ADP社が2日発表した米5月雇用者数は市場予想の前月比+30.0万人を大幅に下回る+12.8万人。2年1ヵ月ぶりの低水準。4月の24.7万人は+20.2万人へ、3月は+47.9万人から+24.9万人へといずれも下方修正。6カ月平均は+41.20万人で1年8ヵ月ぶり低水準。
毎月、第一金曜日に米労働省が発表する非農業部門雇用者数(NFP:Non Farm Payrolls)の前哨戦とも言われ、2日前の水曜日に、民間の給与計算アウトソーシング会社、ADP社が発表するADP雇用者数。 先行指標とされながら、結構裏切られる結果となることもあり、いまいちその信頼性に疑問を持つケースもあるようです。
2012年11月の発表(10月分)から、精度を高める為にADP社が調査方法を見直した数字となっています。なお、このタイミングで9月分は+16.2万人から+8.82万人に、8月分は+18.9万人から7.64万人へと下方修正。
局面的には、増減が逆になったり、その増減幅に極端な開きがあったりもしますが、大局的に見れば、その方向性は一致しているようです。
方向性を見る為に、それぞれの数値の6カ月間移動平均をチャート化します。
2011年春にかけて順調な回復を見せたものの、2011年後半にはまた減少(増加数の低下)、そして2012年の春にかけて再度上昇、しかし、またしても夏以降低下傾向に。2013年には着実な回復傾向を示しました。
最近のADP雇用者数
※単位:万人、括弧内は6カ月移動平均
2022年5月 ADP:+12.8(+41.20)
2022年4月 ADP:+20.2(+41.17)
2022年3月 ADP:+24.9(+52.63)
2022年2月 ADP:+60.1(+56.48)
2022年1月 ADP:+51.2(+51.08)
2021年12月 ADP:+78.0(+47.80)
2021年11月 ADP:+48.6(+46.37)
2021年10月 ADP:+53.0(+51.78)
2021年9月 ADP:+48.0(+53.27)
2021年8月 ADP:+27.7(+60.17)
2021年7月 ADP:+31.5(+63.18)
2021年6月 ADP:+69.4(+66.88)
2021年5月 ADP:+81.1(+59.47)
2021年4月 ADP:+61.9(+56.43)
2021年3月 ADP:+89.4(+58.40)
2021年2月 ADP:+45.8(+52.38)
2021年1月 ADP:+53.7(+58.57)
最終更新日:2022/6/2