イギリスの有名な童話「3匹のくま」(または「ゴルディロックスと3匹のくま」)に出てくる主人公の小さな女の子の名前がゴルディロックス。
この童話の内容にちなんで、インフレでもなく、デフレでもなく景気後退でもない、適度な経済成長を続ける程よい経済状態のことをゴルディロックス経済、ゴルディロックス・エコノミーなどといいます。
童話では、女の子、ゴルディロックスが森でクマの家を見つけます。
留守だったので入って見ると、テーブルにスープが3つあり、お腹も空いていたので飲んでみると、1つめは熱すぎ、2つめはぬるすぎ、3つめがちょうどいいので全部飲んでしまいます。
ゴルディロックスは少し疲れていたので椅子に座ろうとすると、1つめは大きすぎ、2つめはもっと大きすぎ、3つめがちょうどいいので座ると、壊れてしまいました。
次に彼女は、眠たくなってしまったので寝室に行って見ると3つのベッドがあり、1つめは固すぎ、2つめは柔らかすぎ、3つめがちょうどいいのでそこで寝てしましました。
そこにクマの親子が帰ってきて、目を覚ましたゴルディロックスは驚き、慌てて逃げ帰った、という話。
諸説あって最後はクマに食べられる、という恐ろしい結末バージョンもあるようです。
何事も程よい状態が一番いいけれど、そんな状態は決して長続きはしないもの、ということなのでしょう。
最後にゴルディロックスがクマの親子に出くわすところが、文字通り、ベア相場(弱気相場の象徴)を連想させます。
現在(2013年3月現在)の日本はデフレなのでインフレ方向を目指すリフレ政策が推進されています。
世界的にも、これまでのリスクオフからリスクオンへ、債券から株へ、グレートローテーション到来、などと景気のいい話も出始めていますが、アベノミクスは、決して客観的に見てインフレを目指している訳ではなく、ゴルディロックスを目指している、ということなのでしょう。
ゴルディロックスも決して長くは続かない、ということも肝に銘じておいたほうが良いのかもしれません。
最終更新:2013年03月21日
アベノミクス リフレ グレートローテーション アベノリスク ニューノーマル ニューニュートラル グレート・モデレーション
貿易問題に悲観と楽観、2018年はボラティリティ急拡大の米株主導(2018/04/10)
ゴルディロックス相場で最高値更新が続いた昨年までの流れは今年、年初に終焉を迎え、2月には金利急騰の兆しを警戒した米株暴落...
NY金は7年ぶり大幅上昇、歴史的分岐点を超えた2017年金市場(2017/12/30)
ゴルディロックスで世界同時株高となった主要株式指数と比較すると、米株(NYダウ:+25.08%など)には遠く及ばず、日経...
製造業受注も示すゴルディロックス状態と税制改革期待(2017/12/05)
ゴルディロックス状態となってきていることを示します。
この傾向は輸送機器を除く耐久財受注でも同様で、10月時点での...
ドイツZEW景況感、現況指数は株高とともに過去最高水準続く(2017/10/18)
ゴルディロックス状態となって景況感の高水準と株高基調を支えています。
しかし、過去の景況感の最高水準継続は最高でも5カ...
NY連銀製造業景気指数も、米経済指標は適度な下振れ続く(2016/08/16)
ゴルディロックス状態が株式市場を支える日々。利上げ観測が高まらない状況は金相場の下支えにも、しかしリスク選好の状況では資...
Copyright(C) Let's GOLD