米労働省が28日発表した23日までの週の新規失業保険申請件数は20.4万件。市場予想の21.5万件を下回り、8ヵ月ぶり低水準となった前週からは+2千件。4週移動平均は21.10万件で7ヵ月ぶりの低水準。16日までの週の失業保険継続受給者数は167.0万人。8ヵ月ぶり低水準となった前週から+1.2万人。
新規失業保険申請件数は、失業者が失業保険給付を初めて申請した件数で、景気のピーク・ボトムに対して2~3カ月の先行性があるとも言われます。
失業率が4%台で推移していた2007年までは、新規失業保険申請件数も30万件台前半での推移が続いていました。2008年後半、リーマンショック直後から失業保険申請件数は急上昇し、2009年前半の65万件付近がピークとなります。
失業率も同時に上昇しますが、失業保険申請件数が下落傾向に入っても失業率の上昇はとまりません。申請件数自体も平常時に比べればまだまだ多く、この時期は非農業部門雇用者数が前月比マイナスで推移していたからです。
失業率は、新規失業保険申請件数の下落よりも随分遅れて下落傾向となります。新規に失業する人が減少し続けて、新規に雇用される人が増加し続けない限り、失業率が2007年以前の状態に戻ることはあり得ません。
2012年には、新規失業保険申請件数は35万件~40万件の間で推移しており、この数字だけを見ればあと一息、というところまで減少してきています。新規失業保険が30万件台前半まで減少し、かつ非農業部門雇用者数が前月比20万人増の状態となり、さらにこの状態が数ヶ月以上継続することで始めて失業率の下落が鮮明になってくるものと思われます。
最近の新規失業保険申請件数(括弧内は4週移動平均)
2023年9月23日までの週:20.4万件(21.10)
2023年9月16日までの週:20.2万件(21.73)
2023年9月9日までの週:22.1万件(22.48)
2023年9月2日までの週:21.7万件(22.95)
2023年8月26日までの週:22.9万件(23.78)
2023年8月19日までの週:23.2万件(23.73)
2023年8月12日までの週:24.0万件(23.45)
2023年8月5日までの週:25.0万件(23.15)
2023年7月29日までの週:22.7万件(22.83)
2023年7月22日までの週:22.1万件(23.38)
2023年7月15日までの週:22.8万件(23.75)
2023年7月8日までの週:23.7万件(24.68)
2023年7月1日までの週:24.9万件(25.35)
2023年6月24日までの週:23.6万件(25.68)
2023年6月17日までの週:26.5万件(25.60)
2023年6月10日までの週:26.4万件(24.73)
2023年6月3日までの週:26.2万件(23.75)
2023年5月27日までの週:23.3万件(22.98)
2023年5月20日までの週:23.0万件(23.20)
2023年5月13日までの週:22.5万件(23.18)
2023年5月6日までの週:23.1万件(23.70)
2023年4月29日までの週:24.2万件(23.93)
2023年4月22日までの週:22.9万件(23.58)
2023年4月15日までの週:24.6万件(24.00)
2023年4月8日までの週:24.0万件(24.03)
2023年4月1日までの週:22.8万件(23.78)
2023年3月25日までの週:24.6万件(24.20)
2023年3月18日までの週:24.7万件(23.58)
2023年3月11日までの週:23.0万件(22.83)
2023年3月4日までの週:24.5万件(22.48)
2023年2月25日までの週:22.1万件(21.85)
2023年2月18日までの週:21.7万件(21.30)
2023年2月11日までの週:21.6万件(20.73)
2023年2月4日までの週:22.0万件(20.33)
2023年1月28日までの週:19.9万件(19.95)
2023年1月21日までの週:19.4万件(20.13)
2023年1月14日までの週:20.0万件(20.60)
2023年1月7日までの週:20.5万件(20.90)
最終更新日:2023/9/28