更新日:2025年9月9日(火)
NY連銀調査でもインフレ期待は上昇、雇用情勢にも警戒感。
NY連銀の8月消費者調査で1年先のインフレ期待は3.20%。7月から0.08%上昇し、2カ月続伸で5月(3.20)以来、3ヵ月ぶりの高水準。
春に急騰後に反落、再び上昇の兆しとなる展開はミシガン大の1年先インフレ期待も同様の傾向で、インフレ懸念再上昇の兆しを示唆。
雇用に関するアンケート調査でも不安がよぎる結果も。
失職後3ヵ月で新たな職を見つけられると思う人の割合は44.91%。7月の50.70%から急低下、コロナ禍の46%台などを下回り、2013年以降の過去データで最低。
また、前月比-5.79%は2020年6月(-6.05)以来、5年2カ月ぶりの急落。コロナ禍以降で最大、過去2番めの急低下。
雇用統計の低調な結果も続き、雇用情勢への不安感もにわかに高まる様子。
8日のNY金は先週末から+24.1ドル、0.66%の続伸で2営業日連続、今年31回めの最高値更新。アジア時間には3630ドル台から3620ドル台前半へと押し目を形成、ドル安基調となったロンドン序盤には3650ドル台を回復。NY市場では米長期金利低下とドル安の流れで3670ドル台へと一段高、高値では3680ドル台まで上昇し、3680ドル台半ばでは上値を押さえられてNY午後には3680ドル割れ。3640ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標3680ドル程度に到達し、過熱感も高止まりとなって一服感も。引き続き下値サポートは3600ドル、割れると3540ドル辺りまでの調整も。
NYプラチナは-1.0ドル、0.07%の小反落。週明け時間外は1370ドル台前半の安値をつけた後、1380ドル台前半での小幅保ち合いを経て反発へ。ロンドン序盤にかけて1400ドルの大台を回復すると高値では週末高値を少し上回る1410ドル台半ばまで上昇。しかし勢いは続かず、NY市場にかけて巻き戻し、1400ドルの大台を割れるとNY午後には1380ドル台へ。2日連続で上ヒゲを残す形で反発トライに失敗。それでも1370ドル台で下げ渋る状態は維持し、1330ドルから1460ドルまでのレンジ内で下値切り上げに向けた攻防が継続。
ドル円は+12銭、0.08%の小反発。7日の石破首相辞任報道を受けて週明けは148円半ばまで、1円ほどの急騰。週末の雇用統計前につけた高値148円50銭台をわずかに上回るも、これが高値となって失速。雇用統計後の急落分を巻き戻したところで力尽きてしまった格好。東京市場終了後には148円割れ、ドル安の流れとなった欧州時間には147円40銭台まで下落。NY市場にかけては147円半ばでの保ち合い推移もNY終盤には147円30銭台まで安値を更新する場面も。結果的に国内政局による円売りを利下げ観測によるドル売りが相殺、綱引き状態で146円90銭から148円半ばまでのレンジで上下動。保ち合い長期化でインフレ指標確認の週、極端な結果でなければ保ち合いブレイクは次週FOMCまで持ち越しか。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/8終値とチャート
8日の国内金価格は+112円、0.60%高で3日続伸。2日連続、今年26回めの最高値更新。過熱感を振り切っての一段高となり、RSIは98.7%、2024年10月31日(98.7)以来、10カ月ぶりの高水準。その日は4日連続、2024年では44回めの最高値更新となった日で価格は15025円。ちなみに翌日には-329円、2.19%の急反落。今年の平均レベルの反落なら-119円で18717円、2%の反落なら-377円で18459円辺りまでが目安に。
プラチナ価格は+17円、0.24%高で4日ぶりの反発。上昇軌道の21日移動平均線(7022)の上で堅調推移の9日移動平均線(7177)にサポートされての反発で強気のパーフェクトオーダーを維持。しかし反発幅は限定的となり、引き続き6920円から7390円までのレンジ半ばで9日線との攻防と反発トライ継続。
※参考:金プラチナ国内価格9/9とチャート
2025年9月9日(火)時点の相場
国内金:18,836 円 9/9(火) ▲112(0.60%)
国内プラチナ:7,191 円 9/9(火) ▲17(0.24%)
NY金:3,677.4 ドル 9/8(月) ▲24.1(0.66%)
NYプラチナ:1,385.7 ドル 9/8(月) ▼1.0(0.07%)
ドル円:147.51 円 9/8(月) ▲0.12(0.08%)
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