更新日：2025年9月8日(月)
週末には、米雇用統計が想定以上に低調となったことを受けてNY金が高値圏での一段高となって過去最高値を更新。
これに伴うドル売りの流れでドル円は1円超のドル安円高、保ち合い上抜けの兆しからの巻き戻しが急速に進行。今度は円高方向への保ち合い下抜け警戒感も浮上。
結果的に国内金価格は最高値圏で上げ渋り、週明けには調整も予想された状況を一変させたのは国内政局。
石破首相の辞任表明を受けて日本政治への不安、財政不安や日銀の利上げ見通しへの影響懸念などから日本売り、円売り圧力が強まった様子で週明けは円安。
週末のNY市場を147円30銭台で終えていたドル円は週明け東京朝には148円30銭台から148円半ばまで、1円ほど水準を切り上げ、雇用統計で売られた分を巻き戻し。週明け時間外のNY金は3630ドル前後、週末NY引け後の3640ドル近辺がら10ドル程水準を切り下げて保ち合い推移。NYプラチナは一時的に1370ドル台前半までさげながらも週末の水準1380ドル近辺を維持して小幅保ち合い推移。
8日の国内金価格は+225円、1.22％の大幅続伸。3日ぶり、今年25回めの最高値更新。最高値圏での横ばい推移で日柄調整も進まず、RSIは90.9％へと一段高で4月1日以来、5カ月ぶりの高水準。確率的には調整必至の状況も、今年の絶対値平均騰落値幅120円程度から予想される目先の水準は18600円近辺から18850円近辺まで。一定の調整進行なら8月20日（17221）から最高値（18724）までの23.6％戻し（18369）辺りまでが目安にも。
長期的に見ると、2018年からゆるやかに上昇基調を強めた国内金価格は2024年にギアを上げる形で上昇トレンドが加速。その後は週足レベルで見れば上昇チャネルを形成する形に。足下ではその上限ライン付近。一目均衡表では月足、週足、日足、全てで転換線（16553、17918、18099）を大きく上回って三役好転。週足転換線までの調整でも上昇チャネルの範囲内。
プラチナ価格は-5円、0.07％の小幅安で3日続落。9月1日（7058）以来、1週間ぶりの安値水準。6920円から7390円までのレンジ半ばに位置し、上昇軌道の21日移動平均線（7003）の上で堅調推移の9日移動平均線（7155）が目先の攻防ラインに。ここでサポートされて反発できれば強気のパーフェクトオーダー維持で高値圏再トライに向けた流れにも。割れると短期トレンドも崩れて下押し圧力も強まりやすい状況にも。
週足では、2024年5月高値（5877）から2025年4月安値（4532）の200％戻し（7222）を達成し、高値では7597円まで上昇して一服。4月安値（4532）から7月高値（7597）までの23.6％戻し（6874）を達成して調整一服。高値圏での保ち合い形成の様相となるなか、週足一目均衡表では転換線（7173）との揉み合い、これをわずかに上回る状態を維持して三役好転。日足では基準線（7067）と転換線（7155）を上回るも雲の上限（7176）をわずかに下抜けて三役好転崩れ。
※参考：金プラチナ国内価格9/8とチャート
2025年9月8日(月)時点の相場
国内金：18,724 円 9/8(月) ▲225(1.22％)
国内プラチナ：7,174 円 9/8(月) ▼5(0.07％)
NY金：3,653.3 ﾄﾞﾙ 9/5(金) ▲46.6(1.29％)
NYプラチナ：1,386.7 ﾄﾞﾙ 9/5(金) ▲10.1(0.73％)
ドル円：147.39 円 9/5(金) ▼1.06(0.71％)