米労働省が25日発表した20日までの週の新規失業保険申請件数は21.8万件。市場予想の23.3万件を下回り、前週から-1.4万件で9週ぶり低水準。4週移動平均は23.75万件で3週ぶり低水準。13日までの週の失業保険継続受給者数は192.6万人で4ヵ月ぶり低水準。
新規失業保険申請件数は、失業者が失業保険給付を初めて申請した件数で、景気のピーク・ボトムに対して2~3カ月の先行性があるとも言われます。
失業率が4%台で推移していた2007年までは、新規失業保険申請件数も30万件台前半での推移が続いていました。2008年後半、リーマンショック直後から失業保険申請件数は急上昇し、2009年前半の65万件付近がピークとなります。
失業率も同時に上昇しますが、失業保険申請件数が下落傾向に入っても失業率の上昇はとまりません。申請件数自体も平常時に比べればまだまだ多く、この時期は非農業部門雇用者数が前月比マイナスで推移していたからです。
失業率は、新規失業保険申請件数の下落よりも随分遅れて下落傾向となります。新規に失業する人が減少し続けて、新規に雇用される人が増加し続けない限り、失業率が2007年以前の状態に戻ることはあり得ません。
2012年には、新規失業保険申請件数は35万件~40万件の間で推移しており、この数字だけを見ればあと一息、というところまで減少してきています。新規失業保険が30万件台前半まで減少し、かつ非農業部門雇用者数が前月比20万人増の状態となり、さらにこの状態が数ヶ月以上継続することで始めて失業率の下落が鮮明になってくるものと思われます。
最近の新規失業保険申請件数(括弧内は4週移動平均)
2025年9月20日までの週:21.8万件(23.75)
2025年9月13日までの週:23.2万件(24.03)
2025年9月6日までの週:26.4万件(24.08)
2025年8月30日までの週:23.6万件(23.08)
2025年8月23日までの週:22.9万件(22.85)
2025年8月16日までの週:23.4万件(22.60)
2025年8月9日までの週:22.4万件(22.18)
2025年8月2日までの週:22.7万件(22.10)
2025年7月26日までの週:21.9万件(22.13)
2025年7月19日までの週:21.7万件(22.45)
2025年7月12日までの週:22.1万件(22.95)
2025年7月5日までの週:22.8万件(23.58)
2025年6月28日までの週:23.2万件(24.13)
2025年6月21日までの週:23.7万件(24.53)
2025年6月14日までの週:24.6万件(24.58)
2025年6月7日までの週:25.0万件(24.08)
2025年5月31日までの週:24.8万件(23.53)
2025年5月24日までの週:23.9万件(23.05)
2025年5月17日までの週:22.6万件(23.10)
2025年5月10日までの週:22.8万件(23.03)
2025年5月3日までの週:22.9万件(22.73)
2025年4月26日までの週:24.1万件(22.60)
2025年4月19日までの週:22.3万件(22.05)
2025年4月12日までの週:21.6万件(22.10)
2025年4月5日までの週:22.4万件(22.33)
2025年3月29日までの週:21.9万件(22.30)
2025年3月22日までの週:22.5万件(22.43)
2025年3月15日までの週:22.5万件(22.88)
2025年3月8日までの週:22.3万件(22.85)
2025年3月1日までの週:22.4万件(22.65)
2025年2月22日までの週:24.3万件(22.60)
2025年2月15日までの週:22.4万件(21.78)
2025年2月8日までの週:21.5万件(21.73)
2025年2月1日までの週:22.2万件(21.78)
2025年1月25日までの週:21.0万件(21.35)
2025年1月18日までの週:22.2万件(21.33)
2025年1月11日までの週:21.7万件(21.25)
2025年1月4日までの週:20.5万件(21.38)
最終更新日:2025/9/25