再トライへ、3440ドル近辺までが上値目標に。
NYプラチナは-9.1ドル、0.84%の反落。週明け時間外の1100ドル手前が高値となって軟調推移、27日アジア時間には1080ドル台へと水準を切り下げ、ロンドン・NY市場にかけては1080ドルを挟んでの保ち合いに。NY朝には一時1070ドル付近まで下落し、1080ドル台半ばでは上値を押さえられ、NY午後には1080ドル近辺へと収束。上値トライ一服後の調整でも大崩れせずに高止まり状態、1090ドルが目先の上限となって高値保ち合い形成の様相にも。早々に一段高へと向かえば昨年最高値(1105.0)更新トライへ、1110ドル程度までが短期上値目安に。
ドル円は+150銭、1.05%大幅続伸で5月20日(144.52)以来、1週間ぶりの高値。東京朝には植田日銀総裁が利上げの可能性に言及したことを受けて142円10銭台まで下落。4月29日(141.96)以来、1ヵ月ぶり安値をつけて下げ渋ると午後には142円後半へと反発、さらに財務省による国債発行計画見直し報道を受けて国内金利低下に呼応する形でドル高円安の流れが加速、143円30銭台まで急騰。欧州時間もドル高基調は続いて144円台へ、NY市場では米5月消費者信頼感指の急回復を受けて144円40銭台まで上昇するとNY午後も144円30銭近辺を中心に小幅揉み合い推移。144円の節目上抜けに伴い、いったん底打ち反発トライへ、短期上値目標は145円台回復。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場5/27終値とチャート
28日の国内金価格は+8円、0.05%の小幅高で5月14日(16829)以来、2週間ぶりの高値。広めの高値保ち合い半ばから上方シフトへと動き出そうか、という展開に。16740円の節目をわずかながらも上抜けたことで上値トライへと動き出す可能性、16830円近辺までが短期上値目標に。巻き戻しの展開となって16690円の節目割れとなれば下方シフトへ、短期下値目安は16570円辺りまで。
プラチナ価格は+71円、1.33%の反発。過熱感を10%程切り下げた前日の下げ幅の大半をRSI抑制気味に取り戻し、21日移動平均線(5072)も90日移動平均線(5029)をゴールデンクロスして強気のパーフェクトオーダーも完成しつつ、今年高値圏での保ち合いを形成。5410円超へと高値更新なら5450円程度までが短期上値目標に。ただし5320円の下限割れなら高値保ち合い崩れとなって5260円辺りまでが短期調整目安に。
※参考:金プラチナ国内価格5/28とチャート
2025年5月28日(水)時点の相場
国内金:16,741 円 5/28(水) ▲8(0.05%)
国内プラチナ:5,392 円 5/28(水) ▲71(1.33%)
NY金:3,300.4 ドル 5/27(火) ▼65.4(1.94%)
NYプラチナ:1,079.3 ドル 5/27(火) ▼9.1(0.84%)
ドル円:144.34 円 5/27(火) ▲1.50(1.05%)
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